「本の新しい価値が必ず生まれる」 ニコニコ静画(電子書籍)発表会見 全文

ニコニコ静画(電子書籍)内で無料で読める『角川ニコニコA(エース)』

 株式会社角川グループホールディングスと株式会社ドワンゴは2011年11月8日、「重大発表」と冠した記者会見を行い、電子書籍サービス「ニコニコ静画(電子書籍)」を発表した。角川グループの電子書籍配信サービス「BOOK☆WALKER」と連携し、ニコニコ動画と同じようにユーザーがコメントを投稿できるのが特徴。また合わせて、無料のWEB漫画誌『角川ニコニコA(エース)』の創刊なども発表された。

 以下、会見の模様(第一部)を全文書き起こして紹介する。

・[ニコニコ生放送]全文書き起こし部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv69352807?po=news&ref=news#0:02

■本の新しい価値が必ず生まれる

司会: お集まりの皆さま、本日はニコニコ本社へお越しいただきまして、誠にありがとうございます。これより株式会社ドワンゴ、株式会社角川グループホールディングスによる新サービスに関する記者発表会を始めさせていただきます。プログラムは2部構成となっており、第1部は新サービスの内容の発表、第2部は両社会長による電子書籍の未来像についてのトークセッションとなっております。それでは最初に、角川コンテンツゲート安本(洋一)取締役より、本記者会見の主旨についてご説明いたします。

角川コンテンツゲートの安本洋一常務取締役

安本洋一(以下、安本): 本日はご多忙のところ、株式会社ドワンゴ、株式会社角川グループホールディングス、新サービスに関する共同記者発表会にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。今ニコ生(ニコニコ生放送)では重大発表とアナウンスをされておりますけれども、今日こちらで発表させていただく内容は、「ニコニコ静画(電子書籍)」というサービスでございます。

 このサービスは昨年の12月、ニコニコ大会議のところで両社の提携が発表されましたけれども、それが1つの形になったものだと考えております。あれから今日までの間に、環境がやっと整った感もありまして、ついにこのサービスを実現させることが出来るようになりました。詳しい内容に関しましては、後ほど、こちらにいらっしゃる担当者の方々からご説明があるかと思いますけれども、要はニコニコ動画ならではのコメント投稿機能が電子書籍に付くと、そういうようなサービスだと考えていただければと思います。本の上に、コミックの上に文字が流れていく。そういう新サービスですので、本そのものにコメントという新しい価値が付くことで、本の新しい価値が必ず生まれるものだと私は信じております。

 ニコニコ静画(電子書籍)のサービスと連携する「BOOK☆WALKER」は、昨年の12月、こちらのほうもiOS版からスタートいたしました角川グループの電子書籍プラットフォームでございます。現時点では、Android版も今年の4月からスタートして順調に売上も伸ばしておりまして、今App Storeの売上ランキングでも常にかなり上位をキープをしております。アプリのダウンロード数も今30万ダウンロードを超えて、順調に推移しているところでございます。一方のニコニコ動画さん、これはもう言うことはないと思うのですけれども、2300万人を超える会員がいらっしゃいます。そのようなユーザーのコミュニティを形成されるプラットフォームと、今回の事業をご一緒出来て大変うれしく思っております。角川グループは、これまでもニコニコ動画の中において多くのアニメ作品を提供させていただいております。非常にユーザーの評価も高いと聞いておりますので、今回の電子書籍のサービスも面白い連携ができるのではないかと思っております。

 11月8日、実はもう既に本日サービスを開始しております。サービススタート時には、『テルマエ・ロマエ』のようなギャグ漫画であったり、あとは、角川グループお得意のところでもあるんですけれども萌え系のコミックであったり、さらには市場の8割くらいを占めるライトノベルであったり、後ほどご説明があると思うのですけれども、ここでしか見ることが出来ないデジタルコミック誌の創刊であったり、そういうような新しいサービスをどんどん付加していって、ニコ動(ニコニコ動画)のユーザーの方に突っ込みやすいタイトルなので、どんどん突っ込んでいただいて、本自体を盛り上げていただければと思っております。

 今後もBOOK☆WALKERといたしましては、角川グループの作品以外の多くの作品も取り扱っていく方向になっておりますので、このニコニコ静画(電子書籍)に新しいコンテンツを出していければと思っております。このニコニコ静画(電子書籍)というサービスは、恐らく新しいソーシャルリーディングの形を作ってくれることになると思います。そのために、グループを通して多くのコンテンツをこちらの方に提供させていただこうと思っていますので、何卒このニコニコ静画(電子書籍)のサービスをよろしくお願いいたします。本日は、どうもありがとうございました。

■「ニコニコ静画(電子書籍)」の機能とは

ニコニコ事業本部企画開発部の伴龍一郎部長

司会: ありがとうございました。続きまして、ドワンゴ・ニコニコ事業本部企画開発部伴(龍一郎)部長より、電子書籍配信サービスの内容についてご説明いたします。

伴龍一郎(以下、伴): ドワンゴ、伴でございます。今、安本さんの方からだいぶ言われてしまったので、もう説明することがあまり無いんですけれども、軽く説明の方をさせていただきたいと思います。私の方からは、プラットフォームの説明についてさせていただきたいと思います。(ここからスクリーンのスライドを見ながら説明)

 ニコニコ動画をはじめとしましてニコニコファミリー、「ニコニコ動画・ニコニコ生放送・ニコニコ静画・ニコニコチャンネル・ニコニコニュース」と、現在いろいろなサービスが展開しております。こちらに登録会員数を書いておりますが2369万人、有料会員のプレミアム会員が現在138万人となっております。今回発表いたします新サービスにつきましては、こちらのニコニコ静画の新サービスになります。

 正式名称が「ニコニコ静画(電子書籍)」という名称になります。「ニコニコでもっと気軽に本と出会う」――こういったコンセプトでものを作りました。ニコニコファミリーは、何か面白いものないかな? といった感じでぶらっとやってきて、動画であるとか生放送であるとか、いろいろなものと出会えるような場所であります。なので、この中で電子書籍にも出会えるような場所であってほしいと思っています。

 ニコニコ静画(電子書籍)の目玉は、今回角川さんとの提携によりまして実現いたしましたBOOK☆WALKERとの連携です。ニコニコ静画(電子書籍)で探したり紹介されたりといったところで、本と出会い、コメント可能な専用のビューアで読めます。もちろん無料で読める本もたくさんあるんですけれども、有料の本につきましては、ニコニコで見つけたものをBOOK☆WALKERにいって購入して、ニコニコ静画(電子書籍)の方で読めるようになります。

 もちろん、後ほどコンテンツの話については角川さんの方からより詳細な話があるんですけれども、とにかくたくさんの本を出していただけることになっております。でも、実は逆方向の働きかけというのも既にやっておりまして、ニコニコ静画で人気の作品、今こちらの方に出ていますのは『あいうら』というタイトルなんですけれども、そちらの方が今角川さんの『nanoA(なのエース)』という雑誌の方で連載しております。ニコニコといえばユーザークリエイティブといった認識もあるかと思いますので、そういった流れもこの取り組みで加速していければと思っております。

 一転しまして、ニコニコ静画(電子書籍)の主な機能についてです。「コメント投稿(+α)機能・書籍用PCビューア・iPhone/iPadアプリ・コメント-Twitter連携」と1個1個説明していきます。もちろんニコニコ動画、ニコニコ生放送等、全体的にコンテンツ、作品に対してコメントが付けられるというところが特徴になっておりますので、電子書籍についてもコメントが付けられます。電子書籍ということなので、今回特別にテキストのここからここまでといった範囲指定をしてコメントを付けることが出来ます。これが+αになります。

 マルチデバイス対応。実は本日リリースしておりますが、PC用のFlashビューア、Flashが再生可能な端末であればこちらを見ることが出来ます。あとiPhone、iPad・・・iOSでアプリケーションの方、こちらも現在App Storeで「ニコニコ 書籍」とかで検索していただけると出てくるかと思います。Androidの方にも専用アプリを後ほど対応したいと考えております。コメンター、Twitter連携といったところでニコニコのコメント、電子書籍の中の文章に対してコメントを付けたものが、Twitter連携の機能を使いますとTwitterの方にも出るようになっています。これはうちの機能ではないですけれども、Twitterに出たものがTwitterのソーシャルなつながりによって拡散していくという流れが出来ます。Twitterで拡散したその本のコメントを経由して、ニコニコ静画(電子書籍)にやってくると、ちょっとした小ネタなんですけれども、そのコメントがいわゆる本の帯のような形になり、紹介文になるようになっています。

 これで一通り機能に関しての説明が終わりましたので、簡単なデモの方をご覧ください。こちらがTwitterの画面ですね。これは今、ニコニコ静画のアカウントなんですけれども、先ほど言った範囲指定したコメントというのがTwitterにこのように出ます。これを見かけた友達とかがこれを押します。そうするとニコニコ静画(電子書籍)の画面に行きまして、ここに流れているのは今この本に書かれている角川暦彦会長(角川グループホールディングス取締役会長)の本のコメントですね。今しがたコメントにあった文章が、本の帯のように表示されます。こちら「読む」と押しますと実際のビューアが起動します。先ほどここの部分に対してコメントを行いました。ではコメントを表示してみると、こんな感じです。もう1回見ましょう。「課金環境をちゃんと整えることは重要」というコメントが付いています。あと流れるコメントもありまして、こちらはいわゆるニコニコのコメントといった感じです。以上、デモの方は終了になります。

 今後の展開について最後にお話したいと思います。本日今までお話した通りなんですけれども、角川さんのBOOK☆WALKERとの連携が開始しまして、PC、iPhone、iPadのコメント可能なビューアがリリースされております。有料・無料のコンテンツもそれぞれたくさん出していただきました。この次に何をするかと申しますと・・・ドン(スライド移動)。第2弾として、有料・無料問わず、とにかく作品を充実したいと思っております。もちろんニコニコなのでユーザー投稿も受け付けていく方向で検討しております。先ほどお話した通りなんですが、Androidのビューアアプリについても提供を具体的に進めています。最後に、電子書籍についても今ニコニコチャンネルとかでアニメーションとかのコンテンツがニコニコポイントで購入出来るようになっているのですが、それと同じような形でニコニコポイントで電子書籍の決済が出来るようにも進めております。こちらは全体的にComing Soonといった感じです。以上、私からの発表の方は終了させていただきます。ニコニコ静画(電子書籍)よろしくお願いいたします。

■『角川ニコニコA(エース)』創刊

角川コンテンツゲートサービス開発部の栗本直彦マネージャー

司会: 続きまして、角川コンテンツゲートサービス開発部栗本(直彦)マネージャー、および角川書店電子書籍編集部多田(年礼)編集長より、今後配信する具体的な電子書籍作品についてご説明いたします。

栗本直彦(以下、栗本): 角川コンテンツゲートの栗本です。引き続きまして、角川グループからの発表をいたします。私と角川書店の多田さんでお送りします。よろしくお願いします。まずBOOK☆WALKERの説明をいたします。BOOK☆WALKERとは、角川グループ直営の電子書籍配信サービスになっております。「角川書店、アスキー・メディアワークス、エンターブレイン、富士見書房、角川マガジンズ、角川学芸出版、中経出版、新人物往来社」以上、8つのグループ出版社が持つ、約3000タイトルを今電子書籍化して販売を行っています。(スライドの移動を)お願いします。

 ニコニコ動画と角川グループの関係なのですが、昨年の業務提携発表以来、いろいろなサービスを既に連携しております。ニコニコチャンネルであったりとかニコニコ静画、それとニコニコ生放送。こういったサービスを既に行っております。今回これに加えて電子書籍が新たに追加されたという形になります。

 先ほど伴さんから既に発表がありましたけれども、新サービスによって、BOOK☆WALKERで買った電子書籍をニコニコ静画でコメントを付けて楽しむことができます。これはBOOK☆WALKERでこれまで書籍を購入した方々も、BOOK☆WALKERの会員登録をして、ニコニコ会員と同期を取れば、同様に今まで買ったものも新しく楽しめるような形になっています。BOOK☆WALKERで1冊を購入すると、iPad・iPhoneアプリ、Androidアプリ、それと近日公開予定のPC、それと今回新たに追加されたニコニコ静画(電子書籍)、それぞれのデバイスやビューアで楽しむことができるようになります。ただし、一部書籍は対応しておりませんので、そこはご了承いただければと思います。

 そして、続きまして注目のタイトルです。今回はまずエンターブレインさんの『テルマエ・ロマエI』、こちらは2012年ゴールデンウイークに阿部寛さん主演で映画化が決定しております。今回はその記念としまして、2週間の期間限定なんですけれども本日(11月8日)から21日まで無料としております。さらに富士見書房の『エイジプレミアム』、既に出ているものですけれども、こちらのVol.1からVol.3まですべてまとめて無料で提供させていただきます。こちらは電子オリジナルのコミック雑誌になります。

 そしてS-in(サービスイン)後、ちょっと後になるんですけれども、アスキー・メディアワークスさんの『電撃コミックジャパン』、こちらも電子オリジナルのコミック誌ですけれども、11月25日金曜日から完全に無料化になります。こちらもニコニコ静画で配信をいたします。続きまして、角川書店から『角川ニコニコA(エース)』が創刊になります。こちらに関しまして、詳細は多田編集長からお願いしたいと思います。

■創刊ラインナップは『そらのおとしもの』など8作品

多田年礼(以下、多田): 角川書店でコミック系の電子書籍を担当しております多田と申します。(スライドを)お願いします。『角川ニコニコA(エース)』は、ドワンゴさんと角川書店が新たな読者体験を提案する無料のWEB漫画誌となっております。本日11月8日創刊で、毎週火曜日更新となっております。作品は1話ずつ毎週/隔週/毎月のいずれか3パターンで更新します。こちらのラインナップは、アニメ化決定の話題作や絶賛連載中の名作など、角川書店の各漫画誌のおすすめの人気作品が揃っております。

 創刊ラインナップの紹介です。まずはテレビアニメ化や劇場アニメ化されました『そらのおとしもの』を始め、『大好きです!!魔法天使こすもす』『デッドマン・ワンダーランド』『ケロロ軍曹』『東京ESP』『ナナマル サンバツ』『アニコイ』『TIGER&BUNNY』の8作品となっております。以降も、アニメ化で話題になっております『未来日記』や『真剣で私に恋しなさい!』など、続々登場予定となっております。

 ニコニコさんとの連動というところで、さらなる企画がいろいろあります。目玉の1つとして「キミの一票が次代のエースを作り出す ニコニコAコミック総選挙」というのを行います。こちらはユーザー投票による新人漫画の勝ち抜きコンテストでして、優秀作品には連載化、さらにはコミックス化を予定しております。こちらはユーザーの皆さんと次世代のヒット作、作家を一緒に育てていきたいという企画になっております。12月6日に投票開始予定となっておりますので、ぜひご期待ください。そのほかにもイラストコンテストやキャラクター人気投票、第1回目は『そらのおとしもの』のイラストコンテストを開催いたします。さらにニコニコ生放送など盛りだくさんを予定しております。ということで『角川ニコニコA(エース)』、本日創刊です。ぜひ皆さん、よろしくお願いします。

栗本: ありがとうございます。続きまして、ほかにまだニコニコ静画(電子書籍)で楽しめる人気作品をいくつかピックアップしました。小説やライトノベルで言いますと、エンターブレインさんの『まおゆう魔王勇者Ⅰ「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」』というものですね。あとはコミックの方で、『学園黙示録 HIGHSHOOL OF THE DEAD(1)』なども入っております。それと新書・実用書は、この後第2部で紹介いたします角川歴彦氏の『グーグル、アップルに負けない著作権法のPREVIEW EDITION』というものも出ております。

 BOOK☆WALKERのこれまでと、これからというのを最後にまとめました。昨年12月にBOOK☆WALKER、iOS版がスタートしました。その後いろいろ続いておりますけれども、今年の夏、秋ぐらいに、Androidアプリでdocomo端末にプリイン(ストール)がされました。そして、今回11月にニコニコ静画(電子書籍)のこのサービスがスタートします。われわれにとっては、今回のサービスがホップ・ステップ・ジャンプのジャンプに当たるものだと認識しております。BOOK☆WALKERは11月4日にiOSとAndroidアプリの累計ダウンロード数が30万を突破しました。今後もオンリーワンサービスを目指して、サービスを拡大していきたいと思います。ぜひよろしくお願いします。ありがとうございました。

■電子書籍がまた盛り上がるタイミングでのサービスイン

iPadで『角川ニコニコA(エース)』を閲覧

司会: ありがとうございました。発表は以上となります。それでは、ここで10分間の質疑応答に移らせていただきます。

質問者(インプレス「OnDeck」): 無料のものが結構多いと思うんですけれども、ビジネスモデルをどうお考えか、お聞かせください。

栗本: 無料の書籍に関しては、いろいろな方々の目にまず触れて、読んでいただくということを中心に考えております。もちろんそこから、それを読んでくれて単行本化された電子書籍を読んでほしいとか、また同時に紙でも出版しますので、そこでのビジネスというものを基本的には考えています。

: ニコニコとしては、一旦この角川さんとの取り組みに関しては、お金がどうというのは基本ありません。このすごいイケているコンテンツたちを頂き、ニコニコユーザーたちに喜んでいただければといった形です。

質問者(ライブドア): 今AmazonがKindle(キンドル)で日本語対応をして、日本でもサービスを始めるという話で各出版社に契約を迫っているといった情報も入っておりまして、各社そういった対応に追われていると思います。今回のニコニコ動画と角川書店が共同事業で電子書籍を配信するということも、そういったことへの対抗というか、AmazonのKindleにはないサービスをやろうといった目的もあるのでしょうか。

: 対抗というよりは、電子書籍の盛り上がり的なものにうまく乗らせていただければといった感じです。ニコニコとしては、先ほど説明しましたコメント周りやソーシャルのTwitterとの連携で、ほかのサービスとの差別化を図れると面白いのではないかなと思っております。

栗本: 角川としても、Amazonさんが日本でサービスされるというのは非常に業界全体の活性化につながると思っていまして、ドワンゴさんとの発表は去年やっているのですが、今回ちょうどそういう世の中的に電子書籍がまた盛り上がるタイミングで、サービスインを狙ったというような背景もあります。

質問者(ライブドア): これとは別に、角川書店グループでKindleに配信するみたいなことも考えていらっしゃるのでしょうか。

栗本: そこに関してはまだオフィシャルな発表ができないと伺っていますので、ちょっとコメントは控えさせていただければと思います。

質問者(ITmedia eBook USER): 質問2点ありまして、1点目がニコニコ静画(電子書籍)で読めないタイトルというのは、どういった制限からなのか、それとも意図的に読めないようにしているだけなのか。2点目は作品内の文字検索、文字列検索というのが出来るのかどうかなどの機能について、もし言えることがあればお願いします。

栗本: まず1点目の方なんですけれども、編集部さんであったり、著者さんであったり、いろいろな考え方を持たれている方々がいらっしゃいまして、今回の新サービスに関して一部出ていない本があるというのは、そういった方々が一旦サービスがどういうものかを確認したいという話がありましたので、最初からすべてが揃っていないという形になっています。またわれわれとしても、今回すべての書籍がこのサービスに向いているかどうかというのは、全部が向いているとはちょっと思っていないんですよね。向き・不向きというものもあると思っていますので、その辺はやりながら、また調整していければと思っております。

: 文字検索については私の方から。現在、文字の検索については対応しておりません。ですが、先ほどデモンストレーションしましたTwitterからジャンプしてきて、範囲指定したものが見られるといったところがありますので、例えば人に「ここだよ、ここ」と言うのとかは、それを通じてできるんじゃないかなと思います。

司会: ほかに質問のある方いらっしゃいますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、以上で質疑応答を締め切らせていただきます。以上をもちまして、株式会社ドワンゴ、株式会社角川グループホールディングスによる新サービスに関する記者発表会第一部を終えたいと思います。引き続き、第二部としまして、株式会社角川グループホールディングス角川歴彦会長、株式会社ドワンゴ川上量生会長、両氏の対談を行います。

・角川とニコ動が描く電子書籍の未来とは? 角川歴彦×川上量生・対談全文
http://news.nicovideo.jp/watch/nw143006

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]全文書き起こし部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv69352807?po=news&ref=news#0:02
・ニコニコ静画(電子書籍)
http://seiga.nicovideo.jp/book/

(協力・書き起こし.com

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