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無垢材・珪藻土・漆喰…。自然素材を使った家ってなにがいいの?

人体への影響に対する不安や、環境意識の高まりを受けて需要が増えつつある自然素材(写真撮影:末吉陽子)

建材に含まれる化学物質によって室内の空気が汚染され、目の痛みや鼻水、頭痛といったさまざまな健康被害が現れる「シックハウス症候群」。その症状には個人差があり全く影響を受けない人もいるというが、それでも家にいるあいだ常に化学物質に晒されていると思うと不安になる人も多いかもしれない。

そうした不安を軽減してくれるのが、化学物質を極力含まない”自然素材“で建てる家だという。家族が健康的に、安心して暮らせる自然素材。その魅力に迫った。健康被害をもたらす危険な化学物質とは?

そもそも、シックハウス症候群を引き起こす化学物質とはどんなものなのか? 厚生労働省では、ホルムアルデヒドやトルエンなど13種類の「建材に使われる危険物質」を定めているが、じつはこれ以外にも健康被害を及ぼす可能性のある物質は無数に存在するという。

「住宅を建てるときに使われる化学物質は数万種類に及んでいて、そのすべての安全性については分かっていないことも多いです。発がん性をはじめ身体に何かしらの悪影響を及ぼす可能性がゼロでないのであれば、はじめから自然素材を使ったほうが安心ではないかと考えます。

実際に、新築に移り住んだ直後に具合が悪くなるといった例もありますが、自然素材にリフォームしたことで体調が元に戻ったという方もいます。家が原因で調子を崩されている方は、やはり環境改善をすることでずいぶん変わると思います」と話すのは自然素材を使ったリフォームを実施する「OKUTA」の丸山晃司さん。

なかでも影響が大きいのは、室内の大部分を占める「床」と「壁」。ここを自然素材に変えるだけでもだいぶ違ってくるとのこと。

「壁材としてよく知られる『塩化ビニールクロス』には、可塑(かそ)剤などさまざまな化学物質が使われています。可塑剤は固いプラスティックを柔らかくするためのものですが、じつはWHO(世界保健機関)でも発がん性があると報告されている化学物質なのです。ずっとクロスのなかにとどまってくれていれば問題ないのですが、長い年月をかけて少しずつ室内の空気中に揮発していくことが指摘されています。そうすると、呼吸器系に悪影響を及ぼすことが考えられます。

また、意外と知られていないのが、フローリングなどの合板に使われている接着剤。最近は毒性が低いものになってきてはいるのですが、こちらも揮発して空間の下の方に溜まってきます。室内の小型犬などのペットにアレルギーが増えているのも、この接着剤が原因のひとつでしょう。自然素材を使うことで、こうした化学物質による不安もなくなります」(丸山さん)

【画像1】写真は亜麻仁油を主成分とした国産自然塗料「LOHAS OIL」。紫外線で劣化しないため、塗ったときの質感を長く楽しむことができる(写真撮影:末吉陽子)

【画像1】写真は亜麻仁油を主成分とした国産自然塗料「LOHAS OIL」。紫外線で劣化しないため、塗ったときの質感を長く楽しむことができる(写真撮影:末吉陽子)冬場は足元が温かい、夏場は湿気を吸収など健康面以外のメリットも

さらに、そのメリットは健康面だけにとどまらないようだ。自然素材を使うことで、より快適に、過ごしやすい住まいになるという。

「例えば、冬場底冷えして寒くてしょうがない、という場合には床を合板から無垢材に変えるだけで、足で感じる温度が違います。無垢材だと裸足で歩いていてもポカポカ温かいんです。合板は熱伝導率が高いのですぐに体温を奪ってしまいますが、天然の木はもともと小さい穴がたくさん空いているので、空気の層があります。
そうすると、熱伝導率が低く熱を奪わないので温かく感じるのです。また、珪藻土を壁に使うと湿度を調整してくれるので、夏場でもジメジメしません。逆に冬場は湿気を放出して空気の乾燥を防いでくれます。珪藻土に替えてからエアコンに頼ることが少なくなったというお宅も多いですね」(丸山さん)

なお、建築用の自然素材には、主に次のようなものがある。これらは住宅に使われる部材のほとんどに取り入れることができる。

【表1】100%自然素材は難しくても、床や壁といった内装材にこれらの素材を取り入れてみてはいかがだろうか(丸山さんのお話をもとに筆者作成)
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