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なんで国は無限に借金できることが理解できないのか…

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今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

なんで国は無限に借金できることが理解できないのか…

「国の債務は返済の必要がないという本質 – シェイブテイル日記」 2013年08月10日 『はてなブックマーク』
http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/shavetail1/20130810

このブックマークのコメント見てもあほな人が多い。国債を買ってくれる人がいなくなったらどうするのか?とか。中央銀行(日銀)が買えばいいんだよ。

それに「国は借金を返さなくていい」というと、「借りてる人(国債を買ってる人)は踏み倒されたら困るという。返さなくていいというのは比喩で、実際には新たな借金をして借金を返す。だから踏み倒される人はいない。これ結構、勘違いしている人が多い。

信用が毀損される云々は、まあその通りだが、そうすると具体的に何が困るか?まで考えておらず、漠然と「そうなったらどうしよう」というレベル。

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一番多いのは「だったら税金いらないじゃん」という主張。まあ、なんというか馬鹿の一つ覚えですな。国の借金が増えるとインフレになる。税金を取り立てなければ無限に借金が増えていくから、無限にインフレになる。問題はそれが良い状態か悪い状態か、悪い状態なら何が悪いのか?を考えず、「大変だ、大変だ」といってるだけなこと。

インフレというのは貨幣価値が下がること。だから銀行に預けておいた貯金とかの価値が減る。つまり税金を取り立てないと、我々の貯金の価値が下がった分で、国の運営がまかなわれることになる。結果的に国民が負担していることには変わりない。

で、しつこいけれど問題はそれが良い状態なのか悪い状態なのか?をきちんと考えずに、「そんなのダメに決まってる」と思い込んでること。実質的に国民の銀行預金に課税しているのと同じだから、それでバランスが取れてるなら、それはそれでありだと思うよ?もちろん重税をかけると経済が破綻するように、インフレにしすぎれば経済は破綻する。ようはバランス。

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次によく聞くのが、景気が良くなるとインフレになるが、インフレにすれば景気が良くなるわけではないという主張。一見正しいが、これは大事なことを考えてない。インフレにすれば景気が良くなるとは限らないのは正しいが、インフレにしないと景気は良くならない。十分条件ではないが必要条件。

デフレだと実質金利が高くなり、借金がしにくくなる。借金ができないと、お金を借りて事業を起こすことができない。実質金利を下げることがリフレ政策の目的。もちろんお金を借りやすくしたからといって景気が良くなるとは限らないが、お金が借りれない状態で景気が良くなることはありえない。

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3番目のよく聞く話。「だったら破産する国はないはずだろ」。国が破産するというのは外国からの借金が返せなくなること。なぜ外国から借金をするかといえば、ものを輸入するため。

これは個人も国も同じで、相手(の国)からものを買うには(相手の国の)お金がいる。なければ借りるしかない。この借金は踏み倒せないし、相手の国のお金を自分で刷るわけにはいかない。なので返せないと大変なことになる。

で、相手の国のお金は輸出して稼ぐしかない。物を売ってお金を得て、そのお金でものを買うわけだ。だから輸出がとても重要で、輸出するものがないのに輸入はしなければならないから、借金することになり、最終的に破産する。

よく「ドルが必要なら、円をたくさん刷ってドルと交換すればいいじゃん」という人がいるけれど、円をたくさん刷れば価値が下がっていくから、だんだん交換してもらえなくなる。いま円とドルを交換してもらえるのは、日本がものを輸出しているから。

なにも輸出するものがないのに、お金だけ刷って、これでものを輸入したいといっても無理な話(笑)。それが円の信用が毀損されたということ。つまり円の信用は日本の輸出力で決まる。

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余談だが日本がドルを刷ったらどうなるか?これはいいかえればアメリカから無限にドルを借金して返さなかったらどうなるか?今度はアメリカがインフレになるだろう。つまり上記の理屈だとドルの価値の低下をまねき、まわりまわってアメリカ国民の負担となる。日本のためにアメリカ国民の負担が増える…これはアメリカが怒るだろう(笑)。

いつぞや北朝鮮がドルの偽札を作った時、アメリカが烈火のごとく怒った。当たり前。

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ということで、日本が破産するとすれば、それは財政赤字のためではなく、輸出産業が壊滅した時。もちろん財政赤字が経済に悪影響を与え、日本の国内産業が壊滅すれば、輸出もできなくなり、結果として日本は破産する。

しかしだからといって、国内産業の盛衰を無視して、やみくもに財政赤字だけ改善しようとするのは、本末転倒。あくまで国内産業の健全な発展が目的なわけで。

財務省とかが財政赤字の警鐘を鳴らすのはある意味当たり前。彼らはそれが仕事なのだから。しかし財政赤字の解消がすべてではなく、日本経済の発展が目的であり、その中の一つの要素として財政赤字の解消も考えなければならない。全体を見ることが大事。

政策というのは医者が処方する薬と同じだと思うのだよね。副作用のない薬はないわけで、ようはいろんな薬を対処療法的にどう組み合わせるかが重要なのであって、「この政策はこういう欠点があるからダメだ」というのは、薬の副作用だけ気にして一切薬を使えないのと同じ。

結局、そういう「さじ加減」をわかってるのが専門家と素人の差なのだろう。「この薬にはこういう副作用がある」というデータだけなら素人だってかき集められる。

執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2013年08月12日時点のものです。

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