遺灰を衛星に乗せて宇宙に送る「Elysium Space」、来年100人分を打ち上げ

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日本ではひと昔前までは土葬、そして今は火葬が一般的だが、最近では遺灰を海や山にまく散骨や、墓石の代わりに木を植える樹木葬を希望する人が増えてきている。その背景には「自然に還りたい」という思いがあるようだが、米国サンフランシスコ拠点の企業「Elysium Space」が提供する「宇宙葬」はよりスケールの大きな自然に還る儀式といえる。遺灰をカプセルに入れて衛星に乗せると、数ヶ月から数年の間地球を周回し、最後は大気圏に突入する際に燃えながら流れ星になるというものだ。

死んで星になる、という絵本に出てくるようなストーリをまさに地でいく内容で、遺灰が宇宙を旅する間、遺族は専用のアプリで故人の“位置”を確認することができる。アプリは現在Android版のみだが、iOS版も間もなく提供する予定となっている。

利用に先立ち、遺族は送られてくる専用カプセルに遺灰を入れて依頼する。すると、Elysium Space社が契約している商用衛星に遺灰を乗せ、さらに衛星の金属プレートには遺族のメッセージ(80文字以内)も刻まれる。現在の計画では、来年100人分の遺灰を乗せた衛星をフロリダから打ち上げることになっている。

この宇宙葬の費用は2000ドル。米国の葬儀業協会によると、葬儀にかかる平均費用は6000ドルで、十分選択肢に入れられる値段設定だ。Elysium Space社のCEOによると、今後は月面に遺灰をまくサービスや宇宙のより遠くに遺灰を送るサービスを提供する計画をあたためているという。

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