ネットで使える立ち回り方をきいてみた ロンブー田村淳『35点男の立ち回り術』著書インタビュー
テレビ番組『ロンドンハーツ』をはじめとした人気番組のMCを務める『ロンドンブーツ1号2号』の田村淳(たむら・あつし)さん(以下、淳さん)。そんな淳さんの著書『35点男の立ち回り術』が6月23日に日経BPマーケティングより発売しました。著書では淳さんの人生を通して得た処世術ともいえる立ち回り方法が、どーんと大公開。人付き合い下手な人必見の内容です。
そして今回、ガジェット通信では、著者・田村淳さんに直接「いますぐ使える立ち回り術」や「ネットならではの立ち回り方」などを伺ってみました。
幼少期の頃からの生い立ちまでも激白『35点男の立ち回り術』
――― 本書を執筆されたきっかけを教えてください。
田村淳さん(以下、淳):もともと、『日経エンタテインメント!』で連載コラムをしていたんですね。書籍化の際、自分としても連載(コラム部分)をまとめただけで本になってる、なんてのはすごくイラつくんですよね(笑)。「このままは出版したくない」、「少しでも連載じゃない部分が無いと本にしたくない」という気持ちがありました。
淳:そこで、どういう人間がどういう思考のもと、いままでの連載のことをいってるのか、僕の幼少期の頃からのどういう生い立ちを経てこんな男になってしまった、等が加筆され、本書出版となりました。
「5冊あげるよ」のリツイート効果が凄い! ツイッターでの立ち回り術
――― インターネットを使っての立ち回り術について、これはカンタンだからやったほうがいいよ、という方法などありましたら教えてください
淳:あっ、本に追記したいぐらいの内容がありますよ! 本を出版するとき、宣伝のツイートするじゃないですか。ただ宣伝のツイートするだけだと、みんなリツイートしてくれないんですけど、「この本をリツイートしてくれた中から5冊あげる」といったら、何千倍ものリツイート数なんですよ。
淳:たった5冊提供するだけ。みんな得がないとリツイートしない時代に入ってきているので、よっぽど斬新な言葉とか共感を得る言葉はリツイートされるのですが、宣伝とされることに関しては、何かメリット与えてあげないと。
――― 5冊だけですごいリツイートだったのですか?
淳:『テレビで5冊プレゼントしますよ!』より、断然広告価値が高いと思います。実際にすぐ送るんで。リツイートした2日後に本が届くよう手配しました。「これですね、淳さんの立ち回り術!」と、連絡もらって、そうそう、こういうことって(笑)。これは気持ちよかったです。
淳:こっち側の思惑としては「本が当たるのならリツイートしようか」という人がこんなにいるんだ、というのが本書を出版して垣間見れて、まだまだツイッターは活きたツールだな、と。
怒りは個別に消火活動しよう! 飲食店経営者はLINE@を今すぐ取り入れて
――― さまざまなSNSを使っての立ち回り方が本書で紹介されていましたが、タイプ別に合った立ち回り方などありますか?
淳:仲間うちで友達とやりとりしたい人はフェイスブックのほうが向いてるし、ツイッターは身柄を隠して、言いたいことを言い合う(笑)ツール。拡散能力は圧倒的にあるんで。LINEは、1対1のやりとりのツール。僕みたいに公式『LINE@』とかある場合は沢山の人に向けてですが。
淳:飲食店の人は『LINE@』はすぐ取り入れたほうがいい。お店の情報とか、クーポン券を発行できるのと、顧客と1対1のやりとりができて、こまめなクレームとかをLINEでぱっとひろって、ぱっと謝っちゃえば、そんなにツイッターで書かれて拡散されて火がつくということはないんで。個別に怒りの消火活動が『LINE@』を使ってできますよ。
電話で仲良しに!? 個別の怒りへの消火活動の大事さ
淳:この前、ツイッターで政治的なことつぶやいたら「お前ごときが政治的なことをつぶやくな」みたいな連絡がきたんです。すぐに「言いたいことあるんだったら電話番号を教えるんですぐ言ってください」とDM送ったら、かかってきたんですよ。
淳:話してみたら、政治のことにすごく詳しい方だったのですが、「ほんとに淳さんが電話に出るとは思わなかったし、僕の言葉づかいが悪かったのは謝る。だけど僕の意見きいてほしい」て言って、15分くらいそこから付き合ったんですよ。その後もう、仲良しになったんで。僕の“敵”だった人が、10分~15分話しただけで仲間になったんですね。
僕は芸能人だけど、他の人ともファンの人とも、個別にコミュニケーションとれるツイッターだけでなく電話番号も持ってます。だから何か起こったときにすぐ「おい電話かけてこいや。1対1で話そうぜ、そしたらわかりあえるんだから」――そういうスタンスでいます(笑)。
ビジネスマン必見! 田村淳から学ぶ上司への立ち回り術
上司の好みをデータ化して“可愛いヤツ”になれ!
――― 上司にうまく立ち回る方法を教えてください
淳:上司というのは、複数の部下からみるひとり。でも上司からみると、ひとりからみる複数なので、なかなか全員に気持ちは届かないのだよ……というのはまず、部下の人は知っておいたほうが良くて、その中で“可愛いヤツ”になるしかない。
淳:僕の場合は、極力コミュニケーションをとろうとするし、お酒も飲みに行くし、どういった人を可愛がるか、誕生日、好きなタバコの銘柄、好きな色、とかとことん全部データ化してチェックします。そんなアプリを作りたいです(笑)
本当にダメなやつは追いていく!? キリンから学んだ部下への立ち回り術
――― 逆なんですが、上司側の場合“可愛がられていない部下”を、かまってあげるほうが立ち回り方としていいのでしょうか?
淳:そうですね。でも、何もしてこない、ほんとにただの出来ないやつの可能性もありますよ。目をかけても、答えてくれないやつも中には居ますよね。そんな人の場合、僕はすぐ切っちゃうんで。
――― 意外と厳しいですね
淳:アフリカに行ってそう思ったんですよ。キリンって群れてるんですけど、ダメなやつ追いていっちゃうんですよ。ついていけないと助けない。それを見て思いました。……あ、でも極論ですよ、できるだけ後輩は可愛がろうとは思ってます。
今関心があるガジェットはコレ! 生放送の配信グッズ
―――― 好きなガジェット(デジモノ)を挙げるとしたらなんですか?
淳:最近アマゾンのカートにいくつも入ってるんですけど、『スライダードリー』というiPhoneを乗せるミニレールみたいなのが欲しくて。生配信をしてるんですが、あると絵が全然違うんですよ! ただ、1カットほしいだけで12,000円くらいする(笑)。
淳:あと、こう持ってくるくるっとできる……『スタビライザー』って言うんですか。画がブレないでくるくるできるヤツ。
――― 確かお持ちですよね? 以前にお使いになってるのを見かけたことがあります
淳:3個くらい買ったのですが、どれも使えないんですよ。iPhoneをどんどん変えるので機械がついてけないという理由がひとつ、あと僕はツイキャス派なんで、画面が縦だとバランスが取れない。ツイキャスの人に「画面を横用にして」という話をしたら、「横向き対応の生配信システムを探したほうがいい」ということで、『SHOWROOM(ショールーム:配信アプリ)』で横画面で配信するのが良い、ということに行き着いてます。
ラクに読んでもらって、楽しく人生を送る上でのひとつのスパイスに
―― 最後に読者にメッセージお願いします。
淳:僕という人間が、すごくラクして生きてる人間にたぶん映っているかと思う。都度の対処法がなんとなく身についているから、「こういうとき右に行ったほうがいい」とか(具体的な対処法が)わかると確かにラク。今まで生きてきた感覚で、ラクだけど物事から逃げないやり方を伝えられれば、と。
人間って生きていたら問題に直面するじゃないですか。その直面したときに、どうやって自分らしく回避して、あとあと遺恨を残さないか、みたいなのが本書『35点男の立ち回り術』に詰まっているので、ラクに読んでもらって、楽しく人生を送る上でのひとつのスパイスにしてもらいたいなぁ、と。
――― ありがとうございました!
書籍概要
書名: 35点男の立ち回り術
http://ec.nikkeibp.co.jp/item/books/242510.html
著者: 田村淳(ロンドンブーツ1号2号)
版型: 四六判 本文232ページ モノクロ
編集: 日経エンタテインメント!
発売: 日経 BP マーケティング
発行: 日経 BP 社
発行日: 2015年6月23日
定価: 1,300円(税抜き)
hair&make:北井佑果(yuppiness)
styling:富田麻美
撮影:オサダコウジ(ガジェット通信)
衣装協力:
シャツ/J.FERRY
ジレ、パンツ/003 J.FERRY
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