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【セブに分割留学!】2学期-5 通信はどうする?実証してみた!

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語学留学といえば聞こえはいいが敷居は高い。
そこで、記者が3週間の滞在を、3回繰り返すいわば『分割留学』をしながら、時系列で語学留学の実際をレポートする『セブに分割留学!』。

第11回は記者がセブに延べ1か月滞在した中で、意外と重要な問題である通信環境について取材したのでレポートする。
まずセブではマニラほどLTE(4G)ネットワークが充実していない。
もちろん屋外ではたいていの場所で問題はないが、屋内では3G、ひどい場所になると2G電波しかつかまない。電話の通話には問題はないが、ネットはなかなか厳しい。
また、マニラではホテルや商業施設では比較的多くの無料Wi-Fiを見つけることができたが、セブではほとんどない。あっても店員にパスワードを聞かなくてはならなかったり、そのパスワードが毎日変わるので毎日お店を利用しなければならなかったりと、面倒なことこの上ない。
結局は通信環境は自前で確保するのが最も安全かつ確実な方法といえる。

記者は留学生の数名にインタビューして留学生の通信環境の実態について調査した。
QQEnglishには学校内と寮にWi-Fiを完備している。しかしながら、学校内は一度に多くの学生が利用するために平日でまともに使えたことはあまりない。ただし土日は非常に快適に利用でき、2ケタMbps級のスピードをマークした。
寮のWi-Fiは回線の故障が多くや帯域が狭いため、これもまともに使えることの方が少ない。学校側のサービスだとしても、スマホの電子辞書を使って単語を調べている人は命取りだろう。

調査の結論としては、滞在期間によって考え方が異なるということになった。
以下にまとめたのでご覧いただきたい。記事ではシチュエーション別に実証してみた。

共通事項
 キャリアのローミングサービスを利用している人は皆無だった。高すぎてパケ死してしまうので当然だろう。

1. 1か月程度までの短期滞在者
 何も用意していない人が最も多かった。学校関連のWi-Fiのみを利用し、外出時は使わないと割り切ってしまう考えだ。この場合、外出先で地図はgoogle map等のキャッシュを利用するしかないし、現地での情報検索はほぼあきらめなければならないだろう。

2. 3-6か月程度の中期滞在者
 中期滞在になると、日本の携帯の利用は休止して基本料金を払わずに番号だけをキープしておくという人が多かった。日本で使用していたスマホを日本でSIMロック解除している人はいなかった。したがって日本で使用していたスマホをWi-Fiのみで使用するというのは短期滞在者と同じ。
また、通話用にはフィリピンで安価で購入できるガラケーにプリペイドSIMを差して利用している人もいた。

3. 6か月以上の長期滞在者
 長期滞在となると、もはや日本の携帯は回線自体を解約してきている人が多い。
そして、中期滞在者と同様に日本のスマホ+フィリピンのガラケーというパターンが多かった。
別の意見としては、スマホは無ければないで慣れてしまうのでほとんど使わないという悟りの境地に至った人もいた。
もちろん、現地のスマホを購入して使用している人もいた。

意外だったのは、モバイルルーターを利用している人がほとんどいなかったことである。
記者は写真や動画をサーバーにアップロードして記事を書かなければならないので、モバイルルーターを日本から持っていき、これを主に利用した。フィリピンでネットを利用して仕事もする人は検討しなければならない選択肢だろう。
では、シチュエーション別に紹介する。

日本からモバイルルーターを持っていく


日本で海外対応のモバイルルーターを借りて持っていくという方法は、短期の海外旅行ではポピュラーな方法だが、留学となると利用者は少ない。記者の想像としては短期利用は日割り計算なために、レンタル料が高額になるのではないかという心配に起因すると思われる。
以前にマニラに行ったときに借りたテレコムスクエアのモバイルルーターに長期滞在者向けのプランがないものかどうか問い合わせたところ、あるという回答だったので記者はこれを借りていった。

モバイルルーターの最大の利点は、日本で使用している端末をそのまま利用できかつ、日本の電話番号にかかってきた電話を海外でそのまま着信できるという点だろう。もっとも、海外での着信には着信料がかかるので気軽に通話するわけにはいかないのは言うまでもない。

Telecom Wi-Fiをレンタルした理由は、前述したようにデイリープランが主流で1日700円の利用料金がかかる中で、「マンスリー Telecom Wi-Fi」というプランがあり1カ月あたり15,000円で1日換算500円とデイリーユースよりも安くつくということだ。日本のキャリアの定額プランは1日1,980円-2,980円なので、単純比較すると最大83%OFFとなりお得感は高い。ちなみに、ドコモの1dayパケは1日980円、auの世界データ定額はフィリピンでは対象外となり留学目的の場合はパケ死する可能性が高い。
現地で接続に困ったときには日本語でサポートが受けられる点は、特筆するべきアドバンテージとなるだろう。

実際の通信速度はセブでLTEの回線に接続しさえすれば、比較的高速で快適に使用することができた。
概ね2-3Mbpsというのが平均的な速度だった。

外出シーンでは、タクシーやジープニーに乗車中に現在地を確認すときに最も利便性が高かった。
有名ホテルに滞在しているのならともかく、一般の住宅街の中にある寮ではタクシー運転手でさえ分かる人は少ない。有名な地名を言って、そこからは地図を見せながら道案内するしかない。もちろん英語でだ。
そして、ジープニーはバス停というものがそもそもないので、路線上であれば運転手に合図してどこでも乗降することができる。逆に言うと、自分がどこにいるのかがわからなければ、降りることはできないというわけだ。
その点において、景色を見てもよくわからない場所で現在地を知ることは重要なことだ。

現地でモバイルルーターを買う


セブのショッピングモールに行くと、各キャリアからモバイルルーターが格安で売られている。
しかし、若干の英語スキルが要求される。
どのキャリアも概ね888ペソで購入することができ、2000円以下と激安だ。
記者は購入こそしていないが、持っている人に借りて使用してみた。
しかし、4G対応とうたっていても実のところ4Gしか使えないケースが多く、3Gが使える端末では遅すぎてタイムアウトになる始末。テキスト程度のやり取りであれば問題ないが、それ以上の通信には心もとない。
また、端末とキャリアのSIMは別で、プリペイドが主流なのでチャージ(フィリピンではロードという)するスキルも必要だ。完全に割り切って使う人向けだろう。

現地でスマホを買う


前述したように、日本以外では端末とキャリアは完全に別なのが主流だ。
フィリピンではほぼすべてのスマホがSIMフリーなのでどこの端末を購入しても構わない。キャリアの余計な機能やアプリは入っていないし、もちろん安価で手に入る。日本でSIMフリー端末を持っているのであればフィリピンでプリペイドSIMを差せば若干の設定は必要かもしれないがすぐに使える。

もっともiPhoneやソニーは別格で、日本と同様に高価なのでフィリピン人もなかなか買うことができない。泥棒やスリやひったくりに最初に狙われるのはiPhoneを持っている人だ。当然日本人が多い。中古相場も高いので、泥棒にしてみれば透明な財布を持って歩いているようなものだ。
フィリピン人が次に持つブランドは韓国のサムスン、台湾のASUSと続く。ほかにどこにでも売っている海外ブラインドはレノボ、ファーウェイ、LG等だ。
最後に激安なのにフィリピン人が持ちたがらないのは、フィリピン製のローカルブランドだ。取材したところによると、見栄っ張りなのでiPhoneを持って自慢したい反面、ローカルブランドを持っていると貧乏人と判断されるので、それしか買えなくても持ちたくないということらしい。

これが意味するところは、ローカルブランドを持っていれば貧乏人と判断されスリに狙われにくいということでもある。所詮記者はフィリピンでは外国人なので自慢する必要もなければ、値段が高い日本製や韓国製や台湾製に興味はない。

そこで、ショッピングモールに行っていろいろと探してみた。安いものは1600ペソ(3500円くらい)でスマホが手に入る。記者はお店でローカルブランドを探していると主張していろいろと探してもらった。お店の人はなぜ日本人なのにソニーではないのか?なぜフィリピン製を買うのか?ASUSUやLGの方がよいのではないのか?と完全におかしな日本人扱いで、それでも親切に条件を聞いて探してくれた。さすがにサムスンは当地でも発火事故がタイムリーな話題になっているので勧められなかった。

記者の条件は次の通りだった。

1.フィリピン製のローカルブランドであること
2.OSはAndroidで少なくともバージョンが5.1以上であること
3.デュアルSIMスロットでSIMフリーなこと
4.LTE対応なこと

このような条件は、フィリピンで使用し終わったら日本で格安SIMを突っ込んで使えるようにという準備を考えてのことだ。これらをすべて英語で説明して、店員からの質問にも答えなければならないので、スマホに関する用語やキャリアに関する用語を英語で理解しておかないと難しい。
フィリピン製のスマホはまだまだ3Gまでしか対応していない機種が多く、Androidのバージョンも4.1やひどいものは2.3なんていう機種が堂々と新品で売られている。
最新のAndroid6.0なのに3Gしか対応していない等、不思議な機種が多かった。

ようやく条件に合致する機種が見つかった。CLOUDFONEというローカルブランドで、値段は4999ペソ。デビットカードで決済したところ即時日本円で預金口座から引き落とされたのは11139円だった。
きょう体はプラスチックだが、カバーは金属なので見た目の質感は高い。箱の中に純正のスクリーンフィルムが同こんされていて、店員が丁寧に貼ってくれた。
その間にセラーズインボイス(販売伝票)にサインする。

端末を買い終わったら、ショッピングモールの中にあるプリペイド携帯のチャージセンターのようなカウンターに行く。
ここでLTE対応プリペイドSIMと、ロードカード(チャージカード)を買う。
SIMは60ペソで、5日間のネット使い放題が200ペソと安い。全部で600円程度。130円くらいで電話番号がもらえて、500円くらいで5日間ネット使い放題となる。こういうカウンターではロードカードをいちいち買ってコインで削って番号を入力する必要はない。現金を払えばカウンターのお姉さんが持っているガラケーからポイントをシェアするという形で分配される。つまり、カウンターのガラケーの番号に山ほどポイントが入っていて、それを電子的に売るという形をとっているようだ。
もっとも、各キャリアには多くのプランがありすべてを理解するには時間がかかる。これも滞在期間や電話の使用頻度等を英語で説明して最適なプランを選んでもらう。
写真の中央に入っているのが1枚目のSIMで、下のスロットが2枚目のSIM用。日本で格安SIMを差してもよいし、フィリピンで別のキャリアのプリペイドSIMを入れてもよい。なお、この端末はデュアルSIMでデュアル待ち受け対応なので、電話番号が2つあっても、同時待ち受けができる。
当地でのSIMは標準SIM、マイクロSIM、ナノSIMのどの端末にでも対応できるようにプレカットされているので端末に合わせて台紙からカットする。

おどろくべきことは、1万円程度の端末で、日本ではほぼ別売りになっているACアダプターや、ソフトケース、リモコン機能付きステレオイヤホンマイク、保護フィルムまで標準で付属していたことだ。

さすがに最新のOSなので設定から日本語を選択すればすべてが日本語になり、日本の端末とほぼ同様に使用できる。日本語IMEは付属していないのでgoogle日本語入力をインストールすれば何の問題もない。端末メーカーの独自機能がいくつかついているが、そこは英語のままだったりおかしな日本語になっていたりしたが、あくまでも設定メニューの話で一度設定してしまうとみることはないし、使用上の問題はなかった。

テレビはないがFMラジオがついていた。当然ながらアナログのFMラジオなので通信は必要なく日本はもちろん全世界で使用できる。また、指紋認証機能がついているので指紋を登録して指を置くだけでロックが解除できたり、5つの指紋を認識して別々のアプリを起動できたりした。なお、登録時はまんべんなく指全体をスキャンさせる必要があるが、以降の指紋認証時には指をスライドさせる必要はない。指を置くだけで認証できる。登録している以外の自分の指を置いてみたら認証を拒否されたのでキチンと読み取っているようだ。

最後にいいことづくめのような現地スマホ購入だが、例えばLINEは1端末しか利用できないので別アカウントを作成しなければならず、2台同時に使用することはできない。また日本の電話番号では着信できないので日本と常時連絡を取る必要がある人には不向きであるし、キャリアメールという考え方は海外にはないので日本のキャリアメールは当然使用できない等、制約は多い。前述したようにこだわりの機種を探すためには相応の英語スキルが必要なので、どちらかというと日本の携帯回線を解約した長期留学者向けではないだろうか。
ただし、現地で友達ができ連絡を取る必要ができたときにはガラケーが1000円から2000円くらいで購入できるので、こちらで連絡を取るといいだろう。日本のようにキャリアメールがない代わりに日本ではあまり普及していないSMS(電話番号でメッセージのやり取りをするショートメッセージサービス)が標準の連絡手段なのでガラケーならSMSは当然使用可能だ。

旅行者から短期あるいは長期留学者まで、さまざまなケースで通信手段の選択肢は変わるのは当然だと思われるが、それぞれの利点と欠点をよく比較して選択し、快適な旅や留学ライフを送ってみてはいかがだろうか。

※参考記事
【セブに分割留学!】1学期-1 ジャコウネコのフンコーヒーは美味いぞ!
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【セブに分割留学!】1学期-2 試験の結果は予想通りのズタボロ…記者の英語力動画を公開!
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※写真はすべて記者撮影
 取材協力:フィリピン政府観光省

―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: 古川 智規) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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