写真家 植田正治 作品集『SHOJI UEDA』が発売決定。

uedacover resize1

日本写真界における最も傑出した存在の一人であり、“Ueda-cho”(植田調)という言葉がヨーロッパのフォトアート界の共通語になるほど、その構図や題材、色調の独自性が世界に知られた写真家、植田正治(1913-2000) の作品集が出版される。
植田正治は生まれ故郷である日本海沿岸、鳥取地方に対する深い愛着を終生失わず、作品の大多数にはその故郷が背景として用いられている。季節の移ろいにあわせて表情を変える砂丘を飽きずに見て回る、いわば定住型の冒険家であった作者の好奇心に満ちた視線は、世界地図、風にそよぐ麦畑、ローラースケートを履いた少年、紀枝夫人の華奢なシルエットなど、周囲のあらゆるものに向けられている。そのほか、散策に出かけない時の彼の目にとまるもの、季節の果物やガラクタや、小さな宝物で構成された静物写真が作品として残されている。本書は、植田正治に捧げられた初の3ヶ国語版(和・英・仏)モノグラフ写真集であるとともに、彼のモノクロおよびカラーの未掲載作品を数多く収録したものである。さらに出版社たっての希望により、作家の堀江敏幸氏(『雪沼とその周辺』『熊の敷石』など)から、植田正治の卓越した宇宙と響きあう、本書の為に書き下ろされた短編小説が巻末に収録されている。
12月3日(木)にはVACANTにて堀江敏幸(作家), 大竹昭子(作家), 増谷寛(植田正治事務所)の3人によるトークショーが開催予定だ。

shoji ueda 01 resize1 shoji ueda 05 resize1 shoji ueda 08 resize1 shoji ueda 09 resize1

『SHOJI UEDA』
作家:植田正治
短編小説:堀江敏幸(和・英・仏)
出版社:Chose Commune
発行部数:1,200 部
ISBN:978-2-9548777-1-6
ハードカバー / 188 ページ / 220 x 290 mm / カラー & モノクロ
特製ポストカード(カラー作品)つき ※国内流通分限定(数量限定)
販売価格:10,000 円(税別)

植田正治作品集「Shoji Ueda」 (Chose Commune刊)
発行記念トークイベント
開催日:12月3日(木)
時間:19:00 開場 / 19:30 – 21:00
会場:VACANT 2F / 東京都渋谷区神宮前3-20-13
登壇者:堀江敏幸(作家), 大竹昭子(作家), 増谷寛(植田正治事務所)
入場料:1,000円
定員:50名
主催:twelvbebooks
協力:植田正治事務所, Chose Commune
予約・イベント詳細:www.vacant.vc/d/272

PROFILE
植田正治(1913 – 2000)
1913年鳥取県境港市生まれ。18歳で写真の道を志し上京、オリエンタル写真学校に入学。卒業後、郷里に帰り19歳で営業写真館を開業。この頃より、写真雑誌や展覧会に次々と入選し、頭角を現していく。代表作に”少女四態” ”パパとママとコドモたち”など。山陰の空や砂丘などを背景に、被写体をまるでオブジェのように配置した演出写真は海外でも”Ueda-cho”といわれ、現在も世界中で高い評価を得ている。1996年フランスより芸術文化勲章を授与。国内外で多数の展覧会を開催し、2013年には生誕100周年を迎え、東京ステーションギャラリーにて「植田正治のつくりかた」を開催。生涯ふるさとを離れることなく“永遠のアマチュア精神”を貫いた。
植田治事務所:www.shojiueda.com 植田正治写真美術館:www.japro.com/ueda/

  1. HOME
  2. 生活・趣味
  3. 写真家 植田正治 作品集『SHOJI UEDA』が発売決定。

NeoL/ネオエル

都市で暮らす女性のためのカルチャーWebマガジン。最新ファッションや映画、音楽、 占いなど、創作を刺激する情報を発信。アーティスト連載も多数。

ウェブサイト: http://www.neol.jp/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。