「平松市長こそ独裁者だ」橋下前大阪府知事、ニコ生独占インタビューで語る

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「大阪都構想」を掲げる橋下徹氏

 大阪維新の会代表で前大阪府知事の橋下徹氏は2011年11月7日午後、ニコニコ生放送の番組に出演し、独占インタビューに応じた。この中で橋下氏は「平松市長こそ独裁者だ」と語り、現職の平松邦夫・大阪市長を批判した。

 今月27日に投開票がされる大阪市長選では、大阪府と大阪市などを再編する「大阪都構想」を掲げる橋下氏が、府知事からのくら替え出馬を表明。現職の平松市長と事実上の一騎打ちが予想される。同じ日に行われる大阪府知事選とともに「大阪秋の陣」とも呼ばれ、橋下氏の陣営と、橋下氏に反発する平松氏らの陣営とに分かれ、大都市制度をめぐる岐路として注目を集めている。

 番組で、ジャーナリストの角谷浩一氏からインタビューを受けた橋下氏は、住民サービスなどの政策面で「僕と平松市長に差はない」と説明。問題となるのは財源問題であるとした。そのうえで、橋下氏は以前自ら「独裁と言われるくらいの力が必要」と発言したことで、平松陣営から批判されていることを踏まえ、

「平松市長こそ独裁者だ」

と、平松市長を批判。「大阪市長が大阪市内の権限と財源を握っておくのが平松市長の考え。これはあまりにも強大な権力過ぎるし、260万人の住民なんか目が行き届かないから、選挙で選ばれた8~9人の『長』に権限と財源を分散させていくとのが僕の考え方」と述べ、平松市長との考え方の違いを明確にした。

 その平松市長も今月3日、ニコニコ生放送の独占インタビューに応じており、「独裁者とリーダーシップの違いは何か」という問いに対して、「あらゆる人の意見を聞きながら、全体をどう良い方向に導いていくかを、しっかりと地に足を着けて引っ張っていくのが『リーダーシップ』」、「『独裁』は自分に従わない者は排除する」ことだと答えている。

 今回、同じ質問をされた橋下氏は、

「独裁はチェック機構がないことと、任期がないこと。(地位から)降ろされるという可能性がないことが独裁。だから、いわゆる学者が使う純粋な意味での”独裁”なんて、日本の民主主義の世の中ではできない」

「いわゆる首長とか政治家など、選挙で選ばれる者が軍事力を持つことができない。議会もある。何と言っても任期があって、ダメだったら選挙で落とされるわけだ。報道によるチェックも凄まじい。ペンの力やメディアの力で、時の権力者が引きずり下ろされる。これも日本の素晴らしいところだと思っている。こういう世の中で、いわゆる中東とか北朝鮮のような独裁ができるわけない」

と学術的な意味での「独裁」を否定。「平松市長は僕の言葉じりをとらえて『反独裁』と言っている」と語った。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 「平松市長こそ独裁者だ」発言から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv69753596?po=news&ref=news#32:16

(山下真史)

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