【衝撃】LINEスタンプがバカ売れ大ヒット! 森もり子先生を独占インタビュー

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「返事マダ?」既読じゃん…」と言う不機嫌そうな女性のLINEスタンプに見覚えがありませんか? この作者である森もり子さんに、顔出し完全NGという条件で直撃してみました!

――誰でも自由に制作、販売ができる「LINEクリエイターズマーケット」が始まったと同時に人気者になった森さんですが、昔から絵を描いたり漫画をつくったりされていたのでしょうか?

森もり子: 小さい頃から絵を描くのは好きでしたし漫画もつくってみたりはしてましたけど、あくまでも個人で楽しむ分で、どこかに発表したことはなかったですね。スタンプを作る前の活動としては、普通に会社員として働きながら、Twitterでネタをつぶやいていたくらいでしょうか。いわゆるネタクラスタってやつですね。

それを始めてから1年ちょっとの時点で、フォロワーは2万人くらいにまで増えていたと思います。そこから……別に延長線上ということではないのですが、ネットで表現をしたいなと思うようになって、それが小説でもポエムでも何でもよくて、そんな時にLINEクリエイターズマーケットがスタートするというニュースを読んで、やってみようかなと思ったという感じです。

――LINEスタンプ第1弾の「もっと私にかまってよ!」は、Twitterに投稿されていた一枚絵の効果もあってか瞬く間に話題を集めましたが、戦略はどのように考えられたのでしょうか。

森もり子: まさにその一枚絵は人気が出た理由のひとつだと思っています。せっかく2万人ものフォロワーがいるんだから告知媒体としてTwitterを使おうと決めた時に、どうしたら多くの人の目に止まるのかを考えたんですね。それで、パッと見た時にコンセプトがわかりやすくて、どんな絵柄なのかを理解できるように考慮しながら並べたんです。あと、何よりも重視したのはスタートダッシュでした。

サービス開始の時点で上位にランクインできたら、「LINEクリエイターズマーケットがスタートしました」というニュースの中で「今はこんなスタンプが売れています」と紹介してもらえると思ったからです。で、狙い通りといいますか(笑)、Twitterでの告知はすごい規模でリツイートされ、ニュースでも「これが1位です」と紹介されて、その相乗効果でまた売れていくという状況でした。そこまで綿密に計算していたわけではないですけど、結果的にすごく良い流れができましたね。

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――「彼氏を追い込む」というコンセプトはいつ頃から考えられたんでしょうか。

森もり子: どういうスタンプを作ればダウンロードしてもらえるのかはLINEの媒体資料や関連するニュース記事なんかを読み込みました。1年ほど前の話なので今は変わっているかもしれませんが、当時はLINEのアクティブユーザーは女性が多く、さらに有料スタンプの購買層は30代の女性が突出していたことがわかり、ターゲットをここに絞り込みました。

コンセプトは、今や当たり前になっている既読無視や未読放置などLINEならではの特性を活かし、それをちょっと面白くできるものにしようと思いました。よくTwitterなどで彼氏の既読無視に対して「返事まだ?」や「何してるの?」とか同じ言葉を連発してみたというスクショを見かけるんですけど、そういうちょっと重たい恋愛ネタってリツイートされたりお気に入りがたくさんついたり、とにかく拡散力が強いんです。それに、これまでの企業系や可愛いキャラクター系ではこのようなスタンプはなかったので、あったら面白いなと。

最初は吹き出しにも「彼氏」というワードを入れていたんですけど、既婚の方にも広く使ってもらいたかったので、ユーザーを限定しないようには気をつけました。

――たくさん届いていると思いますが、ユーザーからの反響を教えてください。

森もり子: 彼女が彼氏に送ってみたというところ以外ですと、逆に彼氏が使ってみたとか、友達同士で使ったとか、みなさん自由に楽しんでもらっているようです。そうは言っても、実際に既読無視や未読放置を突っ込む場面ってそうそう発生しないですよね。

なのでスタンプを作った際に、いわゆる追い込み系なのは1/4くらいで、残りは「はーい」とか「YES」とか汎用性の高いものにしています。ですので追い込みたい時にも、それ以外の時でも、どんなシーンでも使っていただければと思います。私もLINEをする時にはスタンプを結構使いますけど、さすがに自分で作ったものは使ってないですね。ちょっと恥ずかしくて(笑)。

――スタンプを使うというのも、LINEならではのコミュニケーション方法ですよね。

森もり子: メールって文字通りお手紙ですけど、LINEはインターフェースが吹き出しですので、もっとリアルタイムと言いますか、相手と対話している感じがしますよね。スタンプは会話の流れのどこにどんなものを使うのか人それぞれで違いますし、対話している相手のパーソナリティをより一層感じられるような気がします。

単純に、口に出して言いにくいことを代わりに伝えてもらうこと以外にも、文章だけでは伝わりにくい声色や表情なんかを補完してくれる役割も果たしているんじゃないでしょうか。もしこれからクリエイターズマーケットでスタンプを売りたいという方は、会話の流れを何パターンか想定してみて「こういうのがあったら便利じゃないかな?」というものを出したらいいなと思います。

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――森さんは今や多くの媒体で連載を持たれていますが、すべてはこのLINEスタンプから始まったのでしょうか?

森もり子: そうですね、「もっと私にかまってよ」を出してすぐに出版社から漫画を描かないかとか連載をやらないかなどと声をかけていただきました。ですので「もっと私にかまってよ」の漫画化や、恋愛に関するコラムからスタートして、今では映画に関するお仕事などもいくつかやっている状態です。これからもっと他のジャンルにも挑戦していきたいですね。というか、恋愛系が得意というわけでは全然ないんですよ。

連載を読んでもらえばわかると思いますが、「こうすればモテる!」「こうやって相手を喜ばせよう!」とかのハウツーではなく、読んでいて楽しくなるような、恋愛にまつわるちょっと面白い内容になるように心がけています。……自分で「面白い」って言うのは恥ずかしいですね(笑)。

――だいぶ話が戻りますが、以前は会社員だったということは、今はもう辞められているんですね。

森もり子: 会社を辞めたのは別にLINEスタンプが売れたからではなくて(笑)、元々仕事に疲れていて何かのタイミングで辞めようとは考えていたんです。でも貯金もそんなになかったので辞めた後の生活を考えたら不安があって、そんな時にスタンプが売れてお金が入ってきたので「今だ!」と。それで声をかけていただいた漫画や連載と向き合っていたら、気付いたらここにいたという感じですね。

もしかしたらまた社会人として働き始めるかもしれませんし、個人的には休職中くらいに思っています。ただ、今は生活が成り立っていますけど、連載が全部なくなってスタンプもまったく売れなくなってしまったらどうしましょう。年もとるわけだし、そもそも社会人経験もそんなにあるわけではないので、そうなったらちょっとヤバいかもしれません……。

――なるほど。目標ってありますか?

森もり子: 目標は……ないんです。今が充実しているので(笑)。短期的なものだとLINEスタンプ以上に話題になるようなことをやってみたいとは考えていますけど、うーん、目標以前に最近は忙しくて連載をこなすのに必死になっている感じですね。あ、でも140文字のTwitterか長文のコラムばかり書いているので、ブログをやってみたいなというのはあります。

それが仕事なのかそうじゃないのかは問わずに、別の切り口で新しくて面白いことをやっていきたいです。今はそれが何なのかを考える時間をとれないので、まだ模索している段階です。あとLINEスタンプも新作をしばらく出してないから、そろそろネタを考えてみようかなとも思っています。

Profile: 森もり子
イラストレーター、漫画家、コラムニスト。2014年5月よりスタートした、誰でもLINEスタンプを制作・販売できる「LINEクリエイターズマーケット」にて、第1作「もっと私にかまってよ!」が初日ダウンロード数1位を記録し話題に。現在はWEB媒体を中心に漫画、コラムなどを連載中。著作に「返事をくれない彼氏を追い込んでます。」(KADOKAWA/メディアファクトリー)、「もっと私にかまってよ!」(マイナビ)、「言うほどじゃないけど」(KADOKAWA/中経出版)など。

【後編】彼氏にイラっと来たらスマホを投げる!

https://youtu.be/96vq5eTS8wc

執筆: スマキチ

もっと詳しく読む: バズプラスニュース Buzz+ http://buzz-plus.com/article/2015/11/02/morimoriko/

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