ブロックチェーンを活用し余剰食料の寄付をサポートするソリューション「Goodr」
access_time
createTechable
米アトランタで2017年に創設された「Goodr」は、スーパーマーケットや飲食店など、余剰食料を譲りたい事業者と生活困窮者を支援する非営利団体やチャリティーをつなぎ、生活困窮者らへの食料支援に活かす食料マネジメントソリューションだ。
・余剰食料の寄付プロセスをブロックチェーンで可視化
「Goodr」では、余剰食料を寄付したい事業者とこれを受け取りたい非営利団体とをリアルタイムでマッチングし、独自に認定した運搬業者を通じて、これを必要とする人々に届ける仕組み。余剰食料の引き取りから、運搬、受け取りまでの一連のプロセスは、ブロックチェーンを活用したデジタル台帳に記録され、事業者は、ウェブサイトやスマホアプリ上の専用ダッシュボードでいつでも余剰食料の寄付の履歴を追跡することができる。
また、この専用ダッシュボードには、これまでに寄付した余剰食料の累計や税額控除額をリアルタイムで確認できる機能も備わっている。
・アメリカで余剰食料の寄付を推進する法整備がすすむ
米国では、1996年にクリントン政権下で「ビル・エマーソン・グッドサマリタン法」が定められ、善意で寄付した食料については、故意や過失がない限り、寄付した者もこれを受け取った者も、法的責任を負わないとされている。
また、2015年には「PATH法」が制定され、すべての事業者を対象に、食料を含む余剰資産の寄付における税額控除が認められた。
このように余剰食料の寄付を推進する法整備がすすむなか、「Goodr」は、これらの法的メリットを享受しやすい仕組みを提供することによって、より多くの余剰食料が有効に活用されることを後押ししている点が秀逸だ。(文 松岡由希子)
access_time
createTechable
ウェブサイト: https://techable.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。