【講習で取れる資格】積載型トラッククレーンが運転出来る! 『小型移動式クレーン運転技能講習』を取得してきました!
積載型トラッククレーン(ユニック車)が運転出来る!技能系国家資格でも人気の「資格」とは……?
今まで、「就職や転職をする時に、ライバルに一歩差を付ける為に、履歴書に書く事が出来るような資格」の取得体験レポートを執筆して来た筆者ですが……。
この度、特に就職や転職に有利だと言われる「技能講習による資格」を取りまくる事にしました。
事業者は、一定の危険で有害な業務に労働者を就かせる場合に、労働安全衛生法などで定められた「免許」もしくは「技能講習」「特別教育」を受けた者を就業させる必要があります。
「技能講習による資格」は、立派な国家資格であり、有資格者は、現場で重用されます。
そんな「技能講習による資格」[リンク]は、指定の教習所で学科と実技の講習を受講して、修了試験に合格する事で、修了証が交付され、資格を取得する事が出来ます。
さて、数ある「技能講習による資格」の中でも、就職や転職に、特に有利な資格があります。
その資格とは……!
それが、『小型移動式クレーン運転技能講習』です。
『小型移動式クレーン運転技能講習』とは・・・?
「小型移動式クレーン運転技能講習」の資格を取得する事で、小型移動式クレーン(つり上げ荷重が1トン以上5トン未満の移動式クレーン)である、トラッククレーン、ホイールクレーン、クローラークレーンなどの運転の業務を行う事が出来ます。
「移動式クレーン」とは、「動力を用いて、荷を吊り上げ、これを水平に運搬する事を目的とする機械装置で、エンジンを内蔵し、かつ、不特定多数の場所に移動させる事が出来るクレーン」の事を指します。
よく、「車両積載形トラッククレーン」を、「ユニック車」と呼ばれる方がいらっしゃいますが、「ユニック車」は、「古河ユニック株式会社[リンク]」が生産している、「車両積載形トラッククレーン」の商標となります。
『小型移動式クレーン運転技能講習』の資格は、建築現場で必須です。求人情報でも、よく見かける資格です。
受講資格には制限なし、つまり作業経験ゼロでも受講可能です(ただし就業が出来るのは18歳以上からです)。
講習科目は以下の通りです。[リンク]
学科
1.小型移動式クレーンに関する知識(6時間)
2.小型移動式クレーン運転技能講習に係る原動機及び電気に関する知識(3時間)
3.小型移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識(3時間)
4.関係法令(1時間)
実技
1.小型移動式クレーンの運転(6時間)
2.小型移動式クレーンの運転のための合図(1時間)
学科13時間(2日)/実技7時間(1日)/計20時間 3日間講習
「ちょっと待った!そんなに長い日数を資格取得に掛けられないよ!年休足りないし!」
ちなみに、特定の資格を持っていると、「小型移動式クレーン運転技能講習」を取得する時に、一部の受講科目が免除されます。
クレーン・デリック運転士免許を受けた者は、学科3.及び実技2.が免除され、10時間。
床上操作式クレーン運転技能講習を修了した者は、学科3.及び実技2.が免除され、10時間。
旧クレーン運転士免許を受けた者は、学科3.及び実技2.が免除され、10時間。
揚貨装置運転士免許を受けた者は、学科3.及び実技2.が免除され、10時間。
玉掛け技能講習を修了した者は、学科3.及び実技2.が免除され、10時間。
旧デリック運転士免許を受けた者は、学科3.及び実技2.が免除され、10時間。
建設機械施工技術検定の内、1級の技術検定に合格した者で実地試験においてショベル系建設機械操作施工法もしくは基礎工事用建設機械操作施工法を選択したもの又は2級の技術検定で昭和48年建設省告示第860号に定められた第二種若しくは第六種の種別に該当するものに合格した者は、学科2.が免除され、14時間。
車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習を修了した者は、学科2.が免除され、14時間。
労働安全衛生法施行令第20条第6号もしくは第7号の業務又は労働安全衛生規則第36条第6号、第15号から第17号までもしくは第19号の業務に、6か月以上従事した経験を有する者は、実技2.が免除され、16時間。
鉱山において移動式クレーンの内、つり上げ荷重が5トン以上のものの運転の業務に1か月以上従事した経験を有する者は、実技1.及び実技2.が免除され、10時間。
要するに、「技能講習による資格」のうち、「玉掛け技能講習」の資格を持っていると、「小型移動式クレーン運転技能講習」資格受講時に、学科と実技の講習の多くが免除される、というわけです。
これを利用しない手はありませんね。出来ればあらかじめ、「玉掛け技能講習」を先に取得しておく事をオススメします(実際の作業を行う場合、玉掛けを自分で行う事はよくあるため)。
ちなみに、「小型移動式クレーン運転技能講習」は、筆者が体感したところでは、学科よりもいわゆる「体で覚える事が結構多い」ため、なるべく記憶力やモチベーションが高い、早い時期に受講した方がいいな、と感じました。
実は今回、相当苦労しました。その話はおいおい紹介致します・・・。
というわけで、筆者は一念発起して『小型移動式クレーン運転技能講習』の教習を受講してきましたので、体験レポートをご報告致します!
建築現場で必須!技能系国家資格の基本中の基本『小型移動式クレーン運転技能講習』の教習を受講して来ました!体験レポート!
まずは、最寄りの技能講習教習所を探してみると致しましょう。
おおかたの教習所は、電話やネットで問い合わせや登録をすれば、カンタンに講習の予約が可能です。教習所の指示に従い、修了証の交付に必要な写真を撮りに行き、身分証明書の控えをコピーして、受講料を振り込みます。
必要書類が揃ったら、技能講習教習所に、電話かメール、FAX、web等で申し込みを行います。
筆者は既に、玉掛け技能講習を取得済でしたので、学科2日、技能1日の計3日間のコースとなりました。(日数自体は変わりませんが、受講時間が一部短縮されました。フルに受講する人と比べて、早く帰れるか、遅い時間スタートで受講出来ます。)
受けてきました『小型移動式クレーン運転技能講習』! 講習1日目(学科講習)/講習2日目(学科講習及び試験)
講習初日の朝、少し早い朝食を取り、講習会場に向かいました。技能講習教習所は、どこも遅刻厳禁です。余裕を持って出かけましょう。
『小型移動式クレーン運転技能講習』の学科講習は要所要所で、「ここ重要ですよー!」みたいな感じで進んで行きますが、ペース配分的には想像以上に結構ガンガン飛ばしていきます。覚える内容が結構多い。
よくネットでは、『小型移動式クレーン運転技能講習』は合格率が高いので、寝てても合格する、みたいな事を書かれているところもあるようですが、これから『小型移動式クレーン運転技能講習』の受講を考えている人へのアドバイスとしては、
「寝ていては受かりません。少なくとも、講習中はフルの集中力を駆使して全力で受講しましょう」
・・・とこれだけは肝に銘じて受講される事をオススメします。
『小型移動式クレーン運転技能講習』の学科の内容は、小型移動式クレーンに関する知識(6時間)/小型移動式クレーン運転技能講習に係る原動機及び電気に関する知識(3時間)/小型移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識(3時間)/関係法令(1時間)を2日間で学びます。
講習の内容は、ある程度、常識の範疇で分かるものもあるのですが、講習で初めて覚える事も多く、脳がフル回転しました。
学科の内容としては、いくつか抜粋すると、以下のような内容になります。
小型移動式クレーンに関する種類及び形式と特徴について(トラッククレーンと、ホイールクレーン、クローラークレーンの違いはきっちり覚えましょう)
移動式クレーンの主な名称について(ウィンチ・フック・ジブについて)
作業機器操作レバーについて(操作レバーは縦に並んでいるのが特徴です。メーカーによって、レバーの位置が変わっていたりするので注意!)
ワイヤーロープの取り扱い方法について
点検・検査の方法について
力学について(技能講習では毎度おなじみの力学です。力の三要素(大きさ・方向・作用点)は忘れずに!)
法令について(技能講習では毎度おなじみの法令です)・・・etc.
などといったところです。結構覚える事がたくさんありますねー。でも実際現場へ出たら、覚えていないと命に関わる事ばかりです。命がけで覚えましょう。
今まで「技能講習」を受けてきた人なら気が付くと思いますが、結構、同じ様な内容を講習のたびに学びます。
以前覚えた事を忘れないでいれば、試験に有利です!
学科については、講習2日目の夕方に試験、という流れになりました。
学科試験問題はマークシート式で、概ね「〇〇について、正しい(間違っている)ものを選べ」、といった形式の問題が多いようです。
意味を逆に取り違って回答しないよう注意しましょう。
(大体、自信満々に「〇〇について、〇〇しても良い」とか、文末だけ「〇〇ではない」などと否定して書いてある問題は、ちょっと疑った方が良いかもしれません。)
30分経った時点で、ほぼ試験を受けた全ての人が回答を提出したので、その後採点が行われ、全員めでたく、学科合格となりました。良かった!
講習3日目(実技講習及び試験)
講習3日目は朝から、すぐに実技の講習が始まります。
実技の講習は、作業着と安全靴を忘れずに持っていきましょう!
さあ、実際にトラッククレーンに乗り込みましょう。
実技の内容としては、基本的に、以下のような内容になります。
トラックの荷台に積まれた積荷の吊り上げ・吊り下げ・移動
技能講習は、所定のコース内で、「トラックの荷台に積まれた積荷の吊り上げ」を行い、アップダウンを行いながら、コース内で荷を移動させ、再度、荷をトラックに積み込むまでの一連の作業を行います。ここで重要な事は、クレーンの操作に必須であるレバーの操作。ジブの上げ下ろしを含め、油圧装置をコントロールするのは結構大変です。
更に操作が困難になる原因は、「荷の揺れ」。
ちょっとしたレバーの操作で荷が揺れ始めたら、なかなか止まりません。
「荷の揺れを止める」には、荷の揺れの動きを先回って、ジブの動きを制御する(前後に揺れているなら、前(もしくは後ろ)に荷が動いた時に、同時にクレーンも前(もしくは後ろ)に動かす)事で、理屈上では、荷の揺れが止まる筈なのですが、これが、なかなか上手くいかない。こればっかりは、何度も繰り返し練習で、体に叩き込むしかありません。
まさに、習うより慣れろ、ですね。
以下参考動画となります。
小型移動式クレーン運転技能講習
https://youtu.be/fmhJ3A9GHio[リンク]
さあ、最後の難関の実技試験です。南無三(なむさん)・・・!
・・・荷の揺れを抑えるのに手間取りましたが、なんとか合格点までには達しそうな成績で実技試験をクリア出来ました。良かったー!
その後すぐに合格発表があり、修了証が交付され、資格を取得する事が出来ました。
「建築で必須!技能系国家資格の基本中の基本『小型移動式クレーン運転技能講習』。
とっても就職や転職に有利な資格ですね!」
※本記事の内容は、あくまでも筆者の体験、調査に基づくものであり、筆者及び編集部はそのサービスや内容を保障するものではありません。
※Girlsイラスト:http://furu-yan.jimdo.com/(筆者自筆)[リンク]
※イラスト:さし絵スタジオ2 http://www.clip-studio.com/clip_site/download/sashie/sashie_top[リンク]
※イラスト:かわいいフリー素材集 いらすとや http://www.irasutoya.com/[リンク]
※イラスト GATAG|フリーイラスト素材集 http://free-illustrations.gatag.net/ [リンク]
※イラスト Illust AC http://www.ac-illust.com/[リンク]
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(執筆者: FURU) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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