【ソルのゲー評】『AKIBA’S TRIP』で脱がしまくれ! アキバを再現したカオスアクションゲーム

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AKIBA'S TRIP

5月19日にアクワイアから発売されたPSP用ソフト『AKIBA’S TRIP(アキバズトリップ)』。発売前から話題になっており、実際の秋葉原の店舗が登場することでも注目されている。ガジェット通信取材班は発売直後に実際の秋葉原と比較するために1日がかりで秋葉原各地の写真を撮りに行き記事にした。その記事は既に公開されているので、気になる方はそちらもご覧頂きたい。

さて、今回は発売から1週間経ちそろそろクリアした人も出てきているのではないだろうか。そんな『AKIBA’S TRIP』のレビューを行いたいと思う。

──秋葉原の街はどこまで再現できているのか?
このゲームの特徴はなんといっても舞台となっている秋葉原の街の再現だろう。どこまで再現できているのか気になる方もいるだろうが、このゲームは中央通り4個所、裏通り、ジャンク通り、駅前、公園、UD+、屋上といったエリア事にわけられている。これらのエリアなしでシームレスに秋葉原を自由自在に歩き回れたらさぞ楽しかったのだが、そうはいかずエリアの決められた範囲しか行動出来ず、ある範囲外に移動するとマップ選択画面に戻ってしまう。PSPのメモリ容量の関係からかマップデータを一括して読み込むことができなかったのだろう。

似たようなゲームで『龍が如く』シリーズがあるが、こちらは1つのマップがかなり広大になっている。やはりPSPとPS3ではできることに差ができてしまうのだろう。

では再現度だが、ゲームの開発期間の関係からか、少し古い秋葉原となっている。例えば『ドスパラ』が『T-ZONE』のままだったり秋葉原駅前が工事中だったりと昨年データのままだ。これは本当に仕方のないことなのだが。できれば最新のデータで遊びたかった。新作が出る際は最新マップになっていることを期待したい。

またお店は実際の店舗を再現しているのだが、個性があまり出ていないのが残念だ。お店独自のミュージックや店員の声があるはずなのだが、全て同じお店に見えてしまうのは気のせいなのだろうか。唯一メイド喫茶の「おかえりなさいませ~」の声が印象に残るくらいだろうか。

秋葉原の街並みを再現 とらのあな あきばお~

──敵を脱がしていくアクション
このゲームは街中に徘徊する「陰妖子(以下、カゲヤシ)」と呼ばれる敵の衣服を脱がし太陽光に晒すことにより倒していくというゲーム。カゲヤシはカメラで撮影すると写らないので、判別が可能。戦闘はアクションとなっており、中断攻撃(上着)、下段攻撃(下着)、上段攻撃(頭部)を攻撃し脱がす指示ボタンが出たら脱がすチャンス。その際はボタン長押しでズバっと脱がしていくのだ。

この戦闘は爽快感あるものだと思ったのだが、どうやらそうではなかったようだ。まず敵が複数いる際にロックオンできないためどっちの敵を攻撃しているのかわからなくなる。挙げ句の果てには何もない場所に空振り攻撃する始末。敵に囲まれたらボコられるという事態もしばしば。敵は多いときだと3体現れ複数相手だと理不尽にダメージを受けてしまう。

──敵以外も脱がすことが可能
このゲームは敵以外を脱がすことが可能なのだ。先ほども書いたように通常はカゲヤシと呼ばれる敵のみを脱がしていくのだが、それ以外の敵との戦闘も可能。もちろんむこうがわに先行意欲がある場合に限る。相手に戦闘意欲がなく逃げてしまう場合は戦闘とならない。□ボタンか△ボタンで歩行者をコヅくと戦闘態勢に入る場合があるので、一般人と戦闘開始だ。しかしここで気をつけなくてはいけないのは、警察の存在だ。警察はめちゃくちゃ強く更に捕まってしまうと罰金まで取られてしまう。逆に敵側が捕まって自分が逃げることも可能。これはカゲヤシと戦っているときも同様だ。一番怖い敵は警察なのかもしれない。

──相手から服を奪え!
こうして敵(一般人)と戦うと相手が着ていた服を奪い取ることができる。通常女性物の服を着用することはできないがストーリーを進行していく内に女装できる(しなくてはいけない)ようになる。コレクトした服は駅前のお店に売ってもよし、妹の部屋に持って行き着てもらってもよし、装備品として持ち歩いてもよしだ。カオスな格好でシリアスなシーンに突入すると笑えて来るぞ。

──ネットスラングも満載 「大丈夫だ、問題無い」
アキバというだけあってオタクに精通する言葉もそれなりに登場する。オタクの笑い声を揶揄した「デュフフwww」、エルシャダイの名ゼリフ「大丈夫だ、問題無い」、2chゲーム板の言葉「ゲハの聖地」、邪神モッコスをパロった「邪神コッソム」など。探せばまだまだ出てくるだろう。

もちろんそれだけではなくゲーム内オリジナルの創作キャラクター『ITウィッチまりあ』も登場する。こちらはアクワイアのサイトで漫画が公開されている。

デュフフwww 邪神コッソム ゲハの聖地 大丈夫だ、問題無い

──情報屋によるサブクエスト
このゲームは一本道ではなく中盤から裏通りのアジト正面に居る情報屋からサブクエストを受けることができる。サブクエストは即時開始されTODOに情報が書き込まれる。基本的にサブクエストをこなしお金を稼ぐというものだが、場合にはストーリーに関連するものも存在する。メインストーリーが飽きたらこちらを遊んでみても良いかもしれない。

──TODO情報が難癖
メインクエスト、サブクエスト開始時にTODOに登録されるのだが、TODO情報がクセモノだ。時に何をしていいのか分からなくなることがある。クエスト開始時にメールで詳細が送られて来るのだが、それとは異なりTODO情報はかなり簡素なものとなっている。もうすこし丁寧にどこで何をしたら良いのか書いてくれても良かったのだが。

──恋愛要素あり?
このゲームのプレイ時間は約10時間。ヒロインである文月瑠衣との関係を維持するために選択肢を迫られることもある。かなり後半でこのヒロインに関する選択肢があるのだが、それ次第では大乱闘となってしまうのだ。それが良い結果を産むのか悪い結果を産むのかはわからないが……。

『天誅』や『侍道』を製作したアクワイアなだけに秋葉原活劇といったところだろうか。『天誅』や『侍道』もシリーズ化したので『AKIBA’S TRIP』の次回作も期待されるのではないだろうか。その際は最新の秋葉原の街並みでお願いしたい。記者はアキバ好きなせいか非常に楽しむことができた。同作品はアキバを好きなことが前提のゲームかもしれない。

<こんな人にお勧め>
・秋葉原好き。
・ストリップアクションを体験したい。
・ネットスラングが気になる。

<製品情報>
タイトル名 : AKIBA’S TRIP(アキバズトリップ)
対応機種: プレイステーションポータブル
ジャンル: アクションアドベンチャー
プレイ人数: 1人
発売日: 2011年5月19日
価格: UMD®版 5,670円(税込)
ダウンロード版 4,500円(税込)
CERO年齢区分: C(15才以上対象)
開発/製作: アクワイア
シナリオ協力: アサウラ 「ベン・トー」
※「このライトノベルがすごい!2011」作品部門第5位
キャラクター
デザイン: tanu 新進気鋭のクリエーター

©2011 ACQUIRE Corp. All Rights Reserved.

PSPゲーム『AKIBA’S TRIP』実際の場所と比較してきた! 実物にどれだけ似ているか?(前編)

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