ガジェット通信 GetNews

見たことのないものを見に行こう

上北健、明日へ生きる力を与える感動的なワンマン・ライヴ―オフィシャルライヴレポ

DATE:
  • ガジェット通信 GetNewsを≫
上北健、明日へ生きる力を与える感動的なワンマン・ライヴ―オフィシャルライヴレポ

4月15日(土)東京・日本橋三井ホールにて上北健のワンマン・ライヴ「上北 健 HALL LIVE IN TOKYO“僕と君が、前を向くための歌”~生きゆく街に海を見る~」が行われ、ダンサーを迎えたストーリー性のある一夜限りのスペシャル・ライヴで集まった大勢の観客を魅了した。

日本橋三井ホールでライヴを行うのは、2016年4月16日以来ちょうど一年振り。4月12日にミニ・アルバム『LAYERED』とアルバムの世界観を構成する6曲の物語による短編小説集「LAYERED CONCEPT BOOK」を発売したばかりの上北だが、この日はコンテンポラリーダンスチーム「OrganWorks」とのコラボなど、リリースツアーとは別のスペシャルなワンマン・ライヴとなっており、どんなステージが繰り広げられるか期待が集まった。

神秘的なSEが流れ、バンドのメンバーがステージに姿を見せると、力強いリズムが鳴らされ、ブルーのライトが照らされる中、上北がセンターのマイクスタンドに歩を進める。1曲目はライヴのタイトルになっている「生き往く街に海を見る」。アコースティック・ギターを手にして暗がりの中で歌い出すと、左右から白い衣装に身を包んだ男女のダンサーが現れた。上北の歌に寄り添うようにひらひらと舞い、続くポエム・リーディングでは客席に向かって手話のように言葉を届ける。歌い出しのアンビエントなピアノの旋律からドラマティックな展開を聴かせる「ゆらぎ」、幾何学的な打ち込みのリフレインと疾走感のあるサウンドが印象的な「クロス・ストリート」から、「アイニイキル」でバンドの演奏がダンサンブルな16ビートを放つと、観客も一気に熱量がアップ、立ち上がって手拍子を送る。

歌い終わると荘厳なサウンドをバックに再び朗読を行う上北。曲間で度々行われた朗読は、会場入り口で配布されたパンフレットに書かれた詩に沿ったもの。歌、演奏だけでなく、ダンサーを交えた朗読を含めて1つの世界観を届けようというコンセプチュアルなステージであることに改めて気付かされる。そのコンセプトは上北の言葉を全面に押し出す歌心のあるプレイヤーたちがいるからこそ成立しているのだろう、バンドも「Phototaxis」「本音の手紙」などタイプの違う曲調を息が合った絶妙な演奏で聴かせている。

ピアノとストリングスによる切ない旋律が会場中に広がる中、ダンサーが激しい動きで心象風景を表現してみせた「心分け」から、“君なら行けるさ”とリフレインするバラード「約束」と続くコーナーは音数が少ない演奏でメッセージがダイレクトに伝わってくる名演で、歌い終わると会場が大きな拍手に包まれた。対照的に躍動的なリズムに乗せて歌われた「海を渡る者」から「GROWING POINT」へと続く流れはストーリーが佳境へ向かうことを思わせる大陸的なスケールを感じさせるもの。ダンサーが上北の左腕に白い布を巻いて去っていく。よく見ればバンドのメンバーもワンポイントで白い布を纏っている。

物語の主人公が大海に漕ぎ出していく様が朗読されると、“さあ、いこうか!”とのひと声で、観客が総立ちになり「false color」へ。“ここから旅立ちの合図だ!一緒にいこう!”そう告げると、手拍子を送る観客はますますヒートアップ。力強い歌声と前のめりな演奏でグングン熱量が上がっていくことがわかる。その熱を損なわないままゆっくり緩やかに歌われた「DIARY」、新アルバムからの「新しい日」は上北の包容力のある歌声が際立って聴こえ、胸に迫るものがあった。客電が点いた状態で歌われた「log」から、最後の朗読へ。“僕と君は、未完成なままで進む。”と、ポジティブなメッセージがリンクした「COMPASS」へと続き、胸いっぱいにこみ上げてくるメロディにステージ、客席が一体となり、じつに感動的なエンディングとなった。

“長い時間をかけて準備して、1つの世界観を作れないだろうかと思って作ったのが今日のライヴです。僕の第一歩となるライヴをやることができました。どうもありがとうございました”と、アンコールでこの日初めてのMC。バンドメンバー、ダンサーの2人を紹介すると観客に改めて感謝を伝え、最後は1人でステージに残り「心根~心音」を弾き語り、万雷の拍手の中、2時間21曲のライヴを終えた。

朗読とダンサーを交えて繰り広げられたクオリティの高い歌と演奏、そして何より力強くぬくもりのあるメッセージが伝わってくる歌に、明日への生きる力をもらえる感動的なライヴだった。

6月18日(日)DUCE SAPPOROからは『LAYERED』リリース・ツアー「上北 健 2nd mini-album『LAYERED』Release Tour 2017~心の断面は美しいか~」がスタートする。この日のライヴとはまた違った世界観で楽しませてくれるであろうツアーも期待できそうだ。

取材・文:岡本貴之

「上北 健 HALL LIVE IN TOKYO“僕と君が、前を向くための歌”~生きゆく街に海を見る~」
2017年4月15日(土)日本橋三井ホール
〈セットリスト〉
M1(イントロループ)
下手in SMOKE
1 生き往く街に海を見る
~STORY ①~
2 ゆらぎ
3 クロス・ストリート
4 アイニイキル
~STORY ②~
5 Phototaxis
6 本音の手紙
7 心分け
8 約束
9 月が綺麗
~STORY ③~
10 ミスト
11 海を渡る者
12 GROWING POINT
13 スイマー
~STORY ④~
14 false color
15 DIARY
16 新しい日
17 空が繋いだ
18 log(~STORY ⑤~)
19 COMPASS
EN1 笑って咲いて
EN2 心根~心音

上北 健 2nd mini-album『LAYERED』Release Tour 2017
~心の断面は美しいか~
2017年6月18日(日)DUCE SAPPORO
2017年6月23日(金)梅田 シャングリラ
2017年6月25日(日)名古屋 ell.FITS ALL
2017年7月 8日(土)博多 Queblick
2017年7月 9日(日)広島 CAVE-BE
2017年7月13日(木)仙台 LIVE HOUSE enn 2nd
2017年7月22日(土)渋谷 duo Music Exchange

上北健、明日へ生きる力を与える感動的なワンマン・ライヴ―オフィシャルライヴレポ 上北健、明日へ生きる力を与える感動的なワンマン・ライヴ―オフィシャルライヴレポ 上北健、明日へ生きる力を与える感動的なワンマン・ライヴ―オフィシャルライヴレポ 上北健、明日へ生きる力を与える感動的なワンマン・ライヴ―オフィシャルライヴレポ 上北健、明日へ生きる力を与える感動的なワンマン・ライヴ―オフィシャルライヴレポ
カテゴリー : エンタメ タグ :
OTOTOYの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。