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ボブ・ディラン、いつもと変わらない孤高のパフォーマンス / 【デザート・トリップ】2週目初日ライブ・レポート

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ボブ・ディラン、いつもと変わらない孤高のパフォーマンス / 【デザート・トリップ】2週目初日ライブ・レポート

 【デザート・トリップ】の1週目が終わってと2週目が始まるまでの4日間に、ボブ・ディランが歌手として初めて【ノーベル文学賞】受賞というニュースが音楽ファンだけでなく、世間でも賛否両論の声が上がるなど話題となった。受賞発表後のライブとあって、演奏予定の曲やコメント、そしてどんなパフォーマンスになるのか、期待して迎えた初日。

 出演時間7時前頃には、日も沈んでTシャツでも心地よい環境でスタート。セットはバンドを囲むように暖色系の照明機材で、ライブ中のライティングの色はこの温かみのあるオレンジ色のみ。ステージ幅の3倍はある巨大なスクリーン中央には白黒で街中のパレードや、ボクサーの試合、大工やタイプライターを打っている古き良き時代のアメリカの映像が流れ、その両側にはステージ上の映像が映し出されていた。ステージ上の映像はバンドの後方からだったり、ステージ床からのアングルだったり演奏中のボブの顔の映像が映らない、視覚からの映像はあくまでも補助的な役割で、ボブの歌や歌詞、そしてバンドの演奏に集中して欲しいという意向を感じるセッティングだった。

 選曲は前週とほぼ同じで、過去のヒット曲よりも最近の楽曲を多く選曲することで有名な彼にしては、「Tangled Up In Blue」「Don’t Think Twice, It’s All Right」「Simple Twist of Fate」などヒット曲を入れたセットリストだった。セット後半にはアデルがカバーしたことで幅広い世代に認知されることとなった「Make You Feel My Love」をもっとブルージーで渋く演奏。歌い上げるというよりも、歌詞を読むように歌う様は決して力強くないのだが、確かな意思とメッセージを発信していて、ステージ上のボブは孤高のカリスマのようだった。ハローといった簡単な挨拶や曲間に話すこともなく、淡々と演奏を続ける様子はこの日のステージセットと同じように一切無駄を排して自分が発するのは音楽だけというのが自分のスタイルと言葉で言わなくとも伝わる演奏だった。

 アンコール1曲目、「Like a Rolling Stone」冒頭のギターでこれまで静かに聞いていた観客から歓声。この日の一番のハイライトというのは決して過言でもないだろう。その場にいた多くの観客が大興奮し、立ち上がったり、携帯で撮影を始めたり、はたまた鳥肌が立ちっぱなしだったり。最後にサイ・コールマンがフランク・シナトラのために書いた「Why Try to Change Me Now」のしっとりとした雰囲気でライブは終了した。2015年リリースの『Shadows in the Night』でカバーした曲で最近もライブではよく演奏しているようだが、【ノーベル賞】を受賞しても、歴史的と言われているフェスティバルでも、いつもと変わらない、ボブという人物を象徴している一曲だった。

Photo: Courtesy of Desert Trip
※写真はWeekend1のもの

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