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明かされた「いい質問ですね」の秘密 池上彰×津田大介 in ニコファーレ 全文(後編)

ジャーナリストの池上彰氏(左)と津田大介氏

 ジャーナリストの池上彰氏とメディア・アクティビストの津田大介氏が2012年3月10日夜、東京・六本木のライブハウス・ニコファーレで「情報で世界は変わるのか」をテーマに対談を行なった。後半では、わかりやすいニュース解説で定評がある池上氏が、会場の観客などから寄せられた質問に答えた。また、対談の終盤には、池上氏のお決まりのフレーズ「いい質問ですね」の秘密が本人から明かされる一幕もあった。

 以下、全文書き起こして紹介する。

・[ニコニコ生放送]全文書き起こし部分から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv82788026?po=news&ref=news#0:01:27
・池上彰×津田大介 in ニコファーレ 全文(前編)
http://news.nicovideo.jp/watch/nw215016

■「切実感があれば」情報で世界が変わる

津田: 今日は会場にお越しの皆さんから、事前にいただいた「情報で世界は変わるのか」ということに対してのアンケートがあって、それに対して池上さんの意見を伺いながらいきたいなと思います。

池上: どうぞ。

津田: ニコニコネーム「イケガミ」さんからです。

「どんな時代でも、情報によって人は動かされ、世界もそれに生じて変動してきていると思います。最近の有名どこで言えば、中東のFacebook革命しかり、一個人だってニコ生の配信でデビューを果せるなど、情報の使い方次第で世界を帰ることができていると思います。
しかし、『情報で世界を変える』、その事を意識して、普段情報を発信したり、触れているかといえば、私も含め、大部分の人が、そんなことはないと思います。ただ、なんとなく知識を蓄えたり、その場を楽しむためや、やり過すぐらいにしか考えていないと思います。
結果的に、世界が情報によって変わっていたというぐらいにしか、感じられないのではないでしょうか。情報自体で世界は変わると思いますが、それを駆使する私たち使い手には、情報で世界を変えることは、その意識が少ない分なかなか容易ではないと思っています」

という意見ですが、いかがですか?

池上: これはねぇ、モチベーションだと思いますよ。

津田: モチベーション?

池上: ええ。つまり、チュニジアにしても、リビアにしても、エジプトにしても、とにかく「変えないと未来がない」(いうように)、本当に切羽詰っていた。その時に、「情報を、どう出そうか」ということを考えるんですよ。

 その点、日本はいろんな問題はあるけど、目をつぶっていると、そこそこ快適に暮らせちゃったりするでしょ。いろんな問題はあるにしても。やはり、「切実感」がないと、「どうやって、情報で世の中を変えていこうか」ということに、なかなかならないだろうって思うんですよね。

津田: それは、でも、言葉を見ると、確かに3.11であれだけの人が情報を使って動き出し始めたっていうのは、まさに東北の地域では切実なことが沢山あったから、だから情報を発信し始めたし、繋がっていったというのはあるかもしれないですね。

池上: まさにそうだと思いますよ。そして、福島の原発事故が起きてくると、関東地方にしても、あるいは他の人たちにとっても、きわめて切実な自分の問題になってくると、必死になって情報を探したり、情報を発信したり、情報を拡散しようとしたわけでしょ。やはり、切実感があれば、情報で世の中を変えようという動きになっていくんだと思いますよ。

池上彰氏(左)と津田大介氏

津田: 会場にイケガミさんがいたら、「切実さ」みたいな話を聞いてみたいと思うんですけど、イケガミさんいますか?あ、いた。ちょっとマイクを渡してもらってもいいですか。今、池上さんのコメントを聞いて、いかがでしたか?

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