【東京国際映画祭】『X-メン』シリーズのブライアン・シンガーが黒澤明監督からの影響を明かす

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10月22日より開幕した第28回東京国際映画祭。10月31日までの期間中、東京・六本木ヒルズ、新宿バルト9、新宿ピカデリー、TOHOシネマズ新宿ほかで様々なイベントが開催される。

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2日目の午前中には、コンペティション部門の審査委員記者会見が開催され、審査委員長のブライアン・シンガー(映画監督・脚本家・プロデューサー)を始め、審査委員を務めるトラン・アン・ユン(映画監督)、ベント・ハーメル(映画監督・脚本家・プロデューサー)、ナンサン・シー(プロデューサー)、スサンネ・ビア(脚本家・映画監督)、大森一樹(映画監督・脚本家)が登壇した。

映画『ユージュアル・サスペクツ』(1995年)でアカデミー賞を受賞し、『X-メン』シリーズ最新作となる映画『X-Men: Apocalypse(原題)』の公開を控えているブライアン・シンガーは、コンペティション作品を評価することに関して、「時差ボケと二日酔いでツラいけど、それでも自分とコネクトした映画があれば、その作品は素晴らしいということだ」とジョークを交えつつ、「様々な国から多岐にわたるジャンルの映画が集まっている。文化もジャンルも違う映画をジャッジする基準については、審査委員全員で真剣に取り組んでいかなければならない」と意欲を示した。

自身が影響を受けた日本の映画監督について話題に及ぶと、シンガーは黒澤明監督の名前を挙げ、「USCS(南カリフォルニア大学)で映画を学んでいた時に、クロサワの影響は非常に強かった。ロサンゼルスのリトル・トーキョーにある映画館で上映されたフィルムをよく鑑賞していた。幸運にもミフネ(三船敏郎)に会う機会があって、とても興奮したのを覚えている。(スティーブン・)スピルバーグや(ジョージ・)ルーカスという大監督さえもクロサワ作品の影響を受けている。スピルバーグ作品を観てすぐにクロサワ作品を見る、ルーカス作品を観てすぐにクロサワ作品を観る、という具合に研究を重ねて、私の映画作りにおいて非常に大きな影響を与えている」と熱心に語っていた。

大森一樹

“平成ゴジラ”シリーズを手掛け、映画『ゴジラVSビオランテ』『ゴジラVSキングギドラ』などで監督・脚本を務めた大森一樹は、「東京国際映画祭がスタートしてから30年近くになる。その間、映画にとっての産業革命と言われるくらい、映画のカタチは常に変化を遂げてきた。フィルムからデジタル、映画館のシネコン化など、日本でその様変わりを見続けてきた私もまだ混乱の中にいるような状態だ。世界中から集まったコンペティション作品を観賞して、世界がどのように産業革命に対応しているのか、答えを見つけられることを望んでいる。これからの30年に向けてヒントを与えてくれるような映画が見つかれば、それがベストの作品となるだろう」と、自身が考えるコンペティション作品の評価基準について明かした。

今年のコンペティション部門には、86か国、1409本もの応募の中から審査を通過した16本の作品がノミネートされている。最終日の31日には、東京グランプリ、観客賞受賞作品などの上映が予定されている。

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よしだたつき

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PR会社出身のゆとり第一世代。 目標は「象を一撃で倒す文章の書き方」を習得することです。

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