
英 ARM が昨年正式リリースされた Khronos の新グラフィックス API「Vulkan」と、モバイルデバイスで長年利用されてきた「OpenGL ES」との性能比較映像をデモを交えながら紹介しています。Vulkan は、Khronos が 2015 年の GDC で発表した 3D グラフィックスコンピューティング向けの API 群で、これまでの OpenGL ES の次世代版と位置づけられています。Vulkan、OpenGL ES はどちらもクロスプラットフォームに対応した API であることに違いはありませんが、Vulkan は GPU の性能を最大限に引き出すためにローレベルな制御が可能となっており、また、並列処理の実効も容易となっており、既存の OpenGL ES よりも CPU へのオーバーヘッドが少なく、それに伴い電力効率も向上しています。OpenGL ES では特に性能要求の厳しいハイレベルな 3D ゲームにおいては、CPU へのオーバーヘッドが増大し描画性能の劣化や電力効率の悪化を引き起こしていましたが、Vulkan ではクロスプラットフォームに対応しながらもこれを改善しており、特にリソースが限られているモバイルデバイスでの利用に適しています。Google は Android 7.0 で Vulkan をサポートしており、Google デバイスだと Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus Player、Pixel C、Pixel、Pixel XL がサポートしています。
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