『キングオブコント』王者のコロチキに直撃! ナダルの“天狗”疑惑はガチなのかを聞いてみた

コロチキ

コント日本一を決める『キングオブコント2015』でみごと優勝に輝いた、結成4年目のお笑いコンビ“コロコロチキチキペッパーズ(愛称:コロチキ)”。ガジェット通信は、キングの座を獲得してから多忙を極めるコロチキのナダルさん、西野創人さんにインタビューすべく、ルミネtheよしもと(東京・新宿)の楽屋裏に潜入。公演の合間の二人に接触し、『キングオブコント』以前・以後のあれこれを聞いてみた。

――『キングオブコント2015』の優勝おめでとうございます。お二人のことは今年4月に放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日)の「ザキヤマ&フジモンがパクりたい-1GP」を拝見して認識したのですが、やはりそのあたりから全国的な知名度が増したという実感はありましたか?

コロチキ・西野

西野:『アメトーーク!』は特に反響が大きかったですね。ナダルさんの「やっべぇぞ」というフレーズを気に入ってもらって、世間的にも広く知っていただく機会になったと思います。

――「やっべぇぞ」は非常にキャッチーですよね。やはり狙うは流行語大賞ですか?

コロチキ・ナダル

ナダル:もちろん狙ってますよ!

西野:この前、『スッキリ!!』(日本テレビ)のVTR出演で、気付いたら30回くらい「やっべぇぞ」を言ってました。もう力技で押していこうとしてますね。

――『キングオブコント』では、その「やっべぇぞ」を封印しての優勝でした。

西野:「やっべぇぞ」はたまたま引っかかっただけで、僕らはずっとコントを続けてきたコンビなので、「やっべぇぞ」を取り入れることでコントの世界観を崩したくなかったんです。実を言うと、2本目の卓球のネタは周りの人たちから反対されてたんですよ。言うたら、ナダルさんよりも僕の方が目立つようなネタじゃないですか。

ナダル:でもめちゃめちゃ面白いと思ってましたし、自分らがやりたかったんで。優勝できたのはホンマに嬉しかったですけど、1本目の天使のネタを評価してもらって、2本目のお気に入りのネタをテレビで披露できたことが幸せでした。

――ナダルさんは、自分がイイ声だと気付いたのはいつ頃でしょうか?

ナダル:NSC(吉本興業の養成所)の時はそんなに声を張ってなかったですね。それまでは言葉のチョイスやセンスで笑かすタイプだったので。西野と組んでから路線変更しました。

西野:言葉のセンスって、どこがやねんな。でも、声で笑かすコントにはしたくなくて、ナダルさんは“かわいそうな役”が似合うって気付いて、『キングオブコント』の1本目と2本目はどちらも僕がナダルさんを振り回すようなネタになってます。これからも、ナダルさんの人間性の魅力をもっと出せるようなネタを作っていきたいですね。

コロチキ

――お二人は年齢が7歳違うんですよね。出会いはNSCですか?

西野:NSCの在学中にクラスが一緒やって、ナダルさんがクルマ持ってたんで、ドライブとか連れてってくれる良い兄ちゃんみたいな感じでした。あ、1000円のクルマです(笑)。

ナダル:NSCに入学した時が26歳くらいやったんで、若い子たちをいろいろと世話してあげるのが楽しかったんです。車体価格0.1万円のクルマで。そうこうしてるうちに、お互いのコンビの解散時期が重なって、「組もうか」って西野が言ってくれて。

――ナダルさんのNSC入学を決意させたのは何だったのでしょうか?

ナダル:僕は近畿大学の水産学科を卒業して、NSCに入るまでは神戸の漬物屋で奈良漬けを作ってました。そこから流れ流れてお笑いに行きついた感じです。

西野:どう流れたねん。格好良く言うなや。

ナダル:もともとは水族館の飼育員を目指してたんですけど倍率が高くて、次に水産系の食品部門を狙ったんですけどそれもダメで、結局は食品の要素だけ残った漬物屋に。ある日、このまま漬物を漬け続けんのかとふと思って、今度は消防士になろうと思ったんです。体力試験、筆記試験、面接をクリアしたんですけど、小論文で落とされるのが2回続いて、“思考の危険性”が引っ掛かったんでしょうね。でも、命を落としかねない危険な仕事やから、神様が守ってくれたんやと思います。

西野:自分のミスを神様のせいにすんなや。

ナダル:最終的には、「お前はお笑いに向いてると思う」って言ってくれた友人の言葉が後押ししてくれました。「あんたをそんな風に育てた覚えはない」と言ってた母親も、『キングオブコント』の優勝は喜んでくれたので良かったですね。地元の村もかなり沸いたらしいです。

コロチキ

――『アメトーーク!』や『キングオブコント』でもそうでしたが、お二人が先輩芸人のみなさんに愛されているのもブレイクのきっかけだったのではないでしょうか?

西野:やっぱりナダルさんは愛されキャラなので、いろんな先輩芸人さんと一緒になってもたくさんイジってもらえるんですよね。

ナダル:小籔さん、ブラックマヨネーズの小杉さん、土肥ポン太さんなどには特に可愛がってもらって、共演した時には本当に良くしてもらってます。あとは、『キングオブコント』のVTRで南海キャンディーズの山里さんに「しずちゃん依頼の怪物」と言っていただいたのは嬉しかったですね。

――『キングオブコント』を優勝してからは、仕事の状況も変わりましたか?

西野:今まで月に1本、2本あるかくらいやったテレビ出演が、30本くらい一気にオファーが来て、影響力はハンパないですね。この前も1日で東京と大阪を2往復したり、寝ずに撮影が続いたり、経験したことのない環境を味わってます。

ナダル:今日もネタが始まって舞台が明るくなったら、「西野く~ん!」って黄色い声が飛んできましたね。僕は呼ばれずでしたけど。あ、でもさっそく「ナダルが天狗になってる」みたいな記事がネットニュースで掲載されて……。

――水筒を持ち歩いていたのがペットボトルになったとか、急にマスクするようになったとか、ですよね。天狗になってるんですか(笑)?

ナダル:天狗だなんて身に覚えがないので「やっべぇぞ」って感じですね。めっちゃ謙虚にしてるし、先輩への挨拶とかはホンマにちゃんとしてるんですけどね……。

西野:でも天狗と呼ばれるに相応しいポテンシャルは持ってますよ。ギャグとして「売れるってこのことかぁ」とかって言っても、ナダルさんの場合はガチっぽく見えるんですよ。

ナダル:さっきもピスタチオさんに「天狗」ってイジられて……、そういうとこからどんどん広がっていくんですよ。みなさんホンマに鵜呑みにしはるんで、キャラクターが浸透するように頑張るしかないですね。

――疑惑は否定、ということですね(笑)。コントや「やっべぇぞ」の他にも、ナダルさんの“ナダルリバースエボリューション(どんな言葉でも進化させて返すことができる特技)”が大好きなのですが、いくつかお願いしても良いですか?

ナダル:どうぞ!

――では、“犬”。

ナダル:“オオカミ”。

西野:凶暴なったな。

――“吉本興業”。

ナダル:(小声で)“ホリプロ”。

西野:ルミネで何言うてんねん。あかんぞ、それ。

――“ガジェット通信”。

ナダル:(大声で)“Yahoo!ニュース”!

西野:やめとけ、気遣えや。

――何も言えないです(笑)。では最後に、12月26日(土)~29日(火)にサンシャイン劇場(東京・池袋)で開催される『東京グランド花月』にも出演されると聞きましたが、こちらも楽しみですよね。

TGK

ナダル:メンバーを見ても、東京で見られる最高峰のお笑いの舞台やと思います。そこに立てるのは、やっぱり『キングオブコント』で優勝できたからやと感謝してます。

西野:東京のお客さんの前で舞台に上がる機会も少ないですし、豪華な師匠や先輩芸人のみなさんと一緒に出演するんで、僕らも楽しみですし、お客さんにもたくさん笑っていただきたいですね。

――さらに、これからの目標や野望などがあればお聞かせください。

ナダル:この世界でなくてはならない存在になりたいですね。

西野:天狗って言われるの、そういうとこやぞ(笑)。

――本日はありがとうございました!

『東京グランド花月』:
http://www.yoshimoto.co.jp/tgk/

コロチキも出演する『よしもとFAカップ』:
http://fa.yoshimoto.co.jp/facup/[リンク]

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よしだたつき

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PR会社出身のゆとり第一世代。 目標は「象を一撃で倒す文章の書き方」を習得することです。

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