東電救済法案に反対する方法――「あきらめたらそこで試合終了ですよ?」

衆院特別委可決の瞬間

※続報2011年8月3日(水)に東電救済法案は参院通過し成立する予定です。法案が通過すれば電力自由化は困難となり全国の電気代は上昇すると言われています。そうなる前に地元の参議院議員にあなたの意見を伝え、議員さんの意見をきいてみてください。

女子サッカーの世界戦を見ていてつくづく感じたのは、力の差があるように見えてもあきらめずに果敢に挑むことによってチャンスは巡ってくる、ということでした。粘り強く、決してあきらめないこと。チーム一丸となって取り組むこと。スポーツなどをやっているとよく言われることではありますが、改めてあらゆる場面でこの教訓は活きてくるんだな、と感じました。

わずか2時間の議論

国民負担を5兆円増やすと言われる「東電救済」のための法案が本日7月28日木曜13時に衆院本会議で可決される見通しです。本来であれば東電から利益を享受していた人達がまず責任をとるのが筋ですが、それをおこなわず国民に負担を負担を押し付けるばかりか東電のために税金を次々と投入できる仕組みが内包されている法案で、少なくとも、もう少し時間をかけて議論し国民にも説明をすべきだと言われています。しかし、先日の衆院特別委で修正案が議論された時間はわずか2時間。たったの2時間です。

水面下での民主・自民・公明大連合

なぜ公開の場で議論がおこなわれず、このようなスピード可決が可能なのか。公の場でその法案を推す合理的な理由を説明できる人がいないにもかかわらず何故話がどんどん進んでしまうのか。実は民主党・自民党・公明党が水面下で手を握り、大連立を組んで密室での調整は既に済んでいる、というのがその理由なんだそうです。国会で民自公が「大連合」となれば圧倒的多数。その法案に異議を唱えても、普通、勝ち目はまったくないと思われます。しかし、あなたがこの法案・修正案に反対なら、反対意見を表明する方法はまだ残されています。

「議員事務所に訪問するなり、電話をするなりして賛成か反対かを議員にきく」

という方法です。民自公の大連立という巨大なパワーに対してあまりにも小さな反対意見に思われるかもしれませんが、選挙で選ばれ、常に選挙区の声に耳を傾けるのが仕事のひとつでもある議員さんに対して、選挙区の人の声を真正面から伝える、というのはかなり効果的な方法です。

この方法について、以下、もう少し具体的に書きます。今回のみならず、汎用的に使える方法です。

あなたの地元の議員が「賛成」「反対」どちらなのか電話できいてみてください

1.まず、あなたが住んでいる地域の選挙区を確認

http://seiji.yahoo.co.jp/area/ [リンク]
から、あなたの選挙区を調べましょう。あなたの地域の議員さんが絞り込めたら、議員さんの名前をメモしてください。今回は衆議院も参議院も関係してきますので、両方の地元の議員さんを調べます。

2.議員データベースで議員さんの連絡先を調べる

http://db.kosonippon.org/search/search_result.php [リンク]
あなたの地元の議員さんの名前がわかったら、連絡先を調べます。議員データベースを開いて、あなたの住んでいるエリアを絞込み、議員さんの名前をクリックしてください。連絡先などが記載されているページが開きます。

3.連絡先をメモする

「議員会館」と「地元事務所」の連絡先が記載されていると思いますので、この時期でしたら議員さんは東京の「議員会館」に居ると思います。ですので、議員会館の連絡先をメモしてください。逆に選挙の時期であれば「地元事務所」の方が良いと思います。

4.連絡する

議員会館に電話して「 原子力損害賠償支援機構法案」に対するあなたの考えを伝え、議員さんはこの法案に賛成するのか反対するのかをきいてみてください。

「私はこの選挙区の有権者で、この法案には反対なのですが、議員さんは賛成・反対どちらなのでしょうか」

といった質問でよいと思います。

反対であれば、その理由もきいてください。秘書さんなどが出てすぐに答えをもらえない場合もあると思いますが、その場合は後ででもよいので本人に確認して連絡をもらうように伝えればよいでしょう。もらった結果はTwitterなどで周りの人に共有するとよいでしょう。

地元事務所が近所である場合、歩いて事務所にでかけていって事務所の人と直接話をするという方法もあります。電話がつながらない場合は、メールでもいいでしょう。

小さなことかと思われるかもしれませんが、こういう風に有権者の生の声をきちんと伝えていくことはたいへん重要ですし、投票によって選ばれる議員さんはこのような有権者の声には敏感です。

大連立を組んだ政党に対して、小さな反対意見だと思われるかもしれませんが、小さな声でもあきらめないで積み重ねることが大事で、今回のみならず次回にもつながっていくことだと思います。まさに「あきらめたらそこで試合終了ですよ…?(スラムダンクより)」だと思います。

参考)
【東電2.0】「東電存続のための5兆円国民負担」泣き寝入りしない方法

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深水英一郎(ふかみん)

深水英一郎(ふかみん)

トンチの効いた新製品が大好き。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラに興味がある。

ウェブサイト: http://getnews.jp/

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