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誰もが抱いたことのある“SNS”のモヤモヤ感……ゾッとする結末に注目の映画『ザ・サークル』

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ザ・サークル

最近「いいね!」が少ないからドライブでも行こうかなあ・・・。しまった!あっちのお店の方がインスタ映えするんだった! もう一度コーヒー飲まなきゃ! ・・・なんて思ったことはありませんか? 楽しいはずのSNSが、気がついたらちょっと重荷になっていたり。そんな誰もが抱いたことがあるモヤモヤ感の先に、それはそれは恐ろしい将来が待ち構えていたとしたら・・・。アメリカの人気作家デイヴ・エガーズによる、SNSの悲喜劇をえげつなくもリアルに描いたサスペンス小説『ザ・サークル』(ハヤカワ文庫)は、本国で2013年に発表されるやいなや、大ベストセラーとなりました。その待望の映画化作品『ザ・サークル』が、11月10日(金)から全国でロードショー公開されます。

主人公のメイ(エマ・ワトソン)は、大学で勉強したことも生かせずに、地元で退屈な仕事に就いていました。しかしある日、学生時代の親友アニー(カレン・ギラン)から、世界最大のSNS企業”サークル”の入社試験を受けてみないかという夢のような誘いが舞い込みます! メイのやる気は面接官に受け入れられ、晴れて入社した憧れの会社は、待遇はもちろん、明るく開放的なオフィス、全て無料の食事、頻繁に開かれるパーティ、ヨガ教室、ペット同伴、社内スタバ、セレブのフリーライヴなどなど、予想をはるかに超えた理想郷でした。すでに重要なポストにいるアニーの期待にこたえるよう、メイはがむしゃらに働きはじめるのですが、意外なところに落とし穴があったのです・・・。

物語は、メイがサークルで働くことで日々の生活や考え方がどう変わっていくのか、そしてそれがどんな事件を巻き起すかがスリリングに描かれ、ラストでは驚愕の選択が突きつけられます。映画でメイに影響を及ぼすカリスマ経営者ベイリーを演じているのは、名優トム・ハンクス。若い社員たちの憧れであり、なおかつフレンドリーといえば、ハンクスそのもののように思えますが、しかし彼の本性は見た目どおりなのでしょうか? ジェームズ・ポンソルト監督にハンクスの起用を薦めたのは、原作者であり、共同脚本も手がけたエガーズ本人。実はハンクスは、その前に出た小説(注:日本では『ザ・サークル』のあとに刊行)『王様のためのホログラム』映画化の際に、自ら主演を願い出たほどの大のエガーズファン。本作も、脚本が送られてすぐにオファーを受けたそうです。全編にわたりハンクスの意気込みが感じられる本作ですが、とりわけ社内プレゼンの場面でのすばらしく巧みな話術は、映画であることを忘れて真剣に聞き入ってしまうほど。

エマ・ワトソンも原作のイメージにぴったりです。監督が彼女を主演に選んだのは、演技が素晴らしいのはもちろん、SNSを通じて社会的な発言をしたり、小さい頃から他人に見られ続けている環境にあることから、彼女がメイの心情をより理解できると信じたからとのこと。原作を興味深く読んだエマ自身も、メイに共感できると語っています。今回のキャスティングでもうひとつ特筆すべきは、メイの友人マーサーを、映画『6才のボクが、大人になるまで』の主人公エラー・コルトレーンが演じていること。ご覧になった方も多いと思いますが、あの映画でエラーは、6才から大学に入るまでの期間、リアルタイムの成長を観客に見られました。監督にうかがったところ、エラー自身はSNSに全く興味がないそうです。その事実を知ったあとで本作を観ると、より一層感慨深いかもしれません。

最後に大事なことをひとつ。原作と映画ではかなり大胆にエンディングを変えています! 映画版は、最先端技術のヴィジュアル表現に、完璧なまでのサークルのセット、そしてダニー・エルフマンの音楽が見事にマッチしています。原作の方では、メイが入社してからの驚きやトラブルが事細かに描かれており、とりわけ、映画には出てこない一人の登場人物が、あまりにもクズすぎて強烈な印象を残します。イヤだけど面白い、そして最後はゾッとする『ザ・サークル』。観たら/読んだら、絶対ハマること間違いなしのこの作品、映画版と原作、あなたはどちらの結末がお好きでしょうか?

【プロフィール】♪akira
翻訳ミステリー・映画ライター。ウェブマガジン「柳下毅一郎の皆殺し映画通信」、翻訳ミステリー大賞シンジケートHP、月刊誌「本の雑誌」、「映画秘宝」等で執筆しています。

ザ・サークル

明るく開放的なオフィス、全て無料の食事、頻繁に開かれるパーティ、ヨガ教室、ペット同伴、社内スタバ……理想のIT企業“サークル”

ザ・サークル

劇中ではあのBECKライブシーンもあります!

ザ・サークル

『6才のボクが、大人になるまで』の主人公、こんなに大きくなったんですね。

『ザ・サークル』
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