関西のゴールデンウィーク風物詩「中之島まつり」
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毎年5月3日から5日まで大阪中之島で開催されている『中之島まつり』。
梅田や淀屋橋といった主要駅から徒歩圏内という至便な立地で、かつ中之島の東半分をフル活用した規模の大きいお祭りということもあり、関西ではゴールデンウイークの風物詩になっている。
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今回、筆者は初日の3日に会場を訪れた。
淀屋橋駅から会場へは橋を一本渡るだけ。
一歩一歩、近づくほどに祭囃子が身体をつつみ、すぐににぎやかなお祭りの雑踏の渦中に飲み込まれてゆく。
中之島祭りが一般のお祭りと少し違うのは屋台、ブースの多種多様さ。
テキ屋、飲食店の出店
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古書や古着、がらくた
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バンド生演奏、落語の高座、マジックショー
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募金、市民団体のPR……
これでもかと言うくらいなんでもありだ。
中でも特に目を引かれたのが新鋭アーティストによる自主製作映画の無料上映コーナー『中之島映画祭』と、機械を使わない手づくり遊園地『人力riki+riki』。
時間の都合上、内容を観ることはできなかったが永井和男監督の『くさいけど「愛してる」』はポスターを見るだけでハードコアな表現衝動を感じる意欲作。
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バトン部の女子高生たちが回す『でんしゃでゴーランド』はもし中年男性が乗ってもいいというなら2000円は払ってしまいそうな超高級遊具だ。
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ビール片手に食べ歩き、レアなアイテムをショッピングし、アートや娯楽を楽しみ、種々の主張にに耳を傾ける……
中之島まつりは1973年に“市民のつくるフェスティバル”として発足しただけあって若干の政治色や主催者の理念を感じる向きもあったが、それ以上にユニークで、おおらかで、非常にエキサイティングな空間だった。
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分別員立ち会いのゴミ捨て場が各所に備わっているため非常に清潔に保たれていることも魅力の一つ。
おそらく一般のお祭りよりも、より多くの人が情熱と自主性を持って関わっているからこそ、このエネルギーと規律が生まれているのではないだろうか。
10時から16時(5日のみ15時まで)と比較的早い時間のうちに終わってしまうが、3日間あるので2回、3回と足を運ぶのもいいだろう。
記事を通して多くの方にその魅力を知っていただければ幸甚だ。
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(執筆者: 中将タカノリ) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか
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