土、水、種で3Dプリント!“ポット植物”を出力するユニークなマシン「Print Green」
先日、薬を3Dプリントする技術を紹介したが、今や3Dプリントでさまざまなものを出力できるようになった。
一般的な3Dプリントというと、樹脂を素材として、底から順に層ごとに重ねるようにしてオブジェクトを出力するイメージがあるが、最先端の技術では、異なる色やテクスチャ、素材を複合的に組み合わせたものをつくることができる。
・材料は土壌、水、種
今回取り上げる「Print Green」もその技術に近いもので、かなりユニークだ。なんと材料となるのは土壌、水、種で、ポット植物を成型できるのだという。1番の肝となるのは、水と土の配合の具合。絶妙な塩梅の媒質は、成型ができるほど湿り気があるのに、形を保てるくらいのドライさも併せもつ。
“土でできた植木鉢”のような形に仕上がる。ここに最後にユーザーのお好みの植物の種を加えれば完成だ。
・自然、テクノロジー、アートが1つに
「Print Green」は、スロベニアのマリボル大学Intermedia Arts courseのDusan Zidar教授と学生のチームが始めたプロジェクト。20世紀以前は、人間が生み出す技術は“自然にどう打ち克つか”ということにフォーカスされてきたが、ここ20年は“自然と人間との共生”が意識されるようになってきた。
そんな風潮を取り入れ、自然とアートとテクノロジーを織り交ぜた、ユニークな試みといえそうだ。
ウェブサイト: https://techable.jp/
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