仕事を教える時に絶対やってはいけないこと3つ
6月も後半。新卒社会人の方はそろそろ会社や仕事に慣れてくる時期ですが、彼らを指導する先輩や上司はどうでしょうか。
たとえば、初めて後輩を指導する立場になった人の中には、新人をどう教えるかという自分のやり方が見つかっていない人も多いのかもしれませんし、初めて管理職になったという人の中には、まだプレーヤー時代の考え方が抜けず、人に仕事を教えたりマネジメントすることにやりがいを見い出せない人もいるかもしれません。
『部下が育てば上司が得する! 教え方の鉄則』(マガジンハウス/刊)の著者、松尾昭仁さんは、本書のなかで「有能なビジネスパーソンは教えるのがうまい」として、自らのキャリアアップのために必要なスキルとして“人を教えるための技術”を紹介しています。
今回はその中から、人に仕事を教える際に絶対にやってはいけないこと、をいくつかピックアップしてみました。
■いきなり本題に入らない
松尾さんは、人から何かを教わったり、学んだりすることを好む部下は少数派だといいます。
「指図されたくない」
これが部下たちの本音なのです。
そんな相手に対して、いきなり教えたいことの本題から入ってしまったら、拒否反応を示されることが考えられます。
自分が教えたいことをきちんと聞いてもらうためにも、まずは雑談などをして場を和ませてから話を切り出すなどの工夫をしたほうがいいでしょう。
また、雑談から本題の話にスムーズにつなげたいなら、過去の自分の失敗談を話すことがおすすめです。失敗談を通して“昔の自分は君たちよりも仕事ができなかった”というメッセージを伝えることで、部下はあなたに親近感を持てるはずです。
■他の部下と比較しない
「A君はできているのにどうして君はできないんだ!」
部下に奮起を促そうとつい言ってしまいがちなこのセリフですが、これでは相手を不快な気持にさせるだけ。
そもそも、部下を指導する時に他の部下と比べるのはあまりいい方法ではないのです。
ど部下の奮起を期待したいのであれば、「○○君はできているのに…」という言い方ではなく、「○○君はこんなやり方でうまく行ってるみたいだぞ。君も真似してやってみればすぐに追いつくぞ」と具体的な行動に落とし込んであげましょう。
■部下を言い負かさない
部下に仕事を教えている時には、部下が上司に言い返すこともあります。
こんな時、経験も知識もある上司が部下を言い負かすのは簡単ですが、それをやってはいけません。
言い負かすことで心理的に優位に立ちたい気持ちは誰もが持っているものです。しかし、人に何かを教える時は「相手に勝とう」などとは思わないことです。
たとえ、部下の言うことが的外れなものだったとしても、一度話を最後まで聞いて、受け入れてから自分の意見を述べると、相手もあなたの意見を受け入れやすくなるはずです。
上手に部下や後輩を育てて彼らの能力が伸びると、結果的には上司の指導力やマネジメント能力への評価が高まります。
優秀な管理職が不足しているといわれる現在、これらの能力を磨いておくことは、組織で生きていくための大きな武器になるに違いありません。
(新刊JP編集部)
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