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「昔は算数、好きだった」人たちを刺激する数学の冒険

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 「三角関数も数列もよく覚えてないけど、小学校の頃は算数が得意だったんだよな・・・」なんて人は多いはず。大学や社会に出てから数学とはご無沙汰だった人も、面白い数学で頭をリフレッシュするのはいかがでしょう。

 『なぜか惹かれるふしぎな数学』(蟹江幸博/著、実務教育出版/刊)は、三重大学の教授を務め、数学に関する書籍を多数翻訳・執筆している著者の蟹江さんが「微分・積分のような問題を解くのは苦手でも、ホントは数学が好き」な隠れ数学ファンの向けて書いた一冊です。

 本書には、パーティーに自分と同じ誕生日の人がいる確率を当てる、円周率を自分で導き出す、東京タワーからどこまで見えるか考える、フィナボッチ数列の原典に挑戦、といった44つの数学エピソードが収められています。
 入門レベルのものから、少し頭をひねるもの、実際に体を使ってトライするものまで、様々な方法で私たちの知的好奇心を満たしてくれます。ここでは、1つ、エピソードをご紹介しましょう。

■宝くじを数学する
 一攫千金の夢を掛けて買ってしまう宝くじ。宝くじで幾ら受け取ることが予想できるのか、著者は期待値を使って考えることができるといいます。
 例えばジャンボ宝くじの場合、くじは6億枚も売り出されます。1枚300円ですから、総売上は1800億円。支払総額(当たりとしてくじ購買者に払い戻される総額)は、1等の金額や特別賞の設置などによって上下しますが多くても約890億円ほどです。計算上では戻し率は890億÷1800億=0.49、つまり約50%になりますね。ということは300円に対し148円の戻しがあると期待できるわけです。
 しかし、宝くじを10枚単位で買っても大抵当たるのは最下位の300円だけで、期待値がまるであてにならないような気になります。
 それは、1等、前後賞などの金額が非常に大きく、総額の4割以上を持っていくためです。平均すれば3000円に対し1500円弱の戻り率でも、それは大きな数字に平均が引っ張られた結果であるだけなのです。「宝くじで3000円を出しても300円しか戻ってこない」という感覚は、平均値を見るだけではなく、個々の数字を考えることで理解することができます。

 数学では、「あれ?ふしぎだなあ」「どう考えるんだろう?」といった疑問に対し、色々なアプローチをしてみることが重要です。本書では、読みものとして楽しむ数学エピソードだけでなく、計算やパズルの練習問題もあり、仕事でも重要なひらめき力、推理力、論理力、視点の転換法なども訓練できそうです。数学の世界で冒険しながら、センスを磨いてみるのもいいかもしれません。
(新刊JP編集部)



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