野田首相、TPP交渉参加を表明
野田佳彦首相は2011年11月11日夜の会見で、APECにおいて環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に向けて関係国との協議に入ることを明らかにした。
会見で野田首相は、
「TPPへの交渉参加の問題については、与党内、政府内、国民各層において、活発な議論が積み重ねられてきた。野田内閣発足後に限っても、二十数回、五十時間に及ぶ経済連携プロジェクトチームにおける議論がおこなわれてきた。私自身も各方面から様々な意見を拝聴し、熟慮を重ねた」
と前置きをした上で、
「明日から参加するホノルルAPEC首脳会合において、TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入ることにした」
と述べ、TPP交渉参加を表明した。
TPPへの交渉参加については、「あくまで国益の視点に立って結論を得ていく」とした野田首相だが、記者からの「国益にそぐわないと判断した場合は、途中で離脱することはあり得るのか」という質問に対しては、
「協議に入る際は、守るべきものは守りぬき、そして勝ち取るものは勝ち取るべくということの、まさに国益の最大限に実現をするために全力を尽くすということが基本であるというふうに思う」
と答え、途中離脱の可能性について明言を避けた。
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(丹羽一臣、山下真史)
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