体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

大ヒット中の『超高速!参勤交代』本木監督インタビュー「“喜劇は日本で評価されない”と言われた」

01-main_large

このミッション、インポッシブルです! お上から「5日以内に江戸へ参勤せよ」と無理難題を強いられた弱小貧乏藩が工夫を凝らして“超高速”な参勤交代をする時代劇コメディ『超高速!参勤交代』。公開週の2日間で興行収入は2億90万円、入場者数16万人を記録する大ヒットとなっています。

本作は「のぼうの城」を輩出した脚本賞として注目を集める城戸賞。その第37回城戸賞にて、傑出したエンターテインメントと評され最高得点で“入選”を果たした脚本の待望の映画化。

佐々木蔵之介さん、深田恭子さん、伊原剛志さん、寺脇康文さん、上地雄輔さん、知念侑李さん(Hey!Say!!JUMP)、柄本時生さん、六角精児さん、市川猿之助ら個性派な面々が集結しています。

メガホンを取ったのは『ゲゲゲの鬼太郎』『鴨川ホルモー』などコメディ映画の名手、本木克英監督。今回は本木監督に映画へのこだわりから撮影の裏話までお話を伺ってきました。

DSC06446

――『超高速!参勤交代』は城戸賞で入選した脚本を映画化した作品ですが、最初に脚本を読んだ時の感想を教えていただけますか?

本木:僕は新人脚本家を発掘する城戸賞の最終審査員の一人でした。時代劇でありながら現代に通じるストーリーで、リズムも良くて。「すぐに映像化出来るレベルだ」と審査員としてコメントしたのですが、松竹が映像化権を獲得して、僕が監督する事になったと。城戸賞は「入選作は映画化する」という触れ込みなのに、『のぼうの城』(受賞時「忍の城」)以降果たされていなかったので、そろそろ実践するべきだと思っていました。

――審査員として自分が面白いと思った作品を映画化するにあたり、工夫した部分や改変した箇所はありますか?

本木:僕は95点をつけたのですが、減点したのは、作者が登場人物の一人、雲隠段蔵に入れ込み過ぎて、本題から逸れてしまった点です。「超高速!参勤交代」という素晴らしいタイトルから離れて「忍者モノ」になりつつあったのでそこを修正しました。他に、参勤交代から帰ってきたばかりという設定にしたり、我々の上の世代が楽しんでいた娯楽時代劇の醍醐味である立ち回りを増やしたり。川島雄三監督の『幕末太陽傳』のように、リアリティのある演出や疾走感を参考に。史実を無視した作品にはしたくなかったんですよね。とはいえ、時代劇というと若い世代の方は身構えてしまう事もあるので、“超高速”というコメディ要素は大切に。

――本当に俳優陣の真面目な顔しておかしな事をやっている様子が面白かったです。キャスティングはどの様にして決めたのでしょうか?

本木:プロデューサーと相談しながら決めました。登場人物が大マジメに行動しているさまが、客から見ると面白いという喜劇にしたかったので、俳優さんは全て実力派で。演技力最重要視。これだけの人数を描くとなると、一人一人細かく芝居をつけていくのは大変で、自発的に軌道修正出来る人を選べば私の仕事も楽になると(笑)。佐々木さんはテレビドラマなどを観ていてもメリハリのある演技をする方で、たたずまいも良いので、すんなり決まりました。

――佐々木さんが演じた藩主は、優しくて、皆の意見を聞いてくれて、まさに理想的なリーダーでした。

本木:理想の上司像ですよね。行動力があってみんなを引っ張っていくパワーやオーラだけでは無く、部下を信じ、弱みも大らかにさらけ出す。周りの皆が放っておけなくなる人間的な魅力を持っているリーダーですよね。

――監督の特に思い入れのあるキャラクターは誰ですか?

本木:深田恭子さん演じるお咲ですかね。毎日毎日男だらけの現場だったので、彼女が来るのが楽しみだったというのもあります(笑)。映画で言うところの「飯盛り女」って簡単にいうと宿場女郎なので、お姫様っぽい深田さんがどこまで「山猫」のようにになるかなっていうのが楽しみでもありました。後は西村雅彦さんがこちらの予想を常に乗り越えるお芝居をしてくださって、楽しかったです。「面白いだろう」と押し付けるお芝居では無くて、あくまでも真剣な演技が客観的に面白いということを求めました。

1 2次のページ
藤本エリの記事一覧をみる

記者:

映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

山寺宏一&高木渉で『ポプテピピック』

GetNews girl / GetNews boy