【青森】開湯800年以上「津軽の奥座敷」で全国から湯治客、昭和レトロな温泉街
青森県に「津軽の奥座敷」と呼ばれる秘湯がある。しかも、眼病治癒に効くという。
その温泉は、青森県南部の大鰐(おおわにちょう)町にある「大鰐温泉」だ。大鰐という地名は、大きな阿弥陀如来像、鰐は山椒魚(サンショウウオ)を意味するため、大きな山椒魚に由来する説もあるという。大鰐温泉は津軽最古の温泉街で、800年以上の歴史を誇り、全国有数の湯治場で知られる。

JRの大鰐温泉駅を降りると、駅舎の目の前に「足湯」がある。無料で利用でき、列車の待ち時間にも良いと好評という。
その横に大きな鰐(ワニ)のマスコット像も鎮座する。「あじゃりん」という愛称で、大鰐町にある阿闍羅山(あじゃらやま)に由来する。街の別の場所には青い鰐のマスコット像「あじゃらん」もいる。

大鰐温泉のスポットとして、「湯塊石薬師堂」がある。大鰐温泉は、津軽藩の初代藩主・津軽為信公の夢に出現した薬師如来の「大鰐に沸く温泉で目を洗えば治る」というお告げで見つかった温泉とされる。
しかも、その藩主が患っていた眼病が、大きな石の下から湧き出る熱湯で、本当に治ったという話が今に伝わる。

眼病の治癒に感謝し、為信公は大きな石の上に祠を建立した。これがこの「湯塊石薬師堂」になる。江戸から昭和にかけて温泉街は最も栄え、今も温泉を訪れる旅行客は絶えず、青森にある秘湯として人気がある。

「湯塊石薬師堂」にも、無料の足湯が併設されている。タオルなどの販売はないので持参すること。また、雪が多い時期(11~3月)など、足湯が利用できないこともある。

大鰐温泉駅とここ、さらにもう1ヶ所、「ホットパーク加賀助」(11~3月は利用不可)にもある無料の足湯で、町内で3ヶ所の足湯巡りも楽しい。なお、足湯のお湯はかなり熱めだ。
眼病治癒はもちろん、湯治場なので身体のケアにはもってこいの場所。なにより山々に囲まれ、空気もとてもいい。熱い温泉に入ると身も心も洗われる。郷土料理もおいしい。大鰐温泉まで、どこから行くにもやや時間はかかるが、行く価値は十分ある。

なお、駅として、JR東日本の大鰐温泉駅と弘南鉄道の大鰐駅がある。ただ、弘南鉄道大鰐線(大鰐~中央弘前間)は、2027年度末で廃線となることが決まっている。
大鰐温泉郷(Amazing AOMORI)
https://aomori-tourism.com/spot/detail_79.html
(Written by AS)

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