膨大な資料をさばく方法
デスクの上には膨大な書類や資料の山。見ているだけでうんざりしてくる…。毎日そんな状況の中で仕事をしている人は少なくないのではないでしょうか。
現代は情報社会と呼ばれるように、触れる情報量が以前に比べて多くなりました。そして、自分が持っている情報の量がビジネスを上手く進める上で左右するようにもなっています。では、その中でどのように情報を取捨選択すべきなのでしょうか。
日々資料の中で忙殺されている職業といえば、弁護士。その弁護士である木山泰嗣さんが執筆した『膨大な資料を迅速・正確に処理できる 情報をさばく技術』(日本実業出版社/刊)は、弁護士流情報のさばき方をビジネスパーソンでも応用できる形で公開した一冊です。ここではその中から資料との向き合い方を伝授しましょう。
■「目的思考」と「役割意識」を持って読む
資料を前にすると、全部読まないといけなくなるような錯覚を起こすものですが、本当にそうでしょうか? 資料を読むときに必要なのは、自分が今やっていることの目的は何かをちゃんと認識し、その目的を完遂するために必要な情報を得ること。つまり「目的思考」と「役割認識」です。例えば、リーダーから自店舗の売上の分析をお願いされたのに、他業界のデータを読み解いても意味はないですよね。
目の前の資料を全部読まなくてもいい、と思えば少しは楽になりませんか?
■まとまった時間をつくって読む
なかなか資料を読む時間がなくて、いつも手のあいた時間に資料を読んでいるという人もいるはず。ただ、細切れの時間の中での資料読み込みは効率が悪いと言わざるを得ません。まとまった時間をつくり、集中して読んだ方が、その情報の全体像をつかむことができ、結果的に資料の読み込みにあてる時間は減るはずです。
■分からないところを無理に理解しようとしない
資料の中には説明が分かりにくかったり、論理的に破たんしていたりしているもの、何を言っているのかわからない記述、出所不明のデータなどを見かけることがあります。しかし、そういった、ざっと読んでよく分からない記述に出会った場合は、「書いた相手が悪い」「これは説明不足なんだ」と考えるのです。そして、無理に理解しようとせず、自分で調べましょう。疑問をそのままにしておいてはいけませんから、自分で見つけた疑問点は、自分で補うのです。
本書には木山さんのエピソードを交えながら、いかに効率よく情報をさばいていくか、その方法がつづられています。新しいことを考えたり、問題を解決するためにその根拠となるデータや情報は必要不可欠ですが、それにとらわれ過ぎてしまうのもいけません。
自分の元に入ってくる情報をうまく取捨選択して使う力は、ビジネスを進めていく上で必要不可欠なはずです。
(新刊JP編集部)
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