ACミランオフィシャルボールが宙に!? 不思議なディスプレーのカラクリは?
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日本代表の中心選手でもある本田圭佑選手が所属しているイタリア・セリエAの名門ACミラン。そのプレミアムスポンサーの東洋ゴム工業が、そのオフィシャルボールを風変わりなディスプレーで展示しているらしい、ということで見に行ってみると……。ガラスケースの中でボールが浮いているように見えるという、思わず「どうやっているの!?」と聞きたくなるような展示になっていました。
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大阪・肥後橋にある東洋ゴム工業の本社。受付の右側に鎮座しているのが、ACミランのユニフォームと、ボールが飾られた問題のディスプレー。
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ユニフォーム、ボールともに所属選手のサインが書き込まれている貴重なアイテム。社員の皆さんは毎日見られるというのは、一サッカーファンとして羨ましい限りですが……。
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このボールのディスプレー。ハンガリーの企業が開発した『Flyvision(フライビジョン)』というもので、海外ではバーゼル国際時計見本市のHublot(ウブロ)のブースなど、欧州や中東の著名ブランドが採用しているのだとか。
日本ではこれが二例目で、一般の目に触れる場所での展示は初になります。
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それにしても……。上から見ても……。
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下からのぞきこんでも……。
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どこから見ても支柱などは見当たらず、本当に浮いているように見えます。
『Flyvision』の日本唯一のパートナーとなった施工会社・乃村工藝社の担当者に、中がどうなっているのか聞いてみると、飄々とした口ぶりで「真空なのかもしれませんね」。では、この仮にこのガラスを割ったとすればボールはどうなるの? 「浮いたままですよ」……って、真空じゃないじゃん!
なおもあの手この手で追求してみると「ACミランの選手の“気”が集まって、このように浮かすことができるんです」と、真顔で言い出す始末。そんなこと、あるわけないやんけ!
矛先を変えて東洋ゴムの広報担当に聞こうとすると……「守秘義務契約があるのでご勘弁を」というお答え。なんでも、東洋ゴム社内でもその仕掛けを知る者は彼一人なのだとか。そ、そんなトップシークレットな技術なん……。
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結局、そのカラクリは謎なままの『Flyvision』。欧州ではショップのショーウインドーとしても使われていて、アイテムの入れ替えを店舗スタッフが行っているということなので、それほど難しい仕掛けではなさそう。
乃村工藝社の担当氏によれば、「展示物を回転させることもできます」ということで、東洋ゴムの広報氏も「次の機会にはタイヤを回してみたいですね」と語っていました。
オーダーメイドが基本だという『Flyvision』。「ライトアップと組み合わせたり、より展示物が映えるディスプレーを手がけていきたい」という乃村工藝社の担当氏。今後、イベントなどでこの不可思議なディスプレーが利用される機会が増えるのかもしれません。
TOYO TIRES× ACミラン公式情報サイト
http://toyotires-milan.tumblr.com/
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乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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