脱力系からサスペンス・ホラーまで! “日本一振り幅の広い”映画監督・中村義洋作品の魅力に迫る
『アヒルと鴨のコインロッカー』、『ジャージの二人』、『白ゆき姫殺人事件』、『残穢-住んではいけない部屋-』……。心がじんわり温まる作品から、ゆる~い“脱力系”な作品、コメディ、そしてサスペンスと、まったくタイプの異なる4作品。これらを手掛けたのは、1999年に映画監督としてデビューして以来、さまざまなジャンルの映画に挑戦し、話題作を作り続けている中村義洋監督です。
5月16日(土)には、自身初の“時代劇”というジャンルに挑戦した『殿、利息でござる!』が公開。多くの邦画ファンの注目を集めています。今回は、邦画ファンならば絶対に抑えておきたい中村義洋作品の魅力をご紹介します。
【ドキドキハラハラさせられる展開が病みつきに!】
中村監督の過去作品で共通していえるのは、どんでん返しするような作品が多いということ。中村監督が注目を集めるきっかけにもなった、人気作家・伊坂幸太郎原作の『アヒルと鴨のコインロッカー』は、過去と現在が複雑に絡み合い、ラストでは大きなどんでん返しが待つそのストーリーから“映像化不可能”とも言われた作品。その後も『フィッシュストーリー』や『ゴールデンスランバー』など、難易度の高い小説たちを見事に映像化させ、観る者の心を鷲掴みに。さらには近年でも『白ゆき姫殺人事件』や『予告犯』など、最後までドキドキハラハラされっぱなしの“どんでん返し映画”を次々と発表しています。
【泣ける作品から脱力系”、さらにはホラーまで! 作品の振り幅がとにかく凄い】
ラストが切なすぎると話題になった『アヒルと鴨のコインロッカー』を始め、仙台に恩返しがしたいという思いから制作された『ポテチ』など、どこか切なく、じんわり心が温まるような作品が多々あることも中村作品の魅力のひとつ。そんな作品とはまたガラッと雰囲気の変わった作品も。仕事嫌いな父と無職の息子のゆる~い日常生活を描いた『ジャージの二人』、SNSやマスコミの闇を描いた『白ゆき姫殺人事件』、ホラー小説を映画化した『残穢 -住んではいけない部屋-』など、肩の力を抜いて観られる“脱力系”ムービーから、背筋がゾッとするようなサスペンス、ホラー映画まで幅広い作品にチャレンジしています。観る者を飽きさせず、次々と“新しい一面”を見せてくれるところも、“中村作品ならでは“の魅力といえるでしょう。
【濱田岳、堺雅人、伊坂幸太郎…“ハズレなし”の黄金コンビが魅力!】
『キャスティングは演出の8割』と語り、配役を決めるのには最も時間を費やすという中村監督。堺雅人さん、竹内結子さんなど、これまで何度も中村組に名前を連ねている俳優さんも多数です。そんな中村監督が絶大な信頼を寄せる俳優が、濱田岳さん。『アヒルと鴨のコインロッカー』に出演して以来、その後も『フィッシュストーリー』『ゴールデンスランバー』『ポテチ』『みなさん、さようなら』……と、多くの作品でタッグを組んできており、5度のタッグでいつしか阿吽の呼吸が通じる“黄金コンビ”へ。
そして最新作『殿、利息でござる!』ではナレーションという新たな形で参加し、6度目のタッグを組むことに。どうしても濱田さんに参加して欲しかったという中村監督は「映画に岳の声が入って、思わず『ミッション、コンプリート!』とつぶやいてしまった」と話すほど。“6度目の黄金コンビ”復活も見逃せません。
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