お月見団子=白くて丸いだけじゃない! ご当地団子あれこれ

お月見団子=白くて丸いだけじゃない! ご当地団子あれこれ

十五夜(中秋の名月)は古来より連綿と続く伝統行事。ちなみに今年2015年の正式な十五夜は9月27日(満月は9月28日)とのこと。また、地方によっては9月15日に固定されている場合もある。

十五夜と言えば主役はやっぱりお団子。月見台の上には丸いお団子がピラミッド状に……。ん? それは関東から北の地方だけ? 実は十五夜にお供え(食べる)するお団子は各地で形が異なるようだ。沖縄県「ふちゃぎ」

写真をご覧いただきたい。カタチというか見た目のインパクトが凄い「ふちゃぎ(ふちゃぎむーちー)」。一般的なつくり方はもち米に水を加え、こねて蒸したものを塩茹でし、小豆をまぶすというもの。

形はたいてい俵型か小判型。甘くないタイプが一般的だが、小豆を茹でる際に甘みを付けたものは「甘ふちゃぎ」、紅芋の粉を使い色付けしたものは「紅芋ふちゃぎ」として市販されている。沖縄では旧暦の8月15日(十五夜)に豊作を願い、ヒヌカン(火の神)と仏壇や神棚にお供えした後に食べるそう。大阪府「月見団子」

西日本(特に関西)で特に多いのが、里芋を模した形のお団子をあんこで包むというタイプ。十五にちなんで、一寸五分(約4.5cm)の大きさが、縁起が良いとされる。あんこの包み方は地域によって細分化され、お団子全体を覆うものや、上部のみ、U字型などが存在する。ちなみにU字型であんこを包んだものは、お寿司のように見えて、キュート!愛知県「月見団子」

愛知県で多く見掛けるのが3色(茶・白・ピンク)やや細長めの里芋型タイプ。見た目がキュートで、特にピンクはほぼバーバパパ! なぜ3色になったかは諸説あるが、一説によると茶は里芋そのもの、白は皮を剥いた里芋の状態、そしてピンクは子どもに好かれるから……(笑)と、言われている。ちなみにあんこは一切使っておらず、原料は名古屋名産のういろうとほぼ同じとのこと。

ここでは定番の丸型以外、各地の十五夜にお供えするお団子を紹介したが結構、衝撃的な形のものもあったりと、実は奥が深いのだ。月を眺められる縁側やベランダに月見台をおいて、お団子などのお供え物を飾り、豊穣を願い、ご先祖様に感謝し、家族みんなで月を愛でる……。たまにはのんびりと月を愛でるのもまた一興ではないだろうか。●取材協力
御菓子御殿
元記事URL http://suumo.jp/journal/2015/09/24/96898/

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