王者ドレイクを下し、自身初の全米1位を獲得したシーア「チープ・スリルズ」はロングヒットなるか?(Song Review)
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5月から10週に渡り首位を独占していた、ラッパー、ドレイクの「ワン・ダンス」を打ち破り、最新の米ビルボード・ソング・チャート(8月6日付)で首位を獲得した、シーアの新曲「チープ・スリルズ」。プロデュースした作品としては、2012年にリアーナの7thアルバム『アンアポロジェティック』からの先行シングル「ダイヤモンズ」が首位をマークしたが、シーアとしての楽曲では、首位獲得はこの「チープ・スリルズ」が初となる。
もとは、そのリアーナのために書かれた曲で、2016年1月にリリースされた8thアルバム『アンチ』に収録される予定だったが、アルバムの趣旨と合わないという理由で、却下されたという噂もある。彼女のお得意とするダンスホール調のナンバーで、ゲストにはレゲエ界の貴公子、ショーン・ポールがクレジットされている。
プロデュースは、シーアとグレッグ・カースティンが担当。グレッグは、10週の首位をマークした、アデルの「ハロー」や、ケリー・クラークソンのNo.1ソング「ストロンガー」などを生み出した、名トラッカー。シーアの楽曲では、初のTOP10入りを果たした、ブレイク曲「シャンデリア」(2014年)で初共演を果たし、どちらも大ヒットに至ったことから、両者の相性の良さが伺える。
この曲には、ジャケット写真をバックに音源が流れる“オーディオ・ビデオ”、レトロなテレビモニターに歌詞が映し出される“リリック・ビデオ”、シーアのトレードマークである、白髪のボブヘアーのウィッグを被ったダンサーが踊る、“パフォーマンス・ビデオ”の3パターンの公式ビデオが用意されていて、パフォーマンス・ビデオは1億3000万回、リリック・ビデオは4億回という、すさまじい視聴回数を記録している。ストリーミング回数が重要視される、昨今のチャートを分析した見事な戦略だ。
サウンドに乗せた、ショーン・ポールのライムも夏らしさを醸し出し、夏本番を迎える8月は、エアプレイもさらに上昇するだろう。また、今年2016年は、リアーナやドレイク、トウェンティ・ワン・パイロッツなどが、レゲエを取り入れた楽曲を大ヒットさせている。この流行に便乗し、「チープ・スリルズ」もロング・ヒットを記録することは間違いなさそうだ。
Text: 本家 一成
◎「Cheap Thrills」 (Performance Edit)
https://youtu.be/31crA53Dgu0
◎「Cheap Thrills」 (Lyric Video)
https://youtu.be/nYh-n7EOtMA
◎「Cheap Thrills」(Audio)
https://youtu.be/J1b22l1kFKY
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