ビジネスマンが「知的な会話」をする方法 ベストセラー作家が語る「引用力」

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齋藤孝氏

 ベストセラー『声に出して読みたい日本語』の著者・齋藤孝氏が2011年11月5日、BSジャパン『勝間和代#デキビジ』に出演し、「美しい日本語に必要なのは『暗唱力』」だと語った。また日本のビジネスマンに向けて、知的な会話によって奥行きや深みが出ると「引用力」を勧めた。

 新聞の文章のような「実用日本語」と、響きがいい「美しい日本語」。その両方が必要と語る齋藤氏は、特に美しい日本語には「暗唱」が必要だと説明する。「覚えちゃうということ、例えば・・・」と、平家物語の那須与一の場面をそらんじる齋藤氏。「そういうものが入っていると、ふとした瞬間に日本語として活きてくる」と話した。

 また、ビジネスマンには「引用力」がおすすめだと語る齋藤氏。引用力を身につけるには、まず何かを読んだら忘れてしまう前に一文でも二文でも引用できる文に丸を付けておく。そして印をつけた文を、人に話して覚えていくのだそうだ。

 引用によって表現の豊かさが増した作品の中には、人々に慣れ親しまれている名作もある。

「『赤毛のアン』なんかも、よく読むとシェイクスピアの言葉とか聖書の言葉とか入っているんです。『源氏物語』も中国の文献がいろいろ入っていたりして。やはりそういうものは、引用をうまく織り交ぜることで豊かになるわけなんです」

 そして齋藤氏は、付け加える。

「引用してくると、奥行というか、深さの次元が出ると思うんですよね。そういうのが知的な会話であり、また仲間同士での楽しみになるんじゃないかなと思う」

◇関連サイト
・BS JAPAN「勝間和代#デキビジ」 – 公式サイト
http://www.bs-j.co.jp/dekibiz/
・[ニコニコ生放送]ビジネスマンにおすすめの「引用力」から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv68673429?po=news&ref=rews#29:55

(境田明子)

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