貧困国の“無理ゲー”な暮らしを体験できる農場経営ゲーム『3rd World Farmer』

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今回は、ユニセフの話題でもちきりなネットユーザーにぜひ遊んでみてほしいゲームを紹介しよう。

『3rd World Farmer』は、アフリカや中東、南米、東南アジアといった、貧しい“第三世界”の農家の暮らしを体験できる農場経営ゲーム。PCやスマホで気軽に遊べるフラッシュゲームながら、内戦、政治腐敗、難民、干魃、病気などなど、後発開発途上国が抱える問題をリアルに体験できる内容になっている。ぶっちゃけ、クリアできるかどうかはほとんど運で決まる“運ゲー”“無理ゲー”なのだが、実際の生活もこんなものなのかと思うと、貧困国に対する支援のあり方について考えずにはいられない。秋の夜長(もう冬か?)にゲームを通して世界の貧困問題を考えてみてはいかが?

基本のゲーム画面は数年前に流行った『サンシャイン牧場』のような農場育成ゲームに近く、プレイ感覚も似ている。とりあえず最初は元手の50ドルで、トウモロコシ、小麦、綿花、ピーナッツの種を植え、右上の「進む」ボタンをクリック。すると1年が経過し、結果が表示される。そして、毎年ここで発生するイベントがこのゲームのキモ。大抵は悪いイベントで、序盤から「穀物市場の崩壊」「干魃」「病気」が続くと、3年目でいきなり行き詰まってゲームオーバーなんてことも珍しくない。

逆に良い(?)イベントとしては、化学廃棄物を受け入れて臨時収入を得たり、行商人が高額で売れるケシの実(アヘン)栽培を持ちかけてきたりするものがある。なんかもういろいろ救いようがない。

家族の人数と健康状態、教育年数によって生産性は大きく変化する。学校に通っている間は農作業する時間が減るのでマイナスだが、修了するとアップ。妊娠中は作業効率が下がり、赤ん坊もマイナス評価。健康状態は薬で回復できるのものの、これがまたべらぼうに高い。かといって放っておくと死んでしまうし……。序盤はかなりの無理ゲーだ。

クリアへの道が残されていないわけではない。まずはハイリスク・ハイリターンなピーナッツか綿花である程度資金を貯め、次に牛を飼おう。牛が4頭にもなれば経営が安定するので、今度は「政治家」と「農作物保険」を契約。ゲリラの略奪や干魃といったマイナスイベントに対して絶大な効果を発揮する。ここまでくれば後は一気呵成。すべてのプロジェクトを購入すればゲームクリアだ。しかし、「この政治家も汚職まみれなんだろうなぁ」とか、「ゾウさんは象牙素材なんだろうなぁ」なんて、“裏の意味”を考えてしまうと、クリアしても素直に喜べない。貧困問題ってムズカシイネ!

※この記事はガジェ通ウェブライターの「ろくす」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

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