【ひとつだけ、教えてください】レゴを作るのが仕事「LEGOマスター・ビルダー」の大澤さんに話をきいてきた(深水英一郎)
どうやったら、「LEGOマスター・ビルダー」になれるんですか?
お台場にある「レゴランド・ディスカバリー・センター東京」で初のナイトイベント「大人のレゴ教室」を開催するという話をきいた。講師はレゴ職人=「LEGOマスター・ビルダー」の称号を持つ大澤よしひろさん。
まさにレゴ作りが仕事なのであるが、一体どんな人がこの仕事をやっているのだろう。
勝手なイメージで、理系っぽい人なんだろうなと思ってたのですが、お会いして話をきいてみると、アーティストでした。
学生のときは美術・造形関連の大学へ通い、なんと学生の間もレゴで作品をつくっていたとのこと。つまり、レゴで大学の単位をとっていた、ということになります。
おそるおそる「自宅には、どれくらいの量のレゴブロックがあるんですか」ときいてみたところ、大きな衣装ケースに10杯以上、とのことだった。数は数えたことがないそうです。
マスター・ビルダーは、世界に点在するレゴランド・ディスカバリー・センターごとに一人、いるそうだ。
日本のセンターはお台場のここ1箇所だけしかない。つまり、日本にマスター・ビルダーは1名しかいない。
一度マスター・ビルダーに選ばれると、改選というものはない、とのこと。
マスター・ビルダーになる手順
マスター・ビルダーになるには、コンテストを勝ち抜かなければなりません。
東京の場合、予選に30名集まり、「15分で動物をつくる」という課題と「45分で建物をつくる」という課題が出され、予選を勝ち抜いた3名が決勝に挑んだそうです。
このコンテストで使うブロックはもちろん自分で選んだものではなく、準備されたものを使います。つまり自分好みの色や形状のブロックがあるとは限らない。これって、すごく難しいような……。
そもそも予選に集まった30名もレゴの強者達。勝ち抜くのはたいへんに難しいことです。
大澤さんは3〜4歳の頃からレゴに触れ、学生時代もずっと作品を作り続けていたそうですが、ここまでやり続けることができる人でないとマスター・ビルダーにはなれないのかもしれません。
レゴをつくることが職業になるなんてほんとに驚き。楽しそうで「いいなー」と思ってしまいますが、そこへ到達する道はかなり険しいものだということがわかりました。
レゴ初心者が上手くなる方法
ちなみに、大澤さんに、僕みたいなレゴ初心者が上手くなる方法についてきいてみた。
一番オススメなのは、自分のつくりたいものに近い既存の製品を買って、組立図を見ながら実際に作ってみること。
ブロックをどう組み合わせて作品が作られているか理解する早道がコレなんだそうだ。
レゴの基本用語
レゴブロックの出っ張ってる部分と、裏側の丸い円筒部分を何と呼ぶかご存知だろうか。
表の出っ張っている凸部分は「スタッド」。裏の円筒部分はチューブというらしい。
尚、日本では凸部分を「ポッチ」と呼ぶ場合があるらしい。
僕自身、そういう名前がついてることすら知らずに、これまで遊んでました。
そしてレゴブロックは「ピース」と数えるらしい。1ピース2ピース、3ピース。
レゴを組み立てることは「ビルディング」という。レゴを組み立てるスタッフは「ビルダー」と呼ばれ、その中でもトップの大澤さんは「マスター・ビルダー」。
レゴには本当にいろんな種類があるけど、基本的なブロックの高さは3/8インチ。薄い板のタイプは「プレート」と呼ばれ高さは1/8インチ。つまりプレートを3枚重ねれば、通常のブロックと全く同じ高さになる。なお、ポッチとポッチの隙間も1/8インチになっている。つまり、プレートは、ポッチの隙間にちょうど挟まるようになっている。
こういう法則をわかっていると、作りやすくなる。
大人のレゴ教室の内容
大人のレゴ教室の内容ですが、まずは簡単にレゴの歴史を紹介し、次はあらかじめパッキングされたピースを使って、みんなで球体づくりを体験。
そして次に、自分で好きだけ会場の大きなケースからレゴのピースを持ってきて、好きな作品をつくりつつ、「レゴで文字をかいてみてください」との課題が出されました。
教室にはレゴの好きな大人が集まってきていて、楽しそうにレゴで遊んでいました。ちなみにこの大人のレゴ教室のチケットは1時間半で売り切れたそうです。大人限定のレゴ教室は初の試みだとのことですが、この人気はすごい。
この教室、次回は5月中旬にまたやるとのこと。
レゴ教室に行って、この記事書いてたら、改めてレゴやりたくてウズウズしてきてたまらなくなっちゃいました。記事書きながらAmazonチェックしてたら、レゴの基本ブロックのセットが安くなってたので思わず追加購入……基本をマスターしたら大きな作品にも挑戦したいなぁ。
トンチの効いた新製品が大好き。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラに興味がある。
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