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乙武さんの責任と心のバリアフリー

乙武さんの責任と心のバリアフリー


今回は木村正人さんのブログ『木村正人のロンドンでつぶやいたろう』からご寄稿いただきました。
※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/345285をごらんください。

乙武さんの責任と心のバリアフリー

予約していた人気レストランで入店を拒否された乙武洋匡(おとたけ・ひろただ)さん(37)がレストラン名を入れて「銀座での屈辱」とツイートしたことをきっかけに、「レストランの対応が悪い」「いや、障害を告げずに予約した乙武さんが常識はずれ」と大論争が起きている。

ロンドンのバリアフリー度

東京都は2020年五輪・パラリンピックを招致している。今やパラリンピックは五輪以上の意義を持つ。12年にパラリンピックを大成功させたロンドンのバリアフリー度が気になって、調べてみた。

僕は、パラリンピックで金メダル11個を獲得した車いすの英国人女性タニー・グレイ=トムプソンさん(43)が大好きだ。昨年、ロンドン・パラリンピックの聖火リレーに参加したときは、ひと目見ようと応援にはせ参じた。

地下鉄ウエストミンスター駅近くで、鉄柵を自分で押しのけている姿を見たときは、その力強さに感激した。タニーさんが娘を身ごもったとき、見知らぬ人に「障害者は子供を生むべきではない」という言葉を投げつけられたという。

ロンドン・パラリンピックで「ディスエーブル(障害)」に対する理解は一段と深まったが、まだまだ障害は残っている。

今年3月、午後11時前にタニーさんが帰宅すると、エレベーターが故障していた。タニーさんの自宅は5階。故障は昨年7月に引っ越してから6度目だった。エレベーター管理会社に電子メールを送っても返事がない。

階段120段をはい登る

通りがかる人もなく、他の住民を起こすわけにもいかず、タニーさんは重さ6キロ以上もする車いすを引きずって階段を120段のぼって自宅にたどり着いた。車いす生活を余儀なくされてからというもの、タニーさんは父親に「人生は常にアクセス可能なわけではない。自分で乗り越えなさい」と言われて育った。

タニーさんはエレベーターが故障するたび、車いすを引きずって階段を上がっていた。何度、苦情を言っても管理会社が対応を改めないため、ついにツイッターで怒りをぶちまけた。「エレベーターがきちんと動くように要求するのは悪いことではないでしょう」とタニーさんは英メディアに語っている。

タニーさんは車掌さんを呼んでも誰も来てくれないため、車いすを列車から放り投げて、自分で飛び降りたことがある。障害者用トイレがない列車もある。スーパー・ディスエーブルのタニーさんだからこそ障害は乗り越えられるが、他の障害者はタニーさんのようにはいかない。

タニーさんは他の障害者の気持ちを代弁しようと、ひどい目に会うたびメディアに告発している。障害に対するバリアが少しでもなくなればと願ってのことだ。タニーさんほどの有名人になると、行きつけのレストランや店はネット上で話題になる。店にとってはバリアフリーが大きな「売り」になるというわけだ。

心のバリアフリー

昨年、ロンドンから列車で2時間弱のパラリンピック発祥の地、ストーク・マンデビル病院を訪れたとき、隣接するスタジアムで車いすのアスリートたちと健常者、子供が一緒にスポーツを楽しんでいた。

乙武さんの責任と心のバリアフリー


英国の車いす団体ホイール・パワーのマーティン・マクエルハトンさん(木村正人撮影)

(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/05/barrier01.jpg

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