子どもを一流に育てるには?

子どもを一流に育てるには?

 昨日10月19日は、「イクメンの日」。それにあわせて、「イクメンオブザイヤー2016」が都内で開催され、タレントのユージさん、柔道家の井上康生さん、プロ卓球選手の水谷隼さんらが、今年のイクメンオブザイヤーを受賞されました。

 男性が育児に参加することも珍しくなくなった昨今ですが、その一方で子育てに関する悩みは昔も今も変わらずあり、子育て関連本も数多く書店に並んでいます。

 本書『一流の育て方』は投資ファンドなどでグローバルに活動するムーギー・キム氏と、彼の母親であり、ネットの人生相談で多くのファンを持つコラムニストのミセス・パンプキン氏による共著。ビジネス界の第一線で活躍している若者たちへのアンケート結果を紹介しながら、独自の育児論を展開していきます。
 
「一言申し上げるとすれば、これから子育てをする親御さんたちはぜひ、子どもを授かったときのあの途方もない幸福感を思い出しながら、子どもに優しい育児を、真剣勝負で心がけて欲しいということです。子育てにやり直しはきかず、光陰矢の如しだからです」(ミセス・パンプキン)

「(本書は)いい大学やいい会社に入って終わらない、その先で自己実現するための主体性・リーダーシップを育むという意味での『一流の育て方』をともに学ぶことを目標に据えている。『頭の良し悪しや大学のランク以前に、そもそも幸せな人生を送って欲しい』とは多くの親が抱く共通の願いではないだろうか」(ムーギー・キム)

 自己実現するために主体性が必要であると考えるふたり。「子どもの主体性を育てる」をテーマにした章では、若者たちのリアルな声が登場します。

 たとえばこんな言葉。

“自分のことは自分で決めるという教育方針で育てられたために、さまざまなリスクを考えながら物事を決定し、目標を定め、そのための最善の方法を選択・決定するという思考の繰り返しは、私の思考力や決断力を養い、自主性が身についたと思います”

 反対にこんな意見も。

“両親は、よく言えば自主性に任せてくれたが、あまりにも助言がなく、もはや放置状態だった。社会人としてのアドバイスや考え、スキル、知識を提供してほしかった”

 こうした声に対して、自ら4人の子どもを育てたミセス・パンプキンは、子どもの主体性を育てるとはどういうことか、親は何ができるかを読者に語りかけます。

 たとえ同じ親から生まれ、同じような教育方針で育てられたとしても、子どもは一人ひとり違う個性や感性を持っています。彼らの能力を最大限に生かせる環境を与えてやることが、親の喜びであり、務めと言えます。なかなか上手くいかない子育てに悩むとき、開いてみたい一冊です。

■関連記事
ジョン・レノンお気に入りのバーも 60、70年代築ビルの魅力
20世紀文学を代表する名作『失われた時を求めて』の誕生秘話とは
漱石の作品に見受けられる名言の数々とは?

  1. HOME
  2. 生活・趣味
  3. 子どもを一流に育てるには?

BOOKSTAND

「ブックスタンド ニュース」は、旬の出版ニュースから世の中を読み解きます。

ウェブサイト: http://bookstand.webdoku.jp/news/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。