ケニー・オルテガ監督来日インタビュー 最新作『ディセンダンツ』について語る「新たなムーブメントを作る“何か”が本作にあることは間違いない」
『ハイスクール・ミュージカル』(以下『HSM』)シリーズやマイケル・ジャクソンのドキュメンタリー映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』を監督したことで有名なケニー・オルテガ氏が来日し、監督を務めたディズニー・チャンネル最新作『ディセンダンツ』の魅力について語ってくれた。
“歴代ディズニーキャラクターたちに、10代の子供たちがいたら?”という驚くべき発想から誕生した本作。タイトルの“ディセンダンツ(Descendants)”は“子孫”を意味し、悪役を親に持つ子供たち4人の心の成長を歌やダンスを交えて描いた作品だ。
メインキャラクターの『眠れる森の美女』のマレフィセントの娘マル、『101匹わんちゃん』のクルエラの息子カルロス、『アラジン』のジャファーの息子ジェイ、『白雪姫』の邪悪な女王の娘エビーら4人はある日、『美女と野獣』のベルとビーストの息子で王座を受け継ぐ王子ベンによって、歴代ヒーロー、ヒロインたちが暮らす世界で過ごす羽目に。しかし新しい世界の子供たちと心を通わせていくうちに、マルたちは邪悪な親と同じ道を歩むべきか、それとも自分の進みたい人生を選ぶべきか葛藤する。
このストーリーについて監督は、「世界征服を考えている母マレフィセントの命令を実行したくないという本心に気づいたマルが、どのように対処していくのかをメインに描いている。本作はおとぎ話によくある“むかしむかしあるところ”ではなく、“今あるところ”が舞台なんだ。“幸せに暮らしましたとさ”の後の現在を描いていているんだけど、悪役たちはある島に20年も隔離されてしまっているから、ちっとも幸せじゃないんだ。悪役らしく悪事をしたくてもできない場所にいてさ。すごく面白い設定だよね」と語った。
本作のオファーが来たときは二つ返事で承諾したというオルテガ監督だが、「新しいキャラクターを作り上げるだけでなく、これまでの歴代キャラクターが持っている要素を維持しつつ新たな側面も見せなくてはいけないと考えたら、ワクワクと同時に責任感も感じた。また、脚本に書かれた素敵な“魔法”を、歌や踊り、ユーモア、VFXを使いながら映像で表現させることは挑戦ではあったけれど、自分にとって素晴らしいプロセスだったね」と、制作の苦労を語った。
劇中では監督の作品にかかせない歌とダンスが盛りだくさん。監督としての名を馳せた『HSM』が巻き起こした旋風が再び起こるのでは、と注目が集まっている。「『HSM』がヒットした理由はザック・エフロンやヴァネッサ・ハジェンズらキャストたちの相性や、歌やダンスや言葉の持つ力など、目に見えない奥底にあるものから視聴者が“何か”を感じ、それが心に響いたんだと思う。私はその“何か”がこの作品にもあると思うよ」と自信たっぷりに語った。さらに「私を含めスタッフ全員が本作の続編を制作できたらと思っているが、それは視聴者の反応次第だね。上手くいくことを心から願っているよ!」と、続編の可能性を匂わせた。新たなムーブメントが起こりそうな予感がする本作は全米では7月31日に初放送、日本でも年内にディズニー・チャンネルでの独占初放送が決定している。
◎作品情報
『ディセンダンツ』
2015年ディズニー・チャンネルにて日本独占初放送
監督:ケニー・オルテガ
出演:ダヴ・キャメロン、キャメロン・ボイス、ソフィア・カーソン、ブーブー・スチュワート、クリスティン・チェノウェス
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