藤村官房長官「報道規制するつもりない」　輿石幹事長の発言めぐる批判で

　藤村修官房長官は2011年9月14日午前の記者会見で、民主党の輿石東幹事長による「マスコミ対応も含めて情報管理を徹底してまいりたい」との発言に対して、野党議員など一部から批判が出ていることについて「報道規制なんてするつもりはまったくない。それは誤った批判だ」と述べた。

　輿石氏は13日の民主党代議士会で、鉢呂吉雄前経産相が不適切発言で閣僚を辞任したことを受け、「鉢呂氏の重い決断を受け止め、マスコミ対応も含めて情報管理を徹底してまいりたい」と発言。藤村長官も同日行われた閣僚懇談会で、「慎重に発言してほしい」と閣僚に呼びかけていた。こうした発言に対して野党などから、報道の自由への介入を懸念する批判が噴出していた。

　藤村長官は、輿石氏の発言についてニコニコ動画の七尾記者から政府の見解を求められると、「輿石幹事長の発言を直接聞いておりません」と前置きした上で、「組織として当たり前のことをおっしゃったと受け止めている」と述べた。その理由については、「党で確認したことと全然違うことを（議員が）言っては、（党が）バラバラではないかという印象があるという風に輿石幹事長もよく仰っていた。そういうことを仰ったと思う」と話した。

　また、報道規制を懸念する批判に対しては「報道規制なんてするつもりはまったくないし、輿石幹事長もそういう意図はまったくないと思う。一部にそういう批判があるとすれば、それは誤った批判だ」と述べ、報道規制との指摘を否定した。

■藤村官房長官と記者とのやりとり

ニコニコ動画・七尾記者:　輿石幹事長が昨日の代議士会でマスコミ対応含め、情報管理に徹底したいと発言されました。このことを受けまして、政府も同調するのではないかという見方もあるようですが、この点につきましてご見解をお願いします。

藤村官房長官:　輿石幹事長の発言を直接は聞いていないのですが、ごく組織として当たり前のことを仰ったように、私は受け止めております。政府は政府として昨日、閣議後の懇談会においては、私のほうから先週お話したのですが、新たに閣僚が1人交代になって加わったということで、もう一度発言したということでした。

東京新聞記者:　ごく組織として当たり前のことを言っているというのは、輿石幹事長のどの部分の発言を指しているのですか？

藤村官房長官:　輿石幹事長の発言を直接聞いておりませんが、その趣旨はさまざまな重要な問題で党で決めたこと、これは政府でもそういう風に言いましたが、党できちっと確認したことなどと全然違うことを言っては、これはバラバラではないかという印象があるという風に輿石幹事長もよく仰っていたので、多分そういうことを仰っていたんだろうと思います。

記者:　マスコミ対応も考えなければならないという趣旨の話をされているんですけれど、それは報道規制というと表現は違うかもしれませんが、表現の自由とか、そういう面で問題があるという指摘も一部であります。その点についてはどういうふうに。

藤村官房長官:　仰ったように、報道規制なんて全くするつもりはないし、輿石幹事長もそういう意図は全くないと思います。一部にそういう批判があるとすれば、それは誤った批判だと、私は思わざるを得ないと思います。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 輿石幹事長の発言に関しての質問部分から再生 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv63685344?po=news&ref=news#20:30

（三好尚紀）

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