ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

デッドロックに陥った橋下徹

DATE: BY:
  • ガジェット通信を≫


今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

デッドロックに陥った橋下徹

橋下徹の言っていることをまとめると、

 1) 慰安婦については日本は(強制か否かを問わず)謝罪すべき。
 2) アメリカ軍の風俗産業利用は撤回しない。
 3) 慰安婦問題でアメリカが日本を非難するのはけしからん
   (なぜなら強制ではないから)。

となる。この主張を成り立たせるには3つの区分けが必要となる。

 A) 強制慰安婦
 B) 非強制慰安婦
 C) 合法風俗

しかし韓国に対しては、A)であれB)であれ、苦痛を味あわせたのだから謝罪すべきだという。一方アメリアかに対してはB)なのだから、日本だけ責めるのはおかしいと抗議する。さらにC)を推奨している。

   *   *   *

C)に従事している女性は本人の自由意志なのだから、苦痛ではないということらしい。

でもそうなるとB)とC)の区別がつきにくくなる。それでサービス内容(性交を伴うか否かなど)で、区別するというのが橋下徹の主張なのだろう。

従来日本が行なってきた主張はA)とB)の区別だけだ。サービス内容には立ち入らない。というより立ち入れない。どこまでが苦痛を伴わないサービスなのかなど、定義できないだろう。だから強制か否かで苦痛の有無、ひいては謝罪すべきか否かの基準とする戦術だ。

   *   *   *

ところが橋下徹は境界線変えようとした。その理由は慰安婦に対してとにかく謝罪したいということと思われる。韓国や在日さらに女性運動家の支持を得たいということなのだろう。人権派としても人気が出るだろうし。

ただそれだけなら「とにかく謝罪」という凡百の親韓政治家と同じで、橋下徹が特に目立つことはなかった。しかし彼も自分でそれだとアピール度が足りないと思い、斬新な提案、すなわちC)を導入した。確かに大胆というか無謀。前代未聞。

B)とC)を区別する普遍的な境界はないと思うのだが、橋下徹は日本の法律を拠り所にした。日本で合法なサービスならいいだろう、と。B)は非合法だからだめなのだ、苦痛を与えたのだ、という理屈のようだ。でもB)も当時は合法だったと思うんだけどね。

   *   *   *

それに合法・非合法の境界は国によって違うし、日本の国内でも時代によって変わる。それを絶対的な基準、アメリカ軍に勧めているのだからグローバルスタンダードかもしれない、として扱った点が、橋下徹の最大の問題だと思うのだよね。

正直説得力に乏しい。だから日本のマスコミはもちろんのこと、海外でも理解が得られず大騒ぎになった。

   *   *   *

また日本を非難するアメリカに対しては、A)とB)の区別も使用している。韓国に対してはB)とC)なのに。苦痛の有無でいえばA)もB)もC)も区別ないと思うんだけどね。

もちろんそれは性風俗産業に限らず、たいていの仕事は苦痛だ。つまり苦痛の有無というのは客観的な基準にならないということ。だから従来の日本は強制か否かの区別を使っていたわけだ。

橋下徹はA)とB)は苦痛だが、C)は苦痛ではないという。まあ許容範囲ということなのだろうが、多くの人の同意が得られるとは俺には思えない。屁理屈をこねているようにしか見えないのだ。どうしても橋下徹が自分の説の正当性を主張したいなら、いまより100倍ぐらい頑張らないとならない。

橋下徹は彼なりにすべてを両立するいい理屈を考えついたつもりなのだろうけれど、詭弁にしか受け取られず、結果的に右からも左からも叩かれることになった。

   *   *   *

橋下徹の基本的な姿勢として、外国に譲歩しつつ日本の国益も守ることを目指しているようだ。自分で言っているように現実路線。

でもね、これが橋下徹の政治家としての致命的な欠点。特に外交問題では著しい欠点となっている。もとが弁護士だからそういう考えになるのだろうけれど、裁判の場合は一事不再理の原則があるよね。ある事柄で一度裁判で決着が付けば、蒸し返してはいけないということ。

でも政治、特に外向はそうではない。現に過去決着が付いた(はずの)問題を韓国も中国も何度も蒸し返している。なんどでも蒸し返せるということは、一度譲歩したらさらに譲歩し続けなければならないということ。

政治家と弁護士では頭を切り替えなければならないのだが、この点がどうしも彼にはわからないようだ。なので「自分(橋下徹)はこんなに現実的な解決方法を提案してるのに、なんで支持されないんだ」ということになる。

執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2013年05月20日時点のものです。

寄稿の記事一覧をみる ▶

記者:

ガジェット通信はデジタルガジェット情報・ライフスタイル提案等を提供するウェブ媒体です。シリアスさを排除し、ジョークを交えながら肩の力を抜いて楽しんでいただけるやわらかニュースサイトを目指しています。 こちらのアカウントから記事の寄稿依頼をさせていただいております。

TwitterID: getnews_kiko

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP