ネガティブの価値

ネガティブの価値

今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

ネガティブの価値

「何故「ネガティブ」な人が無理に「ポジティブ」にならなくちゃいけないのかよく分からん」 2013年10月25日 『ガジェット通信』
https://getnews.jp/archives/442129

ふむ。ネガティブさというのも社会の安定に必要だと思うのだよね。

「理系 vs 文系」 2013年07月29日 『メカAG』
http://mechag.asks.jp/587482.html

でも述べたが、ポジティブさをエネルギーの放出に例えるなら、ネガティブさはエネルギーの吸収。閉じた系でエネルギーを放出しっぱなしじゃ、飽和してしまう。いわゆるエントロピーの増大。エネルギーを放出すると同時に吸収するものがあってはじめて、エネルギーの健全な流れが生まれる。

もちろんこれはあくまで喩えであって、ポジティブな人間が実際にエネルギーを放出してるわけでも、ネガティブな人間がエネルギーを吸収してるわけでもないけどね。騒ぎを起こす人間がいれば、それを沈静化する人間も必要。そうでないといつも社会がざわざわとして混乱している。

行き詰まった社会に変革は必要だが、実際に社会を充実させるのは変革の後の安定期。安定期は放っておくと停滞期に移るから、そこでまた変革が必要。でも変革期だけで安定期がないと、おそらく社会は発展しない。ちまちました変革が乱立しても社会は充実しない。

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それは変革が過剰に起き過ぎないようにする、変革に対するブレーキというかクッション、あるいはバッファというか安定のためのコンデンサ。そのスレッシュホールドを超えたパワーを持つ変革だけを社会に放つフィルタ。

なにか変革を起こそうとする人にとって、ネガティブな人間は邪魔だけれど、それは他の変革を起こそうとするライバルに対しても抑止力になってるわけで、自分にとってだけ不利ではないはず。

「テンパるグローバルブレイン」 2012年09月10日 『メカAG』
http://mechag.asks.jp/491850.html

で述べたけれど、人間が過度の興奮状態ではまともな思考ができないように、ポジティブな人間だけだと、まともな社会は成り立たないと思うのだよね。適度な興奮と適度な抑制、このバランスが大事。

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ネガティブな人間とポジティブな人間の比率は、人類の長い歴史の中で淘汰と試行錯誤の中で現在の形になってるのだろう。むろん絶対的なベストな比率はない。時代が変わればベストな比率も変わっていくだろう。農耕社会と情報社会でその比率が同じであるべき理由はない。人類の試行錯誤は現在進行形で続いている…。

執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2013年10月28日時点のものです。

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