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激変する未来の労働環境、生き残るための備え

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2045年、あらゆるものが予測可能な社会に?

1月3日にNHKで放送された「NEXT WORLD 私たちの未来」。内容は、2045年の未来にビッグデータ(大容量のデジタルデータ)と人工知能によって、あらゆるものが予測可能な社会になっているというものでした。そして、その起源は2015年である、と。私はかなりの衝撃を受けました。同時に、これからの未来は過去の延長線上にはなく、2次関数的に進化していくのだろうと感じました。

現状から未来を予測し、今後、労働がどう変わっていくのかを考えてみます。キーワードは「人口減少」「IT技術の進歩」「世界における日本の相対的地位の低下」です。

「人口減少」により旧態依然の働き方は不可能となる

国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、2060年の日本の人口は8,674万人という予測をしています。国連資料によると、日本の高齢化率(65歳以上人口の割合)は、2025年で29.1%、2050年で35.9%と予測されています。

2010年で1億2,806万人だった人口が2060年には約3分の2にまで減り、かつ3人に1人以上が高齢者となるという予測から考えれば、旧態依然の働き方は不可能ということはわかるかと思います。それは、企業の統廃合が促進するからです。

「IT技術の進歩」で定型的な業務が人間から奪われるのは必然

2015年10月より「マイナンバー」が個人や法人に通知され、2016年1月から順次利用が開始されます。税や社会保障の分野からの運用が始まり、いずれは国が管理するビッグデータと組み合わされて、ありとあらゆる手続きがペーパーレス化されるでしょう。そうなってくると、既存の「事務職」といわれる職種は不要となる可能性があります。

また、あるIT企業の関係者は、人間の脳力を上回る人工知能を必ず創ると言っています。ビッグデータと進化した人工知能が融合された場合、定型的な業務が人間から奪われていくのは必然とも言えるでしょう。

相対的に世界における日本語の重要度は下がる

日本は数年前に中国に抜かれるまでは、アメリカに次いで世界第2位の経済大国でした。しかし、その地位も奪われ、日本の人口も減れば、相対的に世界での日本語の重要度は下がるでしょう。なぜなら、日本人しか日本語を話さないからです。そうなると、北欧諸国が顕著ですが、母国語と同等レベルに世界のメジャー言語である英語を使いこなせる必要があるでしょう。

日本語ではマーケットは1億人に過ぎませんが、英語なら世界の半分に通用すると考えても35億人にもなります。少なくとも、流暢でなくても、聴くことができ、片言でも話せる力が今から求められるのです。

最も大切な備えは、どこでも通用する普遍的な能力の開発

予測は、あくまで予測なので外れることもあるでしょう。しかし、アメリカでは現実に、人工知能が素材を組み合わせて新しいレシピを考案したり、ビッグデータを使ってヒット曲を生み出したりしています。これらを踏まえて、私たちが持たねばならない労働観は「機械にできることは機械に取って代わられる」「技術の進歩はまさに日進月歩なので、終身雇用はもはや有り得ない」「頭脳で勝負する」「固定観念を捨て柔軟性を持つ」といったことではないでしょうか。

最も大切な備えは、企業を越え、国を越え、どこでも通用する普遍的な能力の開発です。特定の一社にしか通用しない社員は生き残りが厳しくなるでしょう。より人間のソフト面が重視される時代が、すぐそこまで来ています。

(佐藤 憲彦/社会保険労務士)

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