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ドラマ『僕だけがいない街』監督が語るNetfliXのスゴさ「高クリエイティブな提案をしてくれる“黒船”は日本作品を成長させる」

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累計429万部を超える大ヒットコミックをドラマ化した、Netflixオリジナルドラマ『僕だけがいない街』。12月15日より、全世界190カ国以上で配信中です。

2016年のアニメ化、映画化に続く3度目の映像化となる「僕だけがいない街」。原作終了後は本作が初。主演に、人気俳優の古川雄輝をむかえ、数々のMV、映像作品を手がけてきた下山天監督がメガホンをとっています。今回は下山監督に作品で工夫した点や、原作の持つ魅力など色々とお話を伺ってきました。

『僕だけがいない街』ストーリー
母を殺された悟に降りかかる、時間が巻き戻る不思議な現象”リバイバル”。悟は18年前へ戻り、同級生が犠牲となった連続誘拐殺人事件を阻止すべく奔走する。

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――まず、原作コミックを読んだ時の感想を教えてください。

下山監督:三部先生の作られた世界観や緻密な伏線の張り巡らせ方が素晴らしいと思いました。SF作品ではよく、時間を遡ることそのものが主になってしまうんですが、それ自体が目的じゃなくて手段の一つであって【リバイバル】した後から更にまたその話がゼロから始まり、その向こう側に壮大なミステリーの空間が控えている点に、まずびっくりしました。

――アニメ版や実写映画版をご覧になっていかがだったでしょうか?

下山監督:どれも非常に力作だなとは思いました。ただ、原作完結前の映像化だったこともあり、ミステリーに関しては後半戦の物足りなさがかなりあったのではというのが率直な感想でした。それを今回はしっかり、映画・アニメのクリエイターが当時出来なかった分も引き継いで、なんとか後半戦のボリュームをきっちり描かなければならないなと思いました。

――原作に忠実に、ということを心がけていたのですね。今回、監督に起用されたいきさつや、実際に起用されたお気持ちを伺ってもよろしいでしょうか?

下山監督:昨今のTVドラマの状況に対して、個人的に何年か取り組めずに居たというか、「もうTVドラマを撮る機会は来ないんじゃないか」と思っていた時に、こういう形でNetflixさんという新しいプラットホームでドラマに取り組めたのは自分にとって非常にプラスでした。そして、映画的な思考でドラマに取り組むことが、Netflixユーザーに支持してもらえる、という点も非常にエポックメイキングでした。

――通常のTVドラマとは全く異なる作り方だったということでしょうか?

下山監督:本作は全12話の連続ドラマなんですが、Netflixさんの要望としては、まず「これは長い1本の映画である」と。なので、連続ドラマとして取り組むのではなくて、1本の映画として演出をして欲しいと。1本の映画というのは、12話で割るとなかなか一つ一つで完結していないわけです。昨今の日本のTVドラマは1話1話の視聴率の結果を出さなきゃいけないので、謎の答えが最終回で分かる、という伏線の張り方が出来ない状況があります。

ところが今回は、最後の最後まで連続視聴してくれた方には、各話で観たいろんなエピソードが最後に全部一気に解決する。そういう意味では1話1話の完結ではなくて、1話1話が全部最後の着地に向けた伏線であるという。こういう作り方は、ちょっと今の日本の環境ではなかなか作らせて頂けないですね。今回は、まず撮影前に全話の脚本を完成させました。これもたぶん昨今の日本では映画以外になかなかありえないことかなと。これはどういうことかというと、放送してから様々なことがあっても途中から直せない。直せないイコール初期のプラン通りのものが最終話まで作れる。監督としては、イメージ通りに作り上げることにとにかく集中できる、という意味でも今まで経験したことのないドラマでした。

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記者:

映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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