エンジニア達のクリスマス? Webで流行の「アドベントカレンダー」って何?
Webサービス「ADVENTAR」で作成された「Frontrend Advent Calendar 2013」
2013年も、残すところあと50日ほど。ということで、もうすぐクリスマスがやってきます。みなさんは「クリスマス」というと、何を思い浮かべますか?
サンタクロース、プレゼント、ツリー、イルミネーション……色々あるかと思いますが、今回は、ここ数年エンジニアの方々を中心に流行っている、〝Web版アドベントカレンダー〟について調べてみました!
「アドベントカレンダー」とは?
無印良品の「アドベントカレンダー ツリー」
一般的な「アドベントカレンダー」は、12月1日からクリスマスまでの12月24日の間、それぞれの日付にお菓子が入ったカレンダー。「アドベント」とはイエス・キリストの降誕を待ち望む「待降節(降臨節)」という意味で、毎日1つずつのお菓子を食べながらクリスマスを楽しく待つ、というのが目的なんだそうです。
ツリーの形をしたものなど様々なタイプのカレンダーがありますが、今、Web上で賑わっているのはちょっと変わったカレンダーなのです。
お菓子ではなく「プログラムへの愛」!? 25個のコラム記事
この風習にならい、Web上でも様々なアドベントカレンダーが作成されています。このWeb版アドベントカレンダーの特徴は、12月1日から12月25日までの25日間、あるテーマの元に書かれたコラム記事が毎日公開されていくという点です。
このムーブメントの主役は主にエンジニアの方々。例えば、あるプログラミング言語にテーマを絞り、How toや小ワザなどのコラム系記事を参加者それぞれのブログに綴っていく、といった具合です。期間は25日間なので25個の記事が公開されるわけですが、必ずしも参加者は25名ではなく、1人がいくつかの記事を書いたり、はたまた1人で25記事を書くこともあるようです。
作り方も独特で、イベント開発支援サイトの「ATND」を利用しているものが特に多いです。本来ATNDは勉強会やセミナーといったイベントの企画、告知や参加者を募るためのツールとして使われるものですが、Web版アドベントカレンダーではここで参加者の募集と担当日の割り振りを行います。
ATNDで作成された「R Advent Calendar 2013」
そして2012年には、とうとうWeb版アドベントカレンダー専用のサービスも登場しています。その名も「ADVENTAR」。アドベントカレンダーを作成、参加することに機能を絞った、とてもシンプルなサービスです。利用するためには「Google+」または「Github」(プログラムコードなどを共有できるSNSのようなもの)のアカウントでログインするというところが、〝らしさ〟を出しています。
「ADVENTAR」のトップ画面。すでに2013年版の募集も始まっています。
また、最近では「艦これAdvent Calendar 2013」や「ジョジョの奇妙な冒険 Advent Calendar 2013」、「モンハン Advent Calendar 2013」など、プログラミング言語以外のジャンルでも様々なカレンダーが作成されているようです。もし自分が興味のあるカレンダーを見つけたら、思い切って参加してみるのもいいかもしれません。
もうすぐ365日を達成しそうなカレンダーも……
基本的にはWeb版アドベントカレンダーは25日間で行われますが、厳密に期間が決まっているわけではなく、書きたい人がいれば25日間以上書かれることもしばしば。
しかし、もうすぐ365日に到達してしまいそうな、ヤバいアドベントカレンダーがあります。
それはATNDで作成された、「Vim Advent Calendar 2012」というカレンダー。なんと2012年12月1日から2013年11月11日現在まで、今なお続いているカレンダーなのです!
ATNDで作成された「Vim Advent Calendar 2012」のページ
このカレンダーは「Vim」と呼ばれるテキストエディターに関する記事を集めたもので、
記事の内容は Vim の機能に関する事でもプラグインでも Vim script でも Vim の歌でも Vim に関する事ならなんでも構いません!
それぞれの Vim への愛情を確認しましょう!
「Vim Advent Calendar 2012」説明文より
という、Vimへの愛情に溢れたカレンダーとなっています。
すでに2013年度版(「Vim Advent Calendar 2013」)の募集も始まっているようですが、あと20日ほどで丸1年を達成するということで、かなり話題を集めています。果たして完走することはできるのでしょうか……!? 注目です!
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