LGエレクトロニクス『34UC87M-B』レビュー 34インチ・曲面・21:9ウルトラワイドのデュアルモニターでゲームや動画に没入
LGエレクトロニクスが4月上旬に発売する液晶モニター『34UC87M-B』のレビューをお届けします。34インチ、21:9のウルトラワイドで曲面型のパネルを搭載する同製品を、単体だけでなくデュアルモニタ―にして使用、ハンパない臨場感と没入感を体験してみました。
3440×1440ドットのド迫力
21:9という画面の比率は、シネスコサイズと呼ばれる2.35:1の映画スクリーンに近い比率。この横長の画面を曲面のディスプレーで見ることにより、実際の視界に似た臨場感が楽しめるほか、首を左右に振らずに視聴でき、目のピント合わせの負担が少ないのが特徴です。
本体を上から見ると、そのカーブっぷりがよく分かります。でも正面に座ると、それほど違和感を感じないのが不思議。
34インチの『34UC87M-B』は、3440×1440ドットという大画面。目の前に広がる画面の存在感に圧倒されます。PCゲームをプレイすると、解像度設定が対応するものでは画面が横に広くなり、視野が広がったような印象に。
本体の縁は薄型で、画面の縁は上に9.5mm、横は10.5mmと狭額縁の“CINEMA SCREEN”モデル。画面が目の前に浮いているように見え、より没入感が得られます。
ゲームをプレイしながらブラウザで調べものをしたり『Twitter』で実況する場合には、ゲーム側はフルサイズで表示しながらブラウザを並べて表示、効率よく作業できます。
2画面ゲームや『YouTube』の360°動画を楽しむ
この横長の大画面を楽しむにはどんなコンテンツがいいのか考えてみたところ、ちょうどよいPCゲームがありました。2画面でプレイすることを前提に作られた『SUPER CHAIN CRUSHER HORIZON』(Mindware)というゲーム。
Super Chain Crusher Horizon PV (JPN)(YouTube)
https://youtu.be/VOoNtnZhzG0
横画面のシューティングゲームなのですが、画面サイズはなんと3200×800ドットと超横長! 34インチの画面にウィンドウがすっぽり収まり、プレイは快適。横長の画面で展開する連鎖爆破など、ゲームの意図した迫力や爽快感が存分に味わえました。『SUPER CHAIN CRUSHER HORIZON』は『PLAYISM』、『Steam』などで配信中。
SUPER CHAIN CRUSHER HORIZON(PLAYISM)
http://playism.jp/game/130/super-chain-crusher-horizon
動画を横長の大画面で楽しむなら何がいいでしょうか。『YouTube』で動画をフルスクリーン再生すると、上下左右に黒い余白が出てしまうのですが、3月に対応した360°のパノラマ動画を再生してみるとなかなか楽しい。余白なく全画面で再生できるだけでなく、人間の視野に近い臨場感のある映像が体験できるのです。
Red Bull F1 360° Experience(YouTube)
https://youtu.be/ClAuhgFQpLo
マウスでグリグリ視点を変えながら再生していると、VRヘッドセットを着用しているかのような没入感。目の前に広がる曲面ディスプレーの効果といえそうです。
34インチデュアルディスプレーで新しい体験
では、この34インチの『34UC87M-B』2台を並べてデュアルディスプレーにしたら、どんな体験ができるのでしょうか。今回は、1台をHDMIケーブル、もう1台をDisplayPortケーブルでパソコンに接続。「表示画面を拡張する」に設定して2画面を表示します。
ただし、このままではゲームや動画を2画面にまたがって表示することはできないので、『NVIDIAコントロールパネル』を使って「サラウンド」に設定します。これにより、6880×1440ドットの巨大な1画面モニターに。今回使用したデスクトップPCは『NVIDIA GeForce GTX 660 Ti』のグラフィックカードを装備したもの。利用環境に応じて設定方法は確認してみてください。
まずはゲームをプレイしてみましょう。FPS感覚のパズルアクション『Portal』では視野がドーンと広がり、かなりの迫力と臨場感。この視界の広さは、ゲーム中の謎解きにも有効になりそう。一般のFPSなら左右方向に視野が広がる分、敵の居場所もより広く見渡せるので、ゲームを有利に進められそうです。
人気のサンドボックスゲーム『Minecraft(マインクラフト)』をプレイすると、没入感と臨場感がよりアップ。3Dのピクセルで構成されるバーチャルワールドがなぜかリアリティを持って感じられ、世界の創造主になった気分に。パノラマの風景を自由に移動したりグリグリ視点を動かせるのは、まったく新しいゲーム体験です。
『YouTube』で360°のパノラマ動画をフルスクリーン再生すると、映像が縦につぶれたり解像度が粗くなりますが、自分の目の視野がぐんと広がったかのような、不思議な感覚を味わうことができます。今後360°カメラの解像度が上がると、こうした環境でも臨場感のある映像が楽しめそうです。
1台でも迫力と臨場感が楽しめ、2台ではさらに没入感のある新しい体験ができる『34UC87M-B』。設置スペースやPCパワーに余裕がある人は、3画面にしてみるのもよさそうですよ。まずは1画面でも、店頭で見かけたら一度その迫力を体験してみてください。
34UC87M-B | モニター | LGエレクトロニクス・ジャパン
http://www.lg.com/jp/monitor/lg-34UC87M-B
Insane Eyefinity Surround Testing – 10320×1440 Resolution – Part 2(YouTube)
https://youtu.be/RWgQmpzdqpc
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
TwitterID: shnskm
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