必ず役立つ!20代で読んでおくべきビジネス書の名著・定番6選
読書好きな人の中にも、「小説はよく読むが、ビジネス書は苦手」という人がいます。しかしビジネス書の中にも、長い年月を経て読み継がれる「名著」や「定番」があります。ビジネスパーソンなら、一度は目を通しておいて損はないですが、実際に読むとなると「どれを選んでいいのかわからない」という人もいるのでは。今回はビジネス書ビギナーの方や、本の選択に迷っている方のために、おすすめのビジネス書6選をご紹介します。
なぜビジネス書を読んだほうがいいのか
ビジネスパーソンがビジネス書を読むメリットは、「コストパフォーマンスの良さ」です。ビジネス書の中には、著名な経営者や起業家などビジネスで成功を収めた人が長い経験の中で培ったノウハウをまとめたものが数多くあり、読者はその内容を具体的なエピソードとともに数時間で学ぶことができます。つまり、ビジネス界の成功者からマンツーマンで指導を受けられるというわけです。ビジネス書の発行点数は年間約6000点に上ります。その中には自分を成長させたり、生産性の向上に役立つ良書が必ずあるものです。また、問題に直面したときに、解決へのヒントを与えてくれる本もあるでしょう。
著名なビジネスパーソンの中には、熱心な読書家が大勢います。米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏は、両親の教育方針で読書家に育ちました。現在も忙しい合間を縫って本を読んでいるといい、自宅敷地内にはジムやプールのほかに図書館もあります。また、「世界一の投資家」として知られるウォーレン・バフェット氏も読書家として有名です。バフェット氏は以前、インタビューの中で「仕事の80%を読んで考えることに充てなさい」と述べています。
一方、日本でも、著名な経営者の中にも読書家は少なくありません。例えばソフトバンクグループ創業者の孫正義氏。孫氏は15歳のときに日本マクドナルド創業者の藤田田氏が書いた『ユダヤの商法』を読んで大きな影響を受け、それが起業のきっかけになったというエピソードがあります。
読みやすくて、すぐ役立つビジネス書が知りたい!
数あるビジネス書の中でも読みやすく、仕事にすぐ役立つ定番の3冊をご紹介します。※西暦は日本で発売された年です
●ザ・ゴール(The Goal)
エリヤフ・ゴールドラット著、ダイヤモンド社、2001年
工場の業務改善をテーマにした小説で、現在はコミック版も発売されています。経営悪化で3カ月後に工場を閉鎖することを告げられた工場長アレックスが、かつての恩師ジョナに助けを求め、再建に奮闘します。それは「ボトルネック」と呼ばれる、生産性を落としている非効率的な部分を改善することでした。ボトルネックを見つけだし、一部の反対の声を押し切って改善を図った結果、工場の生産性は上がり、閉鎖のピンチを乗り切っただけでなく、利益まで生み出せるようになった――という成功ストーリーです。
●ティッピング・ポイント
マルコム・グラッドウェル著、飛鳥新社、2000年
『天才!』などの著書で知られるマルコム・グラッドウェルの作品で、文庫版は『急に売れ始めるにはワケがある』というタイトルでSBクリエイティブから発売されています。広告業界やマーケティング担当者には、必読の名著として有名です。
それまで売れていなかった商品が突然、爆発的に売れ始めることがあります。その爆発的に売れる瞬間のことを「ティッピング・ポイント」と呼びます。本書では、ブランド品や社会現象を例に、「何をきっかけに」「なぜ爆発的に広がったのか」という点について、仕組みを解き明かします。
●企業参謀
大前研一著、講談社、1975年
経営コンサルタントで起業家の大前研一氏の実質的なデビュー作です。1975年の出版にもかかわらず、古さを感じさせない内容で、現在も読み継がれるベストセラーです。戦略的思考をベースに、理論を現実に活かすための方法、問題点抽出と解決のためのプロセス、本質に迫るための方法論など、経営者や管理職を目指すビジネスパーソンなら、ぜひ読んでおきたい一冊です。
知らないと恥をかく?!自分を奮い立たせる3冊の名著
下記にご紹介する3冊は、世界的な大ベストセラーとして知られる自己啓発系の名著です。モチベーションを上げたいときはもちろん、壁にぶつかって打開策が見つからないときにも指針を与えてくれるでしょう。※西暦は日本で発売された年です
●人を動かす
デール・カーネギー著、創元社、1937年
「人を動かす3原則」「人に好かれる6原則」「人を説得する12原則」「人を変える9原則」「幸福な家庭を作る7原則」で構成されています。
それぞれ「批判も非難もしない。苦情も言わない」「相手の関心を見抜いて話題にする」「相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない」「まず褒める」といった良好な人間関係を築くためのヒントが満載で、累計部数は全世界で1500万部を突破しています。人間の本質を説き、時代を問わず人としての心構えに通ずる内容であることが、長く読み継がれる理由と考えられます。
●7つの習慣
スティーブン・R・コヴィー著、キングベアー出版、1996年
まず自分の人格や内面を変えてから、他人や環境を変えるよう働きかけるという「インサイド・アウト」という考え方がベースになっています。その上で、習慣がいかに大切かを説き、成功して幸福な人生を送るためには7つの習慣が不可欠であると指摘しています。7つの習慣とは、「主体的である」「終わりを思い描くことから始める」「最優先事項を優先する」「Win-Winを考える」「まず理解に徹し、そして理解される」「シナジーを創り出す」「刃を研ぐ」です。累計部数は全世界で3000万部を突破しています。時代や場所が変わっても色あせない、成功のための原理原則がうまくまとめられていることが大ベストセラーになっている理由でしょう。
●思考は現実化する
ナポレオン・ヒル著、きこ書房、1990年
米国で1937年に発売されて以来、累計部数が全世界で7000万部を突破した驚異的な大ベストセラーです。全18章それぞれが「成功のためのステップ」となっています。一例を紹介すると、願望を実現するためには「何を実現させたいのか具体化する」「願望を実現させるための代償を決める」「願望実現の最終期限を決める」「詳細な計画を立てる」「これらを紙に書き出す」「1日2回、紙に書いた内容を大きな声で宣言する」といった内容になっていて、声に出して願望を読み上げることで潜在意識への刷り込みを図ることを意図しています。「心の中で強く思い続けたことは、いつか現実化する」というシンプルかつ普遍的な成功法則の提示がロングセラーの理由と言われます。
良質なビジネス書を読むことこそ自己投資の基本!
20代は、成功や失敗などさまざまな経験を積みながら成長する時期です。若いうちに良質なビジネス書を読んで得た知識や言葉は、必ず自分の糧となり、困ったときや迷ったときの道しるべとなってくれるでしょう。今回ご紹介した定番の名著6選を参考に、自分なりのお気に入りのビジネス書を見つけてみてはいかがでしょうか?
監修:リクナビネクストジャーナル編集部
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