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浅田真央が戦ってきたもの

浅田真央が戦ってきたもの


今回は『浅田真央が戦ってきたもの』から転載させていただきました。

浅田真央が戦ってきたもの




(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=B1VTIEEHRDM

1.はじめに

私がフィギュアスケートを見るようになったのは、リレハンメル五輪のシーズンのグランプリシリーズ、NHK杯からですから、もう17年になろうとしています。その、フィギュア観戦生活の中で、私は今、これまでに味わったことのないような、暗澹たる思いで胸がいっぱいです。バンクーバー五輪 の女子シングルの競技を終えて、一夜明けた今、寝るに眠れず、このレポートを書いています。

果たしてそれにどんな意味があるのか。私にもわかりません。ただ、いちフィギュアスケートファンとして、この現状を諦め、口をつぐむには、あまりにも今回の出来事は悲惨すぎる。少しでも多くの人に、現状を知ってほしい。そう思って、このレポートを書くことにしました。

もちろん、主観だらけの内容になってしまうと思います。けれども、理解していただきたいのは、そこにあるのは、フィギュアスケートに対する愛です。誰がなんと言おうと、私はこのフィギュアスケートという競技を愛しているのだと思います。どんなにつらい思いをしても、納得できなくても。

フィギュアファンとして、浅田真央のファンとして、今回の結果がどうにも納得できないと言ったら、ほとんどの人はこう思うでしょう。「ミスをしてしまったのだからしょうがない」「キムヨナは完璧だったのだから」。
敗者は口をつぐむのが、日本では美徳とされています。私はそれを否定するつもりは全くありません。けれどもそれは、フェアに競技が行われた上での結果というのが大前提ではないでしょうか。中には、フェアではなかったとしても、それすらも納得して口をつぐんでしまう人も、日本人には少なくないと思いますが・・・。

はじめに断っておきますが、私は決してキムヨナが嫌いなわけではありません。むしろ、4年前世界フィギュアで彼女の存在を認識した時は、浅田真央という天才にライバルができ、切磋琢磨できる状況になったということを歓迎しました。彼女たちが、これからどのように戦っていくのか、胸を躍らせたほどです。

間違えてほしくないのは、このレポートが「キムヨナ批判」ではないということです。時には、キムヨナ本人を批判するような書き方になってしまうかもしれませんが、私にはそのような意図は全くありません。むしろ、キムヨナもある意味では被害者であるといえると思います。世界最高点をたたき出し、金メダリストとなったキムヨナは、素晴らしい選手だ、天才だ、と思われていることでしょう。ですが、実はフィギュアファンの目から見れば、主観を抜きにしたとしても、稀有な才能の持ち主というには、キムヨナはあまりにも凡庸すぎる。ジャンプにしろ、ステップにしろ、スピンにしろ、スパイラルにしろ、すべての要素において、浅田真央に迫るものですらないのです。ではなぜ、その彼女が「世界最高点」を出すに至ったのか。たゆまない努力のたまものだから、讃えるべきだという人もいるでしょう。しかし実は、その裏には様々な理由があるのです。

あの大舞台にノーミスで滑れたこと。それくらいは讃えてもいいと思われるかもしれません。しかし、です。

前置きが長くなってしまいましたが、私なりに、今回の出来事を分析してみようと思います。潔くないといわれてもかまいません。この腐ったフィギュアスケート界をなんとかしたいと思っている人間は、たくさんいるのです。それを、少しでも多くの人に知ってもらいたいと思います。

2.トリノ五輪後に4年がかりで浅田真央がされてきたこと

・ キムヨナがフリーで3回も使うダブルアクセルの基礎点が突如3.3 → 3.5点にUP。加点をつける基準が難しい3回転と同じなので、簡単なダブルアクセルの前後には工夫ができあっさり毎度トリプルループ以上の点に

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