ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

今夏のインターンシップは、もはや「就業体験」ではありませんぞ!

DATE:
  • ガジェット通信を≫

今やすっかり定番となった「インターンシップ」。本来の目的は、社会経験がない学生さんたちが就業体験を得ることです。このことから、政府から「青田買い」につなげないようにと指針が出ていますが、すでに企業の採用活動の場となっているのが実情です。

純粋に「就業体験をしてもらおう」などと考えている企業は、いまや極めて稀な存在でしょう。少なくとも私は会ったことがありません。ですから、夏休みなどにインターンシップに参加する学生さんたちは、「就業体験ではなく採用選考だ」と思っておいてください。(河合浩司)

「就活サイトの営業マンに煽られ」参加企業が続々
長期のグループディスカッション

この傾向は、2016卒採用につながる今年のインターンシップでは、より顕著になることでしょう。大手就活サイトが「インターンシップ募集」のプレサイトの公開時期を例年よりも前倒ししたことも、この傾向を後押ししている大きな要因です。

採用が今年より4か月も後ろ倒しされるので、就活サイトからすれば広告を売れる時期が短くなってしまいます。その対策として、今の売り方をせざるをえないのでしょう。この動きに煽られて、今年から初めてインターンシップを実施する企業がいくつもあります。

私が直接知っているだけでも、10社近い企業が今夏から始めますが、一番の理由は「就活サイトの営業マンに言われたから…」というものです。おそらく私が直接知らない企業でも似たようなものでしょう。

「選考時期の変更による採用不安」に加え、昨今の「人手不足だと言われる風潮」にも煽られて、企業側は必死で採用の方法を模索しています。その一つがインターンシップなのです。

企業はこのような切羽詰まった状況で、インターンシップを実施します。目的は明らかに採用ですから、学生さんたちは「就業体験」だという意識を捨てて参加企業を入念に選び、真剣に参加する必要があります。

わざとらしい「有能さ」「やる気」アピールは禁物

私たち採用担当者は、選考材料だと思ってインターンシップ中の学生さんを見ています。確かにその場で合否を出すわけではありませんから、口では「選考には一切関係ありません」と言います。

しかし、縁あって出会うことができた学生さんが抜群に良い人材なら、そのまま放置するわけがありません。自社の志望度が高まるように、手を尽くします。

とはいえ、インターンシップで「自分の有能さややる気を採用担当者に見せつけよう」と考えることは禁物です。面接と同じで、「自分で自分のことを売り込んでくる人」に好感触を持つ人はまずいません。

インターンシップ中は、一緒に取り組む仲間たちや、お世話をしてくれる社会人の方々のために、自分にできることを精一杯してみてください。その姿勢が結果的に、熱意や姿勢を伝えてくれます。大事なことは、以前書いた「グループディスカッション対策」に非常によく似ています。

今のインターンシップは「就業体験」ではなく、「長期のグループディスカッション」という表現の方が事実に即したものと言えるかもしれません。

あわせてよみたい:採用担当者が斬る「シューカツの迷信」バックナンバー

【プロフィール】河合 浩司(かわい・こうじ)
上場企業のメーカーで人事課長を務める、採用業務15年超のベテラン。学生たちの不安を煽って金を儲ける最近の就活ビジネスを批判し、ペンネームでのツイッター(@k_kouzi7)やウェブコラムを通じて「自然体の就活」を回復するよう呼びかけている。

カテゴリー : 生活・趣味 タグ :
キャリコネの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP