『ミラーズエッジ』のPC版が一足先にプレイできる?

日本では12/11にPS3版とXbox 360版の発売が予定されているゲーム『ミラーズエッジ』(エレクトロニック・アーツ)。1人称視点で斬新なカメラワークとアクロバティックなアクションが楽しめる作品として、東京ゲームショウで話題になったことは記憶に新しいでしょう。米国では発売済みの両プラットフォームに加え、1月にPC版の発売が予定されていますが、日本でのPC版発売日は未定となっています。そんなPC版のミラーズエッジがインターネットで遊べると聞いて、プレイしてみました。

……あれ?
1人称視点 じゃなくて2D?しかも「BETA」の文字が。
PC版はPC版でも、どうやらプロモーション目的で制作中のFlashゲームでした。

Mirror’s Edge 2D

遊んでみると、ビルとビルの間や障害物を飛び回るアクロバティックなアクション、「走る」「ジャンプ」「しゃがむ」のみの基本動作でさまざまな動きを実現する操作性など、オリジナルの世界観をうまく伝える作品に仕上がっています。Flashでできることは限られているのだから、このように割り切って2Dで再解釈するのは、面白い試みと言えるでしょう。

現在は個人サイトで公開中ですが、米エレクトロニック・アーツ(EA) 公認で制作しているとのこと。
1レベルのみ公開して、現在ユーザーからのバグ報告を受け付けています。
完成した際には、公式サイトでも公開されるようです。

作者は、あの名作Flashゲーム『Fancy Pants Adventure』を制作したクリエーター、Brad Borne。
手書きイラストのキャラクターが縦横無尽に動き回る、爽快なアクションゲームを制作した腕を買われて、EAに指名されたとなると納得です。

The Fancy Pants Adventures: World 1

The Fancy Pants Adventures: World 2

コンシューマゲームをFlashの2D版で再解釈する試みとしては、昨年公開された『Portal』(Valve社)のFlash版『Portal: The Flash Version』があります。

Portal: The Flash Version

こちらも、ユニークなルールを2Dにアレンジして、オリジナルを知らなくても十分に遊べるクオリティに仕上がっています。驚きなのは、このFlashゲームの作者が、Valve社によるPortalの発表後すぐ、つまりゲームを触ることなく制作を開始したということ。決してパクりではなく、Portalの2Dバージョンを作る「ファン活動」として制作したそうです。残念ながらValve社から公式に認められていないようですが、オリジナルのプロモーションに一役買ったことは間違いないでしょう。

全世界で数多くのインターネットユーザーが毎日プレイしているFlashゲーム。ミラーズエッジやPortalのように、コンシューマゲームをテーマにして、ゲームメーカーとFlashゲームクリエーターがコラボレーションする事例は、今後も増えていくでしょう。日本にも優秀なFlashゲームクリエーターが何人もいます。日本でもこのような事例が出てくることに期待したいですね。

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shnsk

宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

ウェブサイト: http://mogera.jp/

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