菅首相、政権運営に自信「大震災や原発事故への対応は、100点とは言わないがしっかりと取り組んでいる」
2011年6月2日の民主党代議士会での菅直人首相の発言以来、毎日のように報道される首相の進退問題。「退陣表明報道」から2カ月がたとうとしている現段階においても、菅首相は出処進退を明らかにしていない。しかし、これをきっかけに菅政権の求心力が著しく低下し、国会運営や外交、復興支援等に大きな支障を及ぼしているのは火を見るよりも明らかだ。菅首相はこうした現状を、どう国民に説明するのか。
7月29日の記者会見で菅首相は、「自分の内閣が今必要なことをしっかりとやれているか、あるいはやれていないかということは、私なりに注意深く見ている」と前置きした上で、「いろいろな意見があることは承知しているが、大震災や原発事故への対応について、もちろん100点とは言わないが、やるべきことはしっかりと取り組んでいる」と語った。
そして原発事故への対応については「当初は本当にどこまで原子炉がコントロール可能になるかどうか心配をした時期もあった」と明かした。菅首相は「内閣が今やるべき仕事はできている。そのことを通して国民の皆さんにご理解を頂けると思っている」と述べ、自らの政権運営に自信を見せた。
■菅直人首相とニコニコ動画記者(七尾功)とのやりとり
七尾記者: お子さんらから「政府の力を信じています」と言われたとのお話がありました。また総理は「自分の言葉に責任を持ちたい」とおっしゃいました。ただ、国民にとってみれば総理が続投されるのか、退陣されるのか、明快にされないことで、先ほどご説明されたような革新的な政策や方針を掲げても、国民の心にリアルに響きません。総理はこうした現状について、実際どうお考えになっており、そしてどう国民に説明されるのでしょうか。
菅直人首相: 私はいつも、自分の内閣が今必要なことをしっかりとやれているか、あるいはやれていないかということは、私なりに注意深く見ているつもりです。
もちろん、いろいろな意見があることは承知しております。しかし、私はこの間、大震災に対する対応、そして原発事故に対する対応について、内閣としてやるべきこと、もちろん100点とは申し上げませんが、私はやるべきことはしっかりと取り組んでいる。
早い、遅いの見方はありますけども、着実に復旧から復興にも物事が進んでおりますし、原発事故の方も、当初は本当にどこまで原子炉そのものがコントロール可能になるかどうかという心配をした時期もありましたけども、ステップ1がほぼ予定通り終了し、ステップ2に向かって、いま努力が始まっております。そういった意味で私がやらなければならないことは、内閣が今やるべき仕事ができているかどうか、できていると私は思っていますので、そのことを通して国民の皆さんにご理解を頂けるものと、このように思っております。
(七尾功)
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